妖精とケルト神話(暫定版)

猫目 青

序章~妖精について

序論~妖精について

妖精とは


 ここでは、主にイギリスの妖精たちを紹介したいと思う。

 イギリスの多くの妖精が、ケルト神話に起源を持っている。アイルランドの古文献『アーマーの書』によると「アイルランドの異教の神々、トゥアハ・デ・ダナーンが、敬まれもせず、供物も捧げられず、人々の想像の中で小さくなったのが妖精」であるという。

 ダーナー親族は、女神ダヌを母に持つ一族だった。彼らは現在のアイルランド人の子孫といわれるミーレー族に戦いで敗れ、彼らに地上の世界を譲った。ダーナー神族は海の向こうにあるとされる常若の国ティ・ルナ・ログや地下の妖精世界に逃れ、人々の眼に見え無い存在となる。そんな彼らが妖精の起源だという。

 妖精の国は楽しい国マグ・メル、喜びが原マグ・メル、至高の島イ・ブラゼルなどと呼ばれ、西方の彼方にあるとされた。西方にある妖精の国を治めるのは海神マナナーン・マクリールである。彼の養子であるミディールはマン島の海に国を持っている。丘の下の地下楽園は女神ダヌの父ダグダが治め、ボイン河の丘ニュー・グレンジに宮殿がある。その後、彼の息子であるオィングスが王となった。

また、それぞれの神々が妖精の丘に棲んでいる。

 ケルト神話の根底には霊魂は不滅であり絶えず流転していくというケルト古代宗教のドルイドの思想があり、ケルト神話の世界にはこの考えが息づいている。太陽神ルーが虫となり、その虫が入った水を飲んだ女王から英雄ク・ホリンが生まれるなど、神話の登場人物たちは様々な姿に化身し、現実世界と超常世界を行き来する。

 古代アイルランドの自然には神々が満ち溢れており、「島のケルト」であるアイルランドとは別の「大陸のケルト」においても、このドルイドの思想は息づいており、そこからエルフやトロールなどの妖精たちが生み出されたのである。

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