muonacreous -香鳴裕人詩集Ⅰ&Ⅱ-

ねむい 弐

あまりにも眠気の濃霧が晴れないので

せめて言葉でも書き散らせば何か変わるだろうと

無根拠の確信に依って言の葉を選って縒ってみるにせよ

何か書くべきことがあるではないから

サクラサクって

とりあえずなんとなく言っておけばいいじゃないかと思えど

季節はmidsummer!!

どうにもこうにもなりゃしない

室温にさらされたペットボトルの中で

溶けた水道水に包まれた氷塊

ボ・ク・ハ・ネ・ム・イ！

あまりにも眠気の淫雨が晴れないので

せめてお役目を果たすふりだけすれば気分も違うだろうと

テキストエディタに思うまま打ち込んでみるにせよ

そこにドラマツルギーがあるわけではないから

諸行無常って

（どのみち作劇法なんて知ったこっちゃないけど）

だったらとっとと夏も過ぎろよ！

どうにもこうにもなりゃしない

やけになってペットボトルの水を飲み干したところで

冷凍庫にはまだ５リットルばかり凍ったまま出番を待ってる！

もう少し諸行無常が速度を上げてくれないことには！

ボ・ク・ハ・ネ・ム・イ！

沛雨（はいう）のように現れて

蜻蛉（かげろう）のように去るのなら

いくらか耐え忍んでもいられたさ

やつらときたら蛞蝓（なめくじ）のようなRhythmでもって

僕の脳内の終わるともしれない戦国時代を群雄割拠だ

江戸開府なんて待っちゃいられないからキーを叩くよ

僕の脳の瀑布（ばくふ）が喚き散らすためのパスワード

キ・ミ・モ・ネ・ム・イ？

合い言葉を間違えれば電流が走るってんなら好都合

適当に何だって叩いてやろうってそういう

キ・ミ・ガ・ス・キ？

［それに近しく］［ならば］［よって］［等号否定］

ボ・ク・ガ・ス・キ？

うっかり正解なんて引き当ててしまうと

そのまま

恋の電流はお預け

残念でした！

ボ・ク・ハ・ズ・ル・イ！

第１問にして最終問題です

「前略、きみへ」の続きは次のうちいずれであるか

（１）

（ろ）

（Ｃ）

（ヱ）

問題を作るのだって時には疲れます！

（自分で選択肢を埋めてみよう！）

（※そこに正解があるとは限りません）

だってこんなに眠いんだもの

遊び心だけあればいいよね？

（悪戯心もスパイスとしてふんだんに！）

宵にすだくのは蝉ばかり

ちちろ虫には気が早い

もう少し諸行無常が速度を上げてくれないことには！

結局のところ

ここにドラマツルギーがあるわけではないから

諸行無常って

蛞蝓の足どりで世界は回っていく

何もかもそんな調子

ねえ塩持ってきて！

舐めたら少しは目が覚めるかもしれない

もしかしたら

他にも使い道があるかもしれないしね？

ボ・ク・ハ・ネ・ム・イ！

キ・ミ・モ・ネ・ム・イ？

ボ・ク・ハ・ズ・ル・イ！

目まぐるしい眠気と怠惰の日々に

正解も間違いも

あえて選んでる暇なんてないのさ！