第2話 朝までの飲み

佐藤さんが退職するとき連絡先をもらった。

良かったら飲みに行きましょうと。正直本当に悲しかった。もう、佐藤さんのカクテルが飲めないと思うと残念でならなかった。

飲みに行こうと言ったものの私は佐藤さんに連絡は取らなかったし、佐藤さんからしつこく連絡が来ることもなかった。

まぁいいだろう。もう、残念だけど、会うこともないだろうと私は思っていた。


そうして過ごしていたある日佐藤さんから連絡が来て今、私が前職で働いていたホテルで働いているという話をされた。自然と涙が出そうになって、私はすぐに佐藤さんのもとへ向かった。そこには田中さんと佐藤さんの前に私が通っていた表参道のbarでバーテンダーをしていた山田さんという方がいた。山田さんには会ったことはなかったけど、お客さんに手を出しまくってクビになったという話だけ佐藤さんから聞いていた。

久しぶりの再会とメンタルがよくなかったので私は少し泣いてしまい、佐藤さん、田中さん、山田さんと私で朝まで飲むことになった。その時山田さんが今働いているbarを教えてもらい、銀座にあるbarとのことで機会があれば行ってみようと思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る