第7話 [テレポート]

テレポートブースにたどりつくと、うをは「ふんっ!」とポケット

コマンドをクリックし、トークンを手に持った。ブースにカーソル

を合わせ、PUTコマンドをクリックする。すると画面が行き先の

メニューに変わる。ここでカーソルを上下に移動して、行きたい

場所にクリックすれば、瞬時に目的の場所にいける。


このテレポートには裏技があった。行き先メニューに無い場所

に行けるのだ。すでにベテランアバタには有名な秘密リージョン

は「ポポロポリス」であった。キーボードから「ポポロポリス」と入

力し、リターンキーを押すと、歩いて行くことは出来ない秘密の

リージョンに移動することができる。わずか七面しかない小さな

領域だが、そこに行く方法を知っていることはベテランアバタの

証明のようなものだった。


しかし実は「ポポロポリス」は、テレポートの真の目的をおおいか

くすためのカムフラージュに過ぎないことをベテランアバタも知

らない。テレポートブースこそは裏掲示板への入口なのだ。


うをはおるがんシフトキーボードをたたいて

ニチタカヲメユ

と入力した。これこそ多くのハッカーから富痔痛の企業秘密を

守り抜いてきた鋼鉄のパスワードだった。次にリターンキーを

叩く。テレボートのテーマメロディーが高らかに鳴り響き、次の

瞬間うをは彼以外のアバタが誰一人足を踏み入れたことのない秘

密リージョンに移動した。

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