第二話:異世界クラス転移(後編)

――まえがき――

 本日二話目ですので読みのがしのないようにお気をつけください。


――三行以内あらすじ――

 光が収まるとそこはなんと異世界だった!

 異世界はダンジョンがある世界で元の世界に帰るすべは無いらしい




「それでは〜、宰相さん。続きをお願いしますね〜」

「了承した、タカナシ殿。では、話を再開するが先程も言った通り大変申し訳ないのだが貴殿らを元いた場所に返すことはできん。だが、この世界で生きていくための支援は十分に行うことを約束しよう」

「チッ、わーったよ。今はそれで納得してやらァ」

「ヤンス」

「なんだな」


 状況も、落ち着いたし本格的に今後の動きを確認しておきますかね。

 孫氏も情報は大事だっていってたことだしな。


「宰相さん、今更なんだけど俺達にダンジョンを攻略させたい理由は?あと、攻略しろっていうからにはそのための力が俺達にあるって認識でいいのか?」

「うむ、その認識であっておる。それと、貴殿らに攻略してもらいたい理由だがこの世界ではおよそ二百五十年おきにダンジョンからの魔物の大氾濫スタンピードが起こるのだが、貴殿たちのようなこの世界以外のものが定められたダンジョンを踏破すると大氾濫スタンピードを防ぐことができるのだ」

「つまり、大氾濫スタンピードってやつを防ぐために呼ばれたってことだな」

「そのとおりだ。あとは、戦える力があるのかであったな。結論から言えばある。異世界人は総じて戦闘職や特殊なジョブへと就くことができたり強力なスキルを持っていることが多いからな。ここでの話が終わったら貴殿らは能力ステータスの測定を行ってもらうことになっているゆえもうしばし待たれよ」

「了解した」


 宰相との話が終わったので後ろを振りかえり先生や蓮、オタ達がいる場所に戻るとそこにいた数人を除く委員長を含めたみんながポカンとした表情でこっちを見ていた。

 なんだなんだ、なぜみんなこっちを見ているんだ。

 俺が戸惑っていると蓮が説明してくれた。


「素が出てたぞ蒼太。きっとみんなはいつもと様子が違うからびっくりしたんだろ」

「マジか、普段は素が出ないように気をつけてたんだが……」

「知らないやつはびっくりするからな」


 そうだったのか……素が出てたのか。

 まあ、害があるわけでもなし気にすることでもないな。


「さて、一通り説明も済んだので能力ステータスの測定に移るとしようではないか。ラヴィニア宮廷魔導士長、ロレンツォ騎士団長後はたのんだぞ」

「ん……」

「ハッ、お任せください」


 ルシアン宰相が呼びかけると王様の傍に控えていた騎士鎧のゴツいおっさんと壁際の騎士や魔術師?のような格好をした人たちの中でも一際玉座に近い場所に立っていた眠そうな表情の女性が前に出てきた。

 宮廷魔魔導士長とか言うからおばあさんとまでいかずとも、もっと歳を重ねてると思ったんだが若いな。


「ん……そこの君、なにか……失礼なこと考えてる……?」

「そんなことないですよ」


 勘、鋭すぎるだろ。いや、女性の年のこと考えた俺も悪いけど……やっぱり女性は相手が容姿や年のこと考えてたらわかるもんなんだな……。


「……ならいいけど」


 眠たげに細められていた眼が開きジロリと睨みつけられた。

 おぅふ、ばれてーら。


「すいませんでした」

「ん……次からは気をつけるように」


 俺が謝罪すると再び眼が細めれれた。

 今度からは気をつけよう……。


「んん、そろそろこの後の流れを私、ロレンツォから説明させていただく」


 俺とラヴィニアさんの会話でなんとも微妙な空気を入れ替えるように咳払いをし騎士団長の話が始まった。


「このあと、それぞれにステータスカードというものと針を渡す。そして、針で自分の親指を指して一滴だけステータスカードに血を垂らしてもらう。そうすると、カードに各々のステータスが表示される仕様になっている」

「どういう仕組に〜、なってるんでしょうか〜?」

「武一辺倒の私には、わからんな。ラヴィニア宮廷魔導士長、説明してくれ」

「ん……面倒だけど……わかった。このカードは垂らされた血液を媒介に所持者の魂とつながって情報を読み取り所持者のステータスを表示していると思われる。だけど、その詳しい原理……どんな魔法が使われてるのかとかはまだわかっていない」


 すげー喋った。面倒とか言ってたけどやっぱり得意分野だからなのか?

 にしても、そんな感じなのか。

 ステータスの表示という物語の中のようなものが見れるとあって、沈んでいたクラスメイトたちの雰囲気もすこし期待するような様子に変わってきている。

 とくに、オタたちがやばい。過去一やばい。ものすごく鼻息が荒いんだよ。


「助かった。それでは、今からカードと針を配るからさっき行ったとおりに進めてくれ。ステータスが表示されたら私のところに来てカードの画面を見せてくれ」


 団長が合図を出すと壁際に控えていた、騎士たちがカードと針を配りだした。

 俺はカードを受け取って、蓮やオタたちの方を向いた。


「なあ、誰からやる?」

「蒼太氏、僕達からやらせてください。こんな美味しい状況で順番待ちなんてやってられませんよ」

「そうかよ。じゃあ、オタたちでどんな感じになるのか実験だな」

「そうするか、蒼太」

「それじゃ、やりますよ」


 オタがカードに血を垂らした瞬間……



――次回に続く 

 次回、ステータス判明



――ちょびっと解説――

蒼「今回は解説が必要なことはないからお休みだ」



――あとがき――

おしらせ

次回は明日の12:30に投稿します。

現在自主企画を主催しています。

URL

https://kakuyomu.jp/user_events/7667601420064100017

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