誘拐。

え、なんで?

何で無いの?家が。

今朝我が家があったその土地は、更地となっていた。

なんだか、前にもこんなことがあった気がするのは、気のせいかな。

そんなことを考えていると、後ろから足音が聞こえて来た。

「すみません。ここにあった家を知りませ…」

そして僕は、気を失った。


気がつくとそこは、LEDライトが照らす広い空間だった。

こっわ。誰かいないの?そう思って静かにしていると、喋り声がいくつも重なっていた。

まるで今朝、駅に到着したときのように。

「わっ!」

「うわっ!、またかよ。ってか居たんだ相太。」

「いるわ! たぶんだけど、学校内の3年全員いる。」

すると パッ、

前方にあったモニターの画面がついた。全身赤づくめでハロウィーンにでもかぶるようなお面をかぶっている人物が映っている。

「さあさあ皆さんちゅうもーく。」


「なんだあれ。」

「わからないけど…いやな予感がする。」


「皆さんの中には気づいてる方もいるでしょうが、貴方たちは地下5階に閉じ込められました。」






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