第14話 クラーケンとの戦い、光のクラリス
狼牙は夢をみた。クラリスが光り、
「あなた達だけは私が守ります。」
不思議な光景だった。まるでクラリスが天使に覚醒したのかと思うほどに生々しかった。
そして、夢から目が覚め、ディエスブリーズのみんなと準備を進め、海に出た。
クラリスが
「船って、気持ち悪い。」
どうやら、船酔いみたいだ!だから、船の中で休んでもらう事にした。こればかりは克服してもらうしかない。でも、予言は伝えられていた。クラーケンのような亜種が出てくる予言だ。
フレンダがクラリスの快方から戻って来て、
「ただの船酔いだから、クラリスは心配しなくて大丈夫だわ。私達で海の魔物を倒しましょう。」
と言い、ディエスブリーズの中心に海の魔物との戦いを慣れさしたかったが、仕方ないという事で、船の他のパーティーと一緒に雑魚は軽々と迎撃して行った。
さて、クラーケンの亜種が出てくるそうだが、そろそろかな?って狼牙は感じた。
「けっこう強いの出るぞ、カール、フレンダ、ノーク!!準備しろ!」
と言い、静か過ぎる海にみんなも感じ取った。
そして、クラーケンと亜種の巨大なクラーケンが2体同時に出て来た。
「亜種のクラーケンは任せろ!始めにクラーケンをお前達で倒せ!!」
と俺はカール、フレンダ、ノークに言った。
カールが
「俺達も成長してるんだ。やるぞ!フレンダ、ノーク!!」
と言い、カールが上をめがけて、矢を放つ。そして、フレンダがウインドスラッシュ、ライトニングブラストと上に飛んで行く矢に魔法を放ち、矢は加速して、空の見えないところまで行った。
一方、ノークは
「パワーディフェンス!!巨大型!!」
と言い、クラーケンと亜種のクラーケンの前に巨大な盾を出した。
「狼牙!私達も成長してるところを見なさい!!」
フレンダが言い。ノークが触手攻撃を巨大な盾で防いでいる。
そして、空に放った矢が雷を纏い、クラーケンの頭から、貫通した。
あっさりとクラーケンを倒す姿を周りの別なパーティーはあっけらかんな感じで見てた。
一方、狼牙はノークの盾があるので、剣に力を溜めていた。
「やるじゃないか、お前ら!!俺もやらないとな!!ディエスブリーズを名乗ってるのだから、、、ノーク!!盾を消してくれ!!」
と言って、盾を消してもらい、
「魔法剣のライトニングスラッシュだ。俺のはちとデケェぞ!!」
巨大な雷の斬撃が亜種のクラーケンを真っ二つに縦に切った。だが、狼牙は感じた。
「多分、コイツ再生するぞ!みんな油断するな!」
周りのパーティーに注意を促した。亜種のクラーケンは黒い霧を纏い、元の姿に戻った。
「さてと、ディエスブリーズにふさわしい敵だよな!みんな!!」
「狼牙も落ち着いてるな!」
そんな狼牙を見たカールがそう言って、みんなは安心した。
だが、どうやって倒すか?なかなかこの手の存在は厄介で難しい。コアがあるパターンや全身切り刻まないと行けなかったり、パターンは分かれてるが、亜種はデカすぎた。
この辺が普通の地上なら、楽だが、船の上だ。力を出し過ぎると、船が壊れる。ノークが盾となって、考える時間を稼いでくれている。
「どうする?カール、フレンダ!?」
「黒い霧って事は魔王の加護って事なのかしら?」
「今までとは別次元な魔物だな!?」
ノークが防御に徹して、三人でどうやって倒すか、考えてたところ、船の中が光った。そして、光を纏って、クラリスがこちらに来た。
「私に任せて下さい。」
クラリスは光を纏い、雲で空は覆わているが、赤い目になっていた。赤い目まで綺麗に赤く光っている。そんな、クラリスが言った。
「ホーリーアロー!!」
空が光に広がり、巨大な光の矢が亜種のクラーケンに降って来た。だんだんと亜種のクラーケンに刺さって行く、その度にどんどん、亜種のクラーケンの体が霧となって、消えて行き、どんどん姿がなくなり、最後に巨大な矢が刺さり、完全に消えた。
「凄いな!!クラリス!!」
俺はクラリスにそう言ったが、周りのパーティーはビックリして声が出ない。
ディエスブリーズの俺達は光が纏ったクラリスの光が消えていき、クラリスを倒れそうなので俺が支えた。
「よくやったな!!クラリス。」
そう声をかけて、クラリスは笑顔になり、そして、目を閉じて眠ってしまった!!
「この子には驚かされるわね!」
「クラリス、凄いな!」
「クラリスさん。立派でした。」
とカール、フレンダ、ノークが声をかけた。
俺も気を失ったクラリスを船内のベッドに寝かしてやり、周りのパーティーに、大丈夫だから、心配しないでくれ!と声をかけた。
周りのパーティーも俺達の戦いを見て、拍手喝采になった。
「後は任せろ。クラリス。」
と俺は言って、雑魚の魔物等、注意してくれと周りのパーティーに伝えて、海を越えて、目的地の大陸に着いた。
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