第三百三十八話『すごいってところ』

「そう、もう一体の方を攻撃できる位置に、すでに三人が移動してるんだ!」

タカヒロが言う!


「よし、みんな行くよ!!」

サラが僕と奈緒子に言って、更に走り出した。


===

「いっくぞー!」

サラがそう言いながら、もう一体の『キングウォーゴーレム』の方に向かっていく。


「よし!」

僕は準備ができたことを伝える。


「いけます!」

奈緒子も僕らに伝える。


「ふっふーん!タカヒロ!私達もすごいってところ見せてあげるからね!」

サラは走りながらタカヒロに向かって言った。

サラはタカヒロ達の戦いを感心していた、しっかりすごいと認めているのだろう。


「ほう。それはおもしろいね」

タカヒロは楽しそうにつぶやいた。

タカヒロもサラの身体能力はすごいと言っていた。

実際日本トップクラスの身体能力ということを僕らは知っていた。


「何をするって言うの?」

美少女格闘のララが不思議そうに言う。


「こうするんだよ!!」

サラはそういながら走る。


バチィ、バチィィィィィ

とサラの『雷迅 - ライトニング』が音をたてる。


「『キングウォーゴーレム』ちゃんカモン!」

そういいながら、『キングウォーゴーレム』を挑発するサラ。音をたてるのも敵の視線を集めるのに有効な方法だ。

一般的にはタンクはそうやて敵の視線を引きつける。


「グオォォォォ」

サラに向かって吠る『キングウォーゴーレム』


そして、パンチを繰り出してくる。


「よっと!」

サラはそういいながら、攻撃を避ける。


「電撃とスピードエリアの特性をうまくつかうなぁ」

僕は相変わらずのサラの身体能力に感心する。

とても僕にできることではない。

彼女は運動能力も、反射神経も、動体視力もいい。


「よいっしょ!」

サラはそう言って、高くジャンプし、自分より背の高い『キングウォーゴーレム』の上に移動した。


高速の移動から、ふわっとした動きに変わった!

重力に身を任せて次の動きにうつった。


「行くよみんな!」

サラはみんなに言った。


「はい!」

「よし、来い!」

奈緒子と僕は大きく返事をする。


ここは集中力が必要な場面だ。

剣をぐっと強く握る。


「いくぞー!とりゃあ!」

サラはそう言って、電撃を身にまとったまま、『キングウォーゴーレム』の頭部を蹴り飛ばした!


「すごいな、またクリティカルってことか」

対戦相手のタカヒロがサラの動きを見て感心する。

普通はクリティカルを連発するのは難しい。

彼女の狙う力による部分が多い。


「奈緒子ちゃん!」

サラは奈緒子に合図する。


「ここから魔法使いと連携??」

タカヒロが驚く。


「そうだよ!」

サラがタカヒロにこたえる!


「『弾道予測 - レーザーサイト』」

奈緒子がスキルを発動させた。


「魔法使いのスキル??」

タカヒロはつぶやく。


「あれは?」

ララもつぶやく。


「『ファイヤーショット』」

奈緒子の魔法が発動した!

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