第○話 お正月でございます! 2019

「今年もたっくさんの料理だね!」

「ちょっと量増えた?」

「あ、わかりますか?」

【……というか、そこにガーベラいるんだゾ。増えたかどうかはすぐわかるゾ】

「見た目ではあんまり変わらない気がするのですが」

「あはは……えっと、すごい数食べるんだね相変わらず」


 

 私が頑張ってこさえたたくさんの料理。今年はガーベラさんも誘って一緒に食べることにした。



【寝床にオイラに司会進行してほしいって手紙が置いてあったんだゾ。だれからのものか知らないけど、この通り進めていくんだゾ】

「なにを司会するんですか?」

【わかんないゾ】



 わかんないのに司会するんだケル君。まあいいか。去年はなんだかケル君の年だったような気もするし、その締めくくりとしてはちょうどいいのかもしれない。



【まず、みんな今年の抱負とかあるのかゾ? オイラは例えばもっと強くなる、なんだゾ】

「今年の抱負ですか。私ももう一段階ほど進化したいですね」

「ぼくも負けられないよ」

「私も!」

「それじゃあ俺も」

【みんな同じなんだゾ】



 それは仕方ないわね。戦いが強ければ仕事も捗るし、何かを目指すということならいい指標だと思う。でも本当を言うと私としてはもっとガーベラさんと付き合うと言うことに慣れて彼女っぽいことをしたいかな。

 ……あ、もうお魚の煮付けがなくなりそう。



【次に去年を振り返ってなにか言うことあるかゾ?】

「私はアイリスちゃんに彼氏ができたことかな」

「ぼくもそれだね」

「お、俺もそうだよ。俺にとってすごく大きなことだ」

「そ、そうですね」



 一応、オーニキスさんが行方不明になったり私たちの目の前で初めておじいさんが実力を出したりしたんだけど、それよりもどうやら私に彼氏ができたインパクトが大きいらしい。私も実はそう。オーニキスさんには悪いけどね。



【確かにオイラもアイリスみたいなどちらかというとおとなしいのがいきなり彼氏作ってきたのは度肝を抜いたゾ】

「が、頑張って幸せにするよ」

「お、言ったね! 絶対だからねガーベラさん」

「そうだよ!」

「もちろん」


 

 は、恥ずかしい。



【アイリスが赤くなってるけど、それより最後に一つ一番重要だって書いてあることやってさっさと終わらせるんだゾ】

「え、なぁに?」

【なんかよくわかんないけど、みんなでそっち向いてありがとうございましたってお礼するんだゾ】



 そっちて、なんでそっち向くのかしら。でも確かに向こうから誰かが見ているような、そんな気がする。それならお礼を言ったほうがいいわね。



【なななに……今年一年】

「「「ありがとうございました!」」」

【ゾ!】



 さてと、じゃあ引き続きごちそう食べようかしらね。……ロモンちゃんとリンネちゃんがもうすでに半分以上食べちゃってるみたいだけど。



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次の投稿は1/7です!


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短くて申し訳ありません!

あとイラストもありません、ごめんなさい。


今年も『元小石』を読んでくださりありがとうございました。元小石も二年半が経ちましたね。


ただでさえ四日に一度の投稿だった本作、今年から一週間に一度の投稿という頻度になってしまいました。

Levelmakerの書籍化作業に追われたためです。引き続き今年も一週間に一度投稿となります。申し訳ありません。


……元小石も書籍化しないかなああああああ!

してほしいなあああああ! というかさせたいなあああ!

イラストレーターさんの描いたアイリスちゃん見たいなあああ!


すいません、取り乱しました。

今年もよろしくお願いします!

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