第2話 バランス
重い。
夕べは楽しく呑んでご機嫌だったのに。
酒に呑まれることはない。
だから二日酔いじゃない。
目覚めたら何故かこころが重い。
こころの中は鉛色の冬空のよう。
弾まない足取りでワン子の散歩に出た。
重い。
小さなワン子にまで引きずられる、こころ。
自転車に乗った小学生くらいの女の子がやって来た。
渋々ながら自転車を避けようとした。
すれ違いざま、女の子は「おはようございま~す!! 」。
思わず「おはようございます!」と応えた。
鉛色のこころに、こころなしか弾むような陽が射しはじめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます