流行りの異世界転生テンプレかと思いきや、さにあらず。

 高校球児だった記憶を持つ主人公は、本来悪役令嬢であったはずのお姫様を守るため、本来自分と恋仲になるはずだった国王陛下と、人生と国をかけたバッテリーを組む!
 作家の持ち味である歯切れのよいセリフ回しは一人称の地の文でその魅力がいかんなく発揮され、なにやら深刻になりそうな状況にあっても、語り口の軽妙さと言葉のチョイスでクスリとさせられる。
 きらびやかな異世界にさわやかな風を吹き込む主人公。切れ者で顔のいい陛下と共に、勝利をつかんでほしい。

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