第六話:皆の意志

――まえがき――

 主人公視点に戻ります。


――三行あらすじ――

異世界に召喚され常識の違いなどに愕然

高梁蓮爆発しろ末永くお幸せに

夕食のために食堂へ向かう




「そろそろ夕食のお時間です。小鳥遊様、十六夜様どうぞ私についていらしてください」

 

 リリーさんが呼びに来て俺達を食堂のような場所に案内してくれた。

 そこに入るとすでに俺と先生以外は集まっていた。

 視線を巡らせるとそれぞれの部屋に案内される前と違い、男連中は全員覚悟の決まった顔をしている。それに女子にもちらほら覚悟の決まった顔をしている人がいる。


「よう、遅かったじゃないか蒼太」

「うっせ、俺の部屋が一番ここから遠いんだからしょうがねえだろ。それにリリーさん結構忙しいみたいだしな」

「そうかよ」

「なんだよ蓮、にやにやして。ちょっと気味ワリィぞ」

「いや、実は――」


 蓮の野郎は、どうやら綿貫さんと付き合うことになったらしい。それはもう、見たことないくらいの満面の笑みで惚気てくれやがった。

 まあ、日本にいた時から蓮が綿貫さんのことを好きだったのは仲間内じゃ皆知ってたしな。

 

 そのあと俺達を見つけて合流してきたオタたちと席について夕食が運ばれてくるのを待った。

 

 それからしばらくして、料理が運ばれてきて俺達の眼の前に配膳されていった。


「本日のメニューは、ライー麦のパン、オークファタイターのステーキ、ポーテトのポタージュ、そしてデザートにロック鳥の卵で作りましたプリンとなります。テーブルマナー等はお慣れではないでしょうからお気になさらずとも結構です」


 配膳された料理の蓋(フランス料理とかについてるようなあれ)を外すとその中には柔らかそうなパンや肉厚のステーキ、じゃがいものポタージュのような見た目のスープがあった。

 どうやらポーテトは俺達の世界でのじゃがいもに当たる食材みたいだな……。

 閑話休題それはそれとして

 美味しそうな匂いに抗えず、ナイフでステーキを切り分けた瞬間m、漫画ならジュワ~という効果音がつきそうな様子で肉汁が溢れ、食欲を更に刺激してきた。

 ゴクリ、とあふれる唾液を飲み下して一切れフォークで口に運ぶと――――


 次に気がついた瞬間、俺は夕食を感触していた。その事実に驚愕しながら満足感に浸りつつ周囲を見渡すと他の皆も似たような状況だった。

 そうして、皆が食べ終わったころルシアン宰相とロレンツォ騎士団長がやって来た。


「食事は楽しんでもらえたかな?」

「あら〜?、宰相様と騎士団長様じゃありませんか〜。どのような御用でしょうか〜」

みなの意志を確認しようと食事終わりですまないがこさせてもらったというわけなのだが……どうだろうか、今後貴殿たちはダンジョンを攻略する意志はあるのかといったことなどだな」


 それからペアごとに意思確認が行われていった。


「それでは、貴殿らはどうだろう」

「オレたちはやりますよ。ただ、戦うすべは教えてもらえるんですよね?」

「もちろんだとも、ダンジョン攻略やこの世界で生きていくことを了承してくれた者達には騎士団長や騎士団の者、文官達がこの世界で生き抜くすべを与えるとも」

「なら、オレと小夜はやりますよ」

「ええ、やらせていただきましょう」


 蓮と綿貫さんは、覚悟を決めたみたいだ。それにしてもなんだか距離が日本にいた頃よりも近いような?

 まあ、あとでオタたちといっしょに問い詰めればいいか……


 しばらく経って、宰相が俺と先生のところにやって来た。


「貴殿らはどうだろうか?」


 その問いかけに俺達は頷きあった。


「俺達もやらせてもらいますよ」

「もちろん〜やりますよ〜」


「皆の意志は把握させてもらった。まずは、全員ダンジョン攻略に同意してくれたこと感謝する。それで今後のことなのだが、諸君には明日から暫く白の訓練場で訓練もしてもらいひと月後に初心者用のダンジョンに潜ってもらい最下層にたどり着いたパーティーから一人前と認める。その後は、自力で生活できるだけの成果を出した者たちからこの城を出て自由に活動してもらうことになるだろう」


 そう言い残して、宰相は食堂から出ていった。

 そのあと、俺達はそれぞれに付いている使用人に大浴場に案内してもらい、汗を流してから部屋へと戻り眠りについた。

 


――次回につづく


――次回予告――

蒼「作者の気まぐれで始まりましたby作者、というわけで次回予告の時間だ。訓練場に降り立つ総勢36人の召喚者たち。そこに現れる異世界の騎士団、訓練の行方は如何に?次回、第七話:訓練開始」


――ちょびっと解説――

蒼「今回もやってまりました、ちょびっと解説〜」(ドンドンパフパフ〜)

陽「今回は〜、賑やかですね〜」

蒼「毎回同じだと飽きが来ると思いましてby作者らしいですよ」

陽「そうなんだ~、ところで今回は何を解説してくれるの〜?」(ドゥルルルルル)

蒼「食材についてですね。」(ドンッ)

陽「よろしくね~」

蒼「この世界では、元いた世界と全く同じ食材と魔物から食材があります。なんですが名前が少し違います。例えばじゃがいもならポーテト、にんにくならガリックみたいな感じで伸ばす音がある食材は一つなくして、ないものは一つ増やすって感じみたいです」(おぉ~)

陽「なるほど〜、では〜魔物のから取れる食材とは〜?」

蒼「それはですね、わかりやすく言うとしたらオークなら肉、キラープラントなら果実といった風な感じですね。あと、魔物から取れた食材のほうが魔力の影響で美味しくなっていますね」

陽「よくわかりました〜。それでは、また次回〜」


――あとがき――

おしらせ

次回の今日の19:00に投稿します。

現在自主企画を主催しています。

企画名:誰でも歓迎!ファンタジー作品よあつまれ!(読み合いもするよ)

URL

https://kakuyomu.jp/user_events/7667601420064100017

大事なお願い

現在、週間ランキング上位と日間ランキング入りを目指しています。

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