第三百五話『魔法連射 - ラピッドファイヤ』

「あまりにその2つのレベルが高いから、まるで、好きな位置にワープできるように見えたんだ!」

僕が説明した。


「ご明察!そして、これで終わらんで!」

珊瑚はそう言って後ろにジャンプした。


「『魔法連射 - ラピッドファイヤ』!」

そう、さらに、魔法使いの瑠璃が攻撃を開始した。


---

「きた、『魔法連射 - ラピッドファイヤ』!『ファイヤー』の連続攻撃ね!」

サラが瑠璃の様子を見て言った。だいぶスキルとかも覚えたようだった。瑠璃はいつも『ファイヤー』を角度を変えて連続で発射させて、大ダメージを与えている。


ところが今回は違った!


「『アイス』!『ウォーター』!『サンダー』!『サンダー』!」

瑠璃が『魔法連射 - ラピッドファイヤ』を発動させて、魔法の連続攻撃を可能にしたあと、魔法を4つ発動させた。もちろん毎回、硬直時間がとける瞬間を狙ってだ!


「すごい!!」

僕がつぶやく。

この技がすごいところはいろいろある。

それを事もなげに瑠璃はやってのけた!


「え?え?」

サラが驚いている。


そう僕が驚くほどの複雑な連携攻撃だった。


「グオオォォォォォぉ」

『ハイパワーウォーゴーレム』が珊瑚の攻撃と瑠璃の連続魔法を受けて消滅した。



「ええぇぇぇぇぇ!『魔法連射 - ラピッドファイヤ』って『ファイヤー』以外も出せるのぉぉぉぉぉ、ファイヤって言ってるのにぃぃぃぃ!!」

サラがそう言って驚く。


サラが驚いているのは全然違うところだった・・・。


「うん、ここで言うファイヤは発射って意味だからね・・・」

僕がサラに説明する。

ラピッドファイヤは速いファイヤという意味ではなく、高速発砲という意味だ。


「え??」

サラが聞き返す。


「たぶん、英語の授業でならったけど・・・」

僕はそうつぶやく。


「知って・・・ましたよ・・・?」

サラはそう言ってつぶやく。


「ちなみに、ファイヤーには、クビにするって言う意味もあるよ」

僕はついでに、中学英語の説明を説明もした。


「え?そうなの??」

サラが驚く。


「え?そうなんか!!」

珊瑚も一緒に驚いていた。


「中学校で習うと習うと思うけど・・・」

僕はつぶやく。


「し!知ってましたよ!!ちょ、ちょっと忘れてただけよ!!」

サラがテンションを上げてそう言う。


「そうやで!知ってたで!ジュンを試したんや!!」

珊瑚もサラと一緒に弁明する。


「あやしぃ」

瑠璃が二人の抗議を聞いて呟いた。


「あやしいよね」

僕は瑠璃の方を見て、笑った。

このやりとり何回目だろう、と思った。


「しかし、瑠璃ちゃんの今の魔法すごいですね」

奈緒子がさっきの光景を思い出してつぶやく。


アイス、ウォーター、サンダー、サンダーと連続で攻撃をしたことを・・・


「うん、すごい。属性を使った連続攻撃だ!」

僕は呟いた。


それこそが、物理エンジンを使っている『ラスト・オンライン』の真骨頂の戦い方といえる。

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