第二百八十九話『神の鎧 - ゴッドメイル』

「ジュン!すごい!!」

と一連の行動を見てサラが喜んだ。


「うん、体術に自信がないといっても、止まっている相手になら、きちんと当てることができるようになったからね」

と僕は微笑んだ。


---

「ジュンさんすごいです!」

と美少女魔法使いの奈緒子も言う。


「ありがとう!」

と僕が言う。


いま『ハイエリートウィザード』をSSSランクの武器『 神の剣 -デュランダル 』のスキルSスキル『疾風』で倒した。


「残りの敵は、『ディフェンスアップ』された『ハイパワーリザードマン』と『ハイスピードリザードマン』だね」

と僕は言う。


「あれ?『ハイスピードリザードマン』はどこ??」

とサラが言う。


そう、僕らは『ハイパワーリザードマン』と『ハイエリートウィザード』に集中していて、『ハイパワーリザードマン』の事をよく見ていなかったのだ。


「グエエェェェェ」

と言いながら、『ハイスピードリザードマン』は走っていた。


「奈緒子ちゃん!!」

とサラが言う。


そう、僕らが他の2体に集中している間に、奈緒子に狙いをつけていたのだった。

魔法使いの奈緒子では、『ハイスピードリザードマン』を迎え撃つ方法がない。


「おおぉぉぉぉぉ」

と僕は、彼女の方に、向かって走る。

この距離だと、ギリギリか!

奈緒子に攻撃されるまえに、彼を攻撃するのは難しいかもしれない・・・。


「グェェェェ」

と言いながら、『ハイスピードリザードマン』は美少女魔法使いの奈緒子に斬りかかる。


「奈緒子ちゃん!!」

とサラはその様子を見て叫ぶ。


「おおおぉぉぉぉ!」

と僕はさらに走る。

そして、奈緒子をかばうように飛び出す。


「グェ!」

と『ハイスピードリザードマン』はその様子を見て驚く。


キインと音がなり。

ダメージゼロが表示される。


そう、僕は、『神の鎧 - ゴッドメイル』で彼の攻撃を受けたので、ゼロになったのだ。


「ほんとに、守ってくれましたね!」

と奈緒子が言う。

かっこいい・・・とぼそっと言ったように見えたがよくは聞こえなかった。

すこし頬も赤くなっているような気がした。


「奈緒子、このスキに彼の動きを遅くしてくれ!」

と僕は言う。


「はい!」

と言って奈緒子は『ハイスピードリザードマン』に向かって魔法を唱える。


「『スローダウン』!!」

と魔法をかける奈緒子。


「グエェェェ」

と『ハイスピードリザードマン』は吠える。

そして、動きがゆっくりになった。


「ありがとう、このゆっくりな動きなら『当てられる』!!」

と僕は言いながら、硬直が解けた瞬間に、最強の剣、つまり全ての敵にカウントストップのダメージを与えられる、SSSランクの武器『 神の剣 -デュランダル 』を振り下ろした。


「グエェェェェ」

と『ハイスピードリザードマン』は叫び消滅した。


「よし、やった!」

と僕は言う。


すると、奈緒子の方からピロンという音がする。


「え?」

と僕がその音を聞いて振り返る。


「ジュンさん!私、新しいスキルを覚えました!!」

と美少女魔法使いの奈緒子は言った。

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