最低の豚野郎

成井敬子

第1話 誰が豚野郎?

「最低の豚野郎」

ワタシは、カフェベローチェで 旦那のバンドのリハ待ちで お茶を飲んでいる時 隣りに座る、

いわゆる「デブス」と言われる、女どもを心の中で呪った。

なんたることでしょうか。

このヤング 勘違い女子は。

このヤングだけの、女子は 自分を知っているのかね。自分自身を!

体重は、、60キロを軽く超えているだろう。

脂肪がゆるい。


「痩せたババアがさー。ほとんど、おばあちゃんだよね(笑)


おそらく、職場の、いわゆる「局」にあたる女性をさしているのであろう。


「元宝塚だってさー。笑えるー。」


若さのみ!若さのみ なんだよ。キミたちは!


その、ゆれる脂肪を いいネ!!という男子はいるのかね‼︎


そんなワタシは、47歳。専業主婦。

旦那は、仕事のできない、クリエイター兼バンドマン。


若さを失い、仕事のない 最低の豚野郎。


豚野郎が、豚野郎に笑われる。


ふと、元パンクスの作家が頭によぎる。


そして、思う。


「マチダ コー みたいになりてーな!」






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