夫の告白に衝撃「家を出て行け!」幼馴染と再婚するから子供も置いて出ていけと言われた。
ぱんだ
第1話 夫から突然言われて平和な日常が崩壊
「幼馴染と住むからイリスは家から出て行ってくれ」
「え?」
夫のレオナルドから、あまりに突然言われて妻のイリスは茫然としてしまった。夫が何を言っているのか理解するまでに数秒かかった。
「レオナルド本気で言ってるの?」
「私は本気で言っているよ。本当に愛してるのはエレナだ」
「あなたと昔から仲の良い人ね」
挫折感に沈みかけていたイリスは、はっと我に返った。真実の言葉なのか? と質問を行いました。夫の瞳は冷酷な非情さをひめていてエレナを愛していると答えを返す。
エレナという名前を聞いてイリスは気がついた顔になって言う。エレナは夫の幼馴染であり、いつも肩が触れるほど距離が近く、二人の雰囲気は恋人を思わせる親密さが感じられて疑問を抱いたこともあった。
イリスとレオナルドは結婚して、十年以上も一緒に暮らしてるし子供も三人いる。一番上は女の子で長女のフローラ9歳、次女のリリーナ7歳に末っ子長男のルイ5歳。
「そうだ。エレナとは不倫関係だった」
「いつからですか?」
「エレナとの関係は結婚する前からだ。イリス離婚してくれ」
「なんですって!」
一日が終わりこれから寝ようと思っていた時に、寝室で突然こんな事を言われても気持ちの整理が全然つかなかった。夫の言葉にやりきれない悲しみで傷ついて、心がしきりに暗く落ち込んでいくのを堪えることができない。それ以上に深い寂しさを感じていた。
イリスは公爵家に生まれたが、レオナルドと結婚して現在は伯爵夫人。公爵令嬢のイリスは熱烈な歓迎を受けて伯爵家に嫁いだ。
きっかけはパーティーで見かけたレオナルドが、イリスを気になったという手紙がきて、熱烈なアプローチを受けて交際を開始して結婚した。伯爵家当主の夫レオナルドを愛して支えて仲良く暮らしていたと思っていたのに……。
夫は以前からエレナと気持ちを固めていたと言いますが、イリスからすれば降ってわいたような話で別れてくれと言われても困る。
「レオナルドの気持ちは変わらないの?」
「私はエレナと『再婚する』ことしか頭にない。子供の環境を変えたくないからイリスが出て行ってほしい」
「でも子供があなたを選んでくれるとは限らないわ」
「子供たちは間違いなく私を選択すると思うよ?」
イリスは確認するように聞きますが、夫は冷たい視線を向けて薄ら笑いを浮かべ舐めきった顔をした。子供たちも自分についてくると自信があるように言う。
「どうして言い切れるの?」
「実は以前からエレナと子供は、何度も顔を合わせて遊ばせていたんだ」
「え?」
何でそんなこと言えるのか? 夫の口ぶりからは子供たちは間違いなく自分の側だと確信した様子でした。イリスは衝撃的な事実を教えられ絶句するしかなかった。
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