第4話 道くさ

仕事が早く片付いた。


あまり早く帰ると妻のリズムを乱すだろう. . . .フッ、下手な言い訳をしている。


知らぬ間に馴染みの小料理屋へ足が向いていた。


お袋の味を思い出させる小鉢の拙い肴がいい。


妻の手の込んだ料理もいいが、田舎育ちの五十男の舌には懐かしい味が嬉しい。


今夜は二合徳利にしよう。

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