第 二十三話 パーティー


「で、ヒジリくん、そちらの二人は誰なのかしら?」


「ん?あぁ、ティファニア、クリス、フードを取ってくれ。」


セイが二人に言うと二人は自身のフードを外し素顔をヤエガシさんに見せた。


「わ、二人とも綺麗・・・右に座っている耳の長い人ってエルフかしら?」


「あぁ、エルフ?うん、多分な・・・」


「ちょ、セイさん!酷いです!酷すぎます!私はちゃんとしたエルフですよ!?あっ、ヤエガシさん、私はエルフ族のティファニアと言います。よろしくお願いしますね。」


「は、はい、私の事はミクと呼んでください。名字は呼びづらいと思うので・・・あっ、ヒジリくんもそちらのクリスさんもミクと呼んでください。」


「はいよ」


「わかったなのじゃ。じゃあ次は妾かの?妾はの名前はもう知ってると思うがクリスじゃ、種族は吸血鬼の真祖。こう見えてもお主らよりは年上じゃぞ。気軽にクリスと呼んで欲しいのじゃ」


「はい、クリスさん。よろしくお願いしますね。」


「あの・・・ヒジリくんがティファニアさんのことエルフ?って言ってたのなんでなんですか?一緒のパーティー組んでたんでしょ?」


「あぁ、それか・・・それはなティファニアがエルフらしくないからな」


「うむ、そうじゃな。エルフなのに弓は下手。森では迷う。まったく森くらい迷わないようにして欲しいのじゃ。」


「はぅぅ・・・本当に申し訳ないですぅ・・・」


ティファニアはしゅんと下を向いてぶつぶつ言っているがおそらくいつものことだろう。うん、後で添い寝でもしてやったら機嫌なおるかな?


「まぁ、ティファニアの出来ないことはゆっくりなおしていけばいいか、それまでは出来る俺たちでカバーするしかないな」


「うむ。」


「そうですね。」


「う″~、すみません・・・」


恐らく森で迷子は絶対なおらないだろうけどな・・・


セイは心の中で呟くのであった。


「ま、話し合いはこのくらいにして今日は後は自由行動だな。」


「あの、私もいいのですか?一応、ヒジリくんの奴隷なんですが?」


セイは少しうーんと考えたが問題ないと思い許可を出した。


「まぁ、いいんじゃないか?でも、お前ら飯時には帰ってこいよ。部屋割り決めないとダメだしな、じゃ、俺は少し街でもぶらぶらしてくるわ。」


そう言ってセイは扉を開け街へ歩いていった。


部屋の中には女子三人が残されるのであった。

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