十二章 切り札
樒の舞いは、通常通り仙内が舞うことになった。
これは当然と言えた。昨日千葉が二体目の樒鬼の装束を纏って乱入したことが異常なのである。本来ならば昨日も仙内が舞う予定だったのを、千葉が台無しにしたとも言える。
そのせいもあってか、今夜の仙内はいつも以上に気合いが入っていた。それは恐らく、昨日の千葉の鬼気迫る舞いを見たせいもあるだろう。
坂部は饌事場から、風溜の様子を何度も窺っていた。
日奈子が自分から、外に出ると言い出した。それも、風祭を見に行きたいと。
樒の舞いが始まるまであと二十分といったところ。まだ風溜に日奈子の姿はない。
「どうした坂部?」
宇津木が外ばかりを気にする坂部を見兼ねて声をかけてくる。
「いえ、別に――」
坂部は急須から出涸らしの茶を湯呑みに注ぐと、一気に煽った。
「千葉の爺さん、快復したらしいな」
宇津木が自分の湯呑みに茶を注ぎながら言う。
「ええ――」
久保がそれを聞き付けて会いに向かったことは黙っておいた。宇津木は久保にいい印象は持っていない。勿論、坂部が久保に情報を流していることも秘密だ。
「しかし昨日のは、見事だったよな。俺、危うくガクを止めるところだったよ。本音を言やあ、これからもずっと千葉の爺さんに舞ってほしいと思った」
坂部は深く頷く。千葉の奉じた樒の舞いは、今まで見てきたどの舞いよりも迫力があった。樒の実の服毒で中断されなければ、孫子の代まで語り草になったであろう。それ程までに凄まじいものがあった。
――いや、待てよ。
「千葉の爺さん、なんで樒の舞いを舞えたんでしょう?」
宇津木は首を傾げる。
「なんでって、そりゃ練習したからだろ。俺達がガクを身体に叩き込むのと同じで」
「でも、おかしいんですよ。千葉の家は、今まで一度も樒鬼の役に当たってないそうなんです。過去に千葉の爺さんが樒鬼に選ばれたことも、多分候補に上がったこともなかったはずです」
壱師の役割は、基本的に代々の世襲で決まる。千葉の家は壱師の中では風太夫に比肩する程の発言力を持っているが、樒鬼に選ばれたことはない。それはつまり、今までもこれからも、樒鬼の装束を纏う可能性がないに等しいことを意味する。
宇津木は坂部のその指摘に気付き、困惑した表情を見せる。
「確かに、舞える可能性が殆どゼロの舞いを練習したって始まらない。なのに――」
「千葉の爺さんの舞いは、完璧――それ以上だった」
樒の舞いはアドリブで舞えるような代物ではない。実際千葉の舞いは、きちんと形式に則ったものだった。
確信があったのか。自分が樒鬼の装束を纏い、仙内を押し退けて舞戸に颯爽と現れることが出来るという確信が――。
「さあさあ皆さんお立会い。これよりこの私が、世にも馬鹿らしいショーをお見せしますよ」
風溜から聞いた覚えのある声が高らかに響いた。
無論、こんな見世物のような行為は風祭にはない。
そして、坂部にはその声を知っていた。そんな馬鹿なとは思ったが、最初から馬鹿げた言動を貫いていたあの人物――。
ぎょっとした坂部と宇津木は顔を見合し、即座に風溜へと駆け出す。
舞戸の中央で、久保が何者かに組み伏せられていた。
その光景を見て、坂部は思わず腰が抜けそうになった。
久保を組み伏せているのは、五十くらいの女だった。その女は殺気を剥き出しにして、久保の首を絞め上げている。
女の目は、明らかに正気ではなかった。おぞましいまでの情動に駆られたようにぎらぎらと燃え、自分の下で倒れている久保を絶対に殺してやるとばかりに据わっている。そのあまりの狂気は、大の大人を圧倒するのには充分すぎた。
そしてあろうことか――初めは気付かなかったが――首を絞められている久保は楽しげに笑っているのだ。
それは明確な、あからさまなまでの嘲笑だった。どうだと言わんばかりの、己の首を絞めている相手を晒し者にしているかのような、嗜虐的でどこか背徳的な笑みだった。
誰もが呆然とその異常な光景を眺めていたが、見物席から一人の男が飛び入り、久保の首を絞めている女を羽交い絞めにして引き剥がした。
「殺してやるッ! こいつは先生を侮辱した! 死ね! 死ね! 死ねえええええ!」
絶叫である。完全に頭に血が昇っている。
女を羽交い絞めにしたのは千葉の次男の達雄だった。
久保は咳き込みながら立ち上がり、恭しく、だが道化染みて礼をする。
「皆さん、紹介しましょう。彼女こそ先日の湯山家の祠に火を放ち、今日の昼間に私の車に火を着けた犯人です。さあ、お名前をどうぞ」
「死ねえええええ!」
「死ねえええええさんだそうです。変わったお名前ですね。まあこの場はひとまず警察に連絡しましょう。放火はまだ証拠がありませんが、とりあえず暴行、もっと行けば殺人未遂ですからね。達雄さん、ご協力ありがとうございました。彼女の身柄はお任せしても?」
「ええ。親父の言い付けは守らないと、雷が落ちますんでね」
動きを封じられながらも暴れ回る女を、達雄は鬱陶しそうに引きずっていった。
「これはどういうことですかっ」
久保は若干ふらつきながら、饌事場の方へと歩いてきた。坂部が思わず問い詰めると、久保は軽く笑ってから膝を着いた。既に神社の本殿の部分の饌事場へ向かう通路へと入っており、見物席から様子は窺えない。
久保は苦しそうに咳き込み、右手で頭を押さえている。
「久保さん?」
「多分大丈夫です。が、少し無茶しましたかね。女の細腕なんてありゃ嘘ですね。マジで死ぬかと思いましたよ」
大きく息を吐いて、しゃきりとする。
「一体何をしでかしてくれたんだ?」
宇津木が坂部の数倍は敵意を剥き出しにした声で訊く。
「さっき申し上げた通りです。放火犯を捕まえたんですよ」
さっぱり意味がわからない。それは宇津木も同じだったようだ。
「いや、そもそもなんで風の前にこんな騒ぎを起こしてくれたかってことを――」
「表面上の見物客が、殆ど風溜に集まっていたので。出来る限り取りこぼしの少ないタイミングでしかけたかったんです。ぶっちゃけ賭けの部分もあったんですが、上手い具合に引っかかってくれて僥倖でした。それと、ちょっとした捕り物を演じるというのは風太夫さんと壱師の親玉さんにも了解は取ってありましたんで」
湯山と千葉の了解を得ている――納得しかねるが、久保は今まゆらの助手という名目で湯山の家に泊まっているというし、先程久保を助け出したのは千葉の次男である達雄だった。嘘ではないのかもしれない。
「そんなことは問題じゃないだろ。あんたが風をぶち壊そうとしたのが――」
「ですから」
久保は最後に一度激しく咳き込むと、それで全てすっきりしたかのように笑顔になった。
「許可は取ってあります。何が起ころうと風祭は続行するという意志は固いようですから、どうぞそのように」
それだけ言うと久保は軽快な足取りで拝殿の方へと向かい、そのまま姿を消した。
「なんなんだあいつ――」
宇津木が忌々しげに呟き、ふと風溜の方を振り向き、そちらに向かっていく。
坂部も放っておく訳にいかず、宇津木の後を追う。久保の倒れていた舞戸の地面から、宇津木が何か紙のようなものを拾い上げていた。
「うわあっ!」
宇津木はたまげたような声を上げて紙を手放す。まるでそれが恐ろしく厭わしいもののような反応だった。
坂部は宇津木を刺激しないようにその紙を拾い上げて検めた。
どうやら火を着けられたらしく、大部分は燃え落ちていたが、誰かの写真だとはわかる。
だらしのない初老の男だ。顔には肉が付き、燃え落ちていて見えないが頬の肉が垂れているのだろうということがわかる。肉に覆われた目は大きな眼鏡がかけられ、俗っぽさを大いに醸し出している。
「誰だ? これ?」
坂部はその写真の人物に見覚えが全くない。
「馬鹿ッ! 早くしまえ! そんなもんが年寄り連中に見つかったら――」
宇津木の切迫した声に慌てて、坂部はその写真の燃えカスを懐に滑り込ませた。
「あいつ――死にに来たのか?」
宇津木が久保の去っていた方を向いて呆然と呟く。
「宇津木さん、この写真がそんなに拙いんですか?」
焦燥したとも言える様子の宇津木を見て、坂部は恐る恐る訊ねた。
「その話はするな。いいな――」
宇津木は坂部がぎょっとする程凄みのある声で続ける。
「その写真も、絶対に他人には見せるなよ。何かで封をして、気付かれないように捨てるんだ」
そこまで厳重に秘する理由は何なのか。坂部はそれを訊きたかったが、宇津木の口調には有無を言わさぬ強制力があった。
「何の騒ぎだ?」
仙内が身体に樒鬼の装束を纏って顔を見せた。後は面で顔を覆えば完全な樒鬼という格好だ。
「い、いえ、何でもないです。どっかの馬鹿が大声上げて騒いでただけで、注意しときましたからもう問題はないです。なっ?」
坂部は急に話を振られて一瞬まごついたが、慌てて頷く。
しかし――宇津木が仙内相手にここまでへりくだった態度を見せるのは初めてだった。目上の相手ということで普段から敬語で話していたが、そこに尊敬や畏敬はなかった。表立って言うことはなかったが、宇津木が仙内を侮っていたことは周知の事実だった。
それが今は、まるで畏まっている。
宇津木の態度をそこまで変えてしまう理由は、あの写真なのか。
「あっ、そろそろ時間ですよ。仙内さんよろしくお願いしますよ」
確かにもう樒の舞いが始まる寸前だった。ガクを担当する壱師達は、もう殆どが持ち場についている。
「いけね、俺達も早く準備しないと。ほら、行くぞ坂部」
かなりわざとらしくそう言って、宇津木は坂部を引っ張って舞戸へと出ていく。
集まった壱師達は皆口を閉ざしていた。
祭壇の前に座っている湯山が遅れて現れた二人を見て、静かに口を開く。
「先程の騒ぎは何の問題もなかった。何も口にしないように」
どうやら他の壱師達も同様の言葉で口止めされていたらしい。
坂部は見物席の方へと目をやる。
いた。
早苗と宗佑に付き添われ、日奈子が笑顔で座っている。坂部の視線に気付いた日奈子はにっこりと笑い、子供のように手を振って見せた。
それが目立ったせいで、何人かの壱師が日奈子に気付いた。
「火野の娘だ」
「外に出られたのか」
「狂っとるという奴か」
坂部はぐっと唇を噛み締めて、押し殺した声で続く反応を受け流していた。
今まで坂部は日奈子の話題から目を背け続けてきた。それは息子を失い、正気を失った日奈子から目を逸らし続けるのに必要だった。
だが、今年の風祭――ウチギリで風流しの話題を宇津木が出した時、坂部は千葉の怒号が落ちるかもしれないという中でその話に身を乗り出した。
思えば、この時から坂部は日奈子にもう一度向き合おうと思い始めていたのかもしれない。
風流しという言い伝えの有無。風流しを防ぐために湯山が呼び寄せたまゆらとの出会い。宗佑の帰郷。それらが重なったせいか、あるいは最初から心に決めていたからか、坂部は一年ぶりに日奈子と向き合った。
直視は出来なかった。変わり果てた日奈子は一年前と同じで、坂部に受け付けることは出来なかった。
それでも、火野家との絶縁状態は解消された。日奈子の両親はそれをとても喜んでくれたという。
結局何も解決していない。それは事実だが、日奈子が自分から風祭を見に行くと言い出したのは大きな前進だ。
だが――坂部はあの時、日奈子が座敷を出て宗佑の部屋まで来た時に聞いたおぞましい音を思い出すと、全身が怖気立つ。
あの音は一体なんだったのだろう。無数の何かが濡れたまま地面を這うような、生理的嫌悪感を抱かせる音。日奈子はその音と共に姿を現した。だが、あれは絶対に足音ではなかった。
まゆらの言葉を思い出す。まるで意味がわからないことばかりだったが、それでもまゆらの言葉には何かが潜んでいるような気がしてならない。
見物席の一番後ろに、そのまゆらの姿があった。
日奈子とは距離があり、後ろの席ということで気付かれることはないだろう。理由はわからないが、日奈子はまゆらの話を聞いて非常に興奮していた。二人の顔を合わせるのは拙いと思っていたが、まゆらもその辺りは心得ているようだ。
しかし、風流しを未然に防ぐために村内を見回ると言っていたのに、何故のうのうと風溜にいるのだろうか。
そこで坂部は気付いた。
見物席に、根津村の村民があまりに少ない。
先程、久保の凶行を止めに入った時には、確かに村の者の多くが見物席に座っていた。
それが今見ると、ごっそりと村の者が減っているのだ。
厭な予感を覚えながらも、坂部は仙内――樒鬼の登場を待った。
「助けてくれぇ!」
叫びながら誰かが風溜に現れた。
千葉達雄は蒼白な顔を脂汗でぐっしょりと濡らし、湯山の許へ駆け寄った。
「打ち壊しだ――村の者が――家を――取り囲んで――」
湯山ははっとして立ち上がる。
「千葉の家に急げ! 奴ら何をしでかすかわからん!」
壱師達に向かってそう叫び、湯山は九十を超えているとは思えない全力疾走で風溜を出ていった。
暫し呆気に取られていた坂部達壱師だったが、すぐに事情は呑み込めないままながらも事の重大さに気付き、湯山の後を追って雪道を駆けていく。
「坂部さん!」
走っている中でまゆらが追い付き、荒い呼吸で坂部に向かって声を張り上げる。
「ごめんなさい――多分、全部、久保君のせいです」
「久保さん? 一体何が起こってる?」
「久保君が捕まえた人が、命を狙われてます」
千葉の家が見えてきた。
大地を震わせる怒号が響いている。
千葉の家の周りに、無数の村人が手に手に鍬や鎌に鉈、包丁などを持って大音声を上げている。
「殺してやる!」
「生きては帰すな!」
「火清会の女を出せ!」
「あの男もだ!」
殺気に満ちた絶叫が大気を震わせていた。
そしてそんなことを口にしているのが、坂部の見知った村の者達だったということが、あまりに現実離れして見えた。
「まあまあ皆さん、一度落ち着きましょう」
場違いに間延びした声がして、一瞬全ての音が止まった。
久保が笑顔で玄関から現れたのだ。
だが、無音になったのはほんの一瞬だった。すぐさま思い出したように怒号が響き、暴徒と化した村人達が久保に襲いかかった。
「何しとる! 連中を抑えろ!」
湯山が壱師達に向かって叫び、自らも率先して暴徒を押さえ付けに入った。
坂部達も慌てて暴徒を押し止めようと乱闘の中に割って入った。
「力仕事ってやつは、そりゃあ社会に必要ですよね。なんと言っても最後は力が物を言う訳です。しかしながらそういうものには向き不向きがあって、どれだけ踏ん張っても火事場に入ろうと力を出せない人間というのはいるものです。そんな訳で俺は力仕事はしないと五歳の夜に誓ったんです。でも子供っていうのは遊びに興じるのも仕事ですから、力もないわ足も遅いわな俺は苦労してたんですよ。でもって鬼ごっこにケイドロ、缶蹴りみたいな捕まえる遊びがあるでしょう。あれだけは俺は得意だったんです。何故ってね、要は捕まらなけりゃいいんですよ。逃げ回って逃げ回って逃げ回るのに、実はそんなに足の速さは関係ないんですね。状況を判断して、鬼に見つからない場所へ逃げ込む。鬼の見えないところから缶を蹴っ飛ばすみたいに。しかしどれだけ逃げても鬼に見つかっちゃう時はある訳でして、そういう時はね、逃げるんじゃなくてかわすんですよ。足じゃ絶対勝てませんから、するりとぬるりと、抜け出すんですね。で、その時に有効な手が、相手を挑発するっていう行為でして。口汚く相手を罵ったり、おちょくったりすると、相手はかーっと頭に血が昇る訳です。そうなるともうこっちのものでね、猪突猛進な相手程かわしやすいものはないんです。まあ友達なくす場合もあるので、普通の神経してる人にはお勧め出来ませんが」
乱闘のただ中にいた坂部にはその声は殆ど聞こえなかったが、自分達のはるか後方で久保が悠然と立っているということには気付いた。
「久保君、なんで逃げなかったの?」
まゆらが驚いた顔で訊く。
「放火犯を娑婆さんに預けたまま逃げるのはやっぱり考え物だと思ってね。予想通りこうして熱烈歓迎してくれちゃってる訳だから、それなら的を増やしといた方がいいだろうと。卒塔婆さんにばかり迷惑をかけるのは心苦しいし」
久保はそこで乱闘中の村人達の方を振り向く。
「皆さーん、俺はこっちですよ」
その声で殆どの者が久保の現在の位置に気付いたが、団子になったこの状況ではそちらに向かうことは出来ない。
「この――馬鹿者共がッ!」
その一喝はまさに雷の如しだった。
暴徒達はまるで叱られた子供のように身を竦める。
千葉幸雄が凄まじい剣幕で玄関に仁王立ちしていた。
乱闘も止まった。誰も声を上げない。千葉の雷はそれ程までに強烈だった。とても病み上がりとは思えない、圧倒的なまでの貫禄があった。
ぱちぱちと、何かが爆ぜるような音だけが聞こえてきた。
千葉がはっとして振り向くと、屋敷から火の手が上がっていた。
炎はあっという間に大きくなっていった。皆が慌てて離れた場所に避難する。
根津村の地理的に、恐らく今から消防車を呼んでも屋敷の全焼は免れないだろう。
「ええ。消防と警察には連絡するな」
千葉はそう言って燃え盛る自宅を眺めていた。その言葉の意味するところは、この騒ぎを村の外に出したくないからか、あるいは――。
「あの女か――」
千葉が忌々しげに呟くと、久保がどうでしょうねと唸った。
「もしかするとまだ仲間がいたのかもしれません。まあ一般人の我々が彼女を拘束することは差し控えた方がいいだろうと言った俺のミスでもありますね。人目がなければ自由に動ける訳ですから」
渦巻いていた殺気はいつの間にか霧散していた。皆が燃えていく千葉の屋敷の方に気を取られている。
「思ったよりも、大変なことになっているようですね」
落ち着いた、柔和な声がした。
三十の半ばくらいだろうが、随分と若者風の格好をした男だった。
「三条太夫――」
湯山と千葉が同時に声を上げる。
「こんばんは。僕はこの祭に幕を引くために遣わされた――死神です」
言ってから男は、照れ臭そうに笑った。
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