「本当に僕の子供なのか検査して調べたい」子供と顔が似てないと責められ離婚と多額の慰謝料を請求された。

ぱんだ

第1話 子供が夫の顔に似てない

ソフィアとジャックは運命的で熱烈な恋愛の末ゴールインして夫婦になった。公爵位を持つ高位貴族のジャックと結婚し、伯爵家の令嬢であったソフィアは公爵夫人になる。二人の子供に恵まれているし、週末には親しい友人たちとパーティはもちろん食事を共にし、実に幸福な結婚生活でソフィアはいつも陽気で幸せな気分に浸っていられた。


「ソフィア」

「何?」

「今日は帰ってから話がある」

「今言えない事?」

「とても大切なことだから」

「そう、わかりました」


その日、夫のジャックはそう言って出かけた。かなりを抱えているのかと妻のソフィアは、育児をしながらとても心配で不安になっていた。ジャックは何を言いたいのだろう? と首をかしげながら過ごした。だがいくら考えてもさっぱり見当がつかなかった。


夕方近くになってジャックが帰宅し、日常会話をするようにごく自然にソフィアはおかえりなさいと迎える。その後はいつもと変わらず食事をしてお風呂へ入り、部屋に戻って落ち着いていると夫婦の話し合いが始まった。


「以前から思っていたが、リアムが僕に似てないよな?」


二人は向かい合ってソファに腰をおろしているとジャックが口を開いた。ちょっと責めるようにそう言われたソフィアは、意外という顔ですぐに言葉が出なかった。


そう言われれば、そうかもしれない。夫婦には二人の子供がいて、上の子供のトーマスはジャックと似ているけど、確かに下の子供のリアムはさっぱり似てない。でも両方ともジャックの子供であるとソフィアは神に誓って言える。なぜならソフィアはジャック以外の男性と体の関係を持ったことがないからだ。


「間違いなくあなたの子供です」


長男は夫と似ているけど次男は似てないけど、ソフィアには過去にやましいことは何もないので、胸を張って紛れもなく夫のジャックの子供であると主張した。


「――本当に心当たりがないのか?」


しばらく考えこんだ後、探るように目を光らせてジャックは言った。その顔からはかなり疑ってかかっているのがわかる。こんなことを言えばになるかもしれない。しかしジャックのほうもそれなりの覚悟を決めて聞いたので、簡単に納得することは出来なかった。


長男のトーマスは10歳で次男のリアムは7歳。生まれてきた子供は二人とも健康的にも問題はなく順調に成長していた。だが大きくなるほどジャックは心の中で思うようになる。


(下の子供が全然僕に似ていない)


前から似てないと思って悩んでいた事を、結婚式に呼んだ親しい友人たちに相談すると、子供の写真を見せたら明らかにジャックと似てないと言われた。もしかしてお前の子供じゃないんじゃないのか? と冗談半分で発したセリフで悩み、とうとう我慢しきれなくなって聞いてしまったというわけだ。

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