第101話 冒険生活へ戻るのです! 2
バサ_____
バサ_____
バサ_____
衣類以外に私の暮らしに必要なものを買いそろえ、帰ってきた。
今は何をしてるかというと……これからお風呂に入るんだ。
夕飯はそのあとで、人間になった私が作ってみるということになってる。
「アイリスちゃん…胸、やっぱり大きいね」
「そうですかね?」
今の私は18歳の私。本来の私に近い私だ。
一昨日は10歳で、昨日は14歳でお風呂に入ったからね。
二人の1番のお気に入りは10歳の時みたいだよ。
ロモンちゃんは自分の胸と私の胸を比べて、ちょっとムッとしてる。
正直、そこまで大きいとは自覚してない。
視認した限りでは、せいぜい、この二人よりも2カップ上な程度だろう。
触らないと正確な違いはわかりませんなぁ…っ!
…と、今は前とは違い、私にはちゃんと目ん玉がついてる。
目ん玉がついてるってことは、ロモンちゃんやリンネちゃんに目線がどこを向いてるか悟られる危険性が大きいってこと。
しかもロモンちゃんは勘がいいし、リンネちゃんは動体視力がいい。油断なんて片時もできない。
どうやって盗み見るかが勝負の鍵………小石視点を使えばいいかな。
「3人、入れ…そうだね!」
「ねー」
ここの宿の個別の風呂場と浴槽は広い。
ゴーレムの私を二人掛かりで洗えるスペースがあるくらいだからね。
私達はまず、体を洗う。
体を洗ってから、いつもだったら二人が浴槽に入る。今日からそこに私が加わるだけの話。
しばらく、私達はそれぞれ個人で身体をゴシゴシと拭く。小石視点を駆使しながら自分の身体を操作するのって難しい。ゴーレムの時は直立不動でロモンちゃん達に洗われてればいいだけだったし。
大体のところを洗い終えたところで、リンネちゃんがこんな提案をしてきた。
「アイリスちゃんも、洗いっこする?」
「是非」
ぬぉあああああああああっ! きた、きたよ、これ!
望まずにきた。奇跡だ! きっとこれは奇跡!
素晴らしい…合法的に…この手で…この二人を…ふへへへへっ…。
「じゃあ…ロモンが一番前で、アイリスちゃんが真ん中で…」
「わかりました」
リンネちゃんの提案した並び通りで、私達は並ぶ。
クフフ、ロモンちゃんの身体をこの垢すりでこすりつつ、指を箇所箇所にワザとぶつからせて_____
「じゃあ、始めよっか!」
「アイリスちゃん、優しくね」
「はい」
さて…いよいよ…背中__________ムニリ。
「ヒニャンッッ!!!」
「うーん、大きいなぁ…あ、ごめんね。驚いちゃったよね」
リンネちゃんが、リンネちゃんが胸をを、わ、わわわわ、私よりさささささ先にぃぃ!?
へ、変な声出ちゃった…。
「もー、お姉ちゃん! 一言ことわってからじゃないと」
「そうだよね…ロモンと同じ感覚でいたから…ほんとにごめんね?」
「え…や、いえ、良いのです、お気になさらずに…嫌ではありませんから」
「え、そうなの? ふーん。ま、いいや。再開するよ」
変わって、リンネちゃんは私の背中をちゃんと洗い出す。
私は…私は緊張で、ロモンちゃんの背中を普通に洗い出してしまった。勿体無いとかいうそういう考えすら浮かび上がってこない。
そう、そういえばこの姉妹はたびたび、お風呂でこうやって確認することがあったような気がする。
きっと、そのやり取りに興奮しすぎて頭の中からすっぽ抜けてたんだ。
……リンネちゃんの手、細かったなぁ…なんて思ってたら、リンネちゃんに話しかけられた。
「交代、後ろ向くよ」
「あ、はい」
今度はロモンちゃんが私の背中を洗ってくれる番。
私はリンネちゃんの背中を……を?
この状況って、リンネちゃんの胸を鷲掴みにしても不自然じゃないんじゃ…?
そう、そうだよ。あとで『さっきの仕返しです』なんで笑っていえば、はたから見たらただの仲のいい女の子同士のイチャつきにしか見えないじゃないか!
……ふ、ふふ、ふふふ、ふふふふ!
さて、さてさて、さっそくこの段階で__________
「アイリスちゃん、私も良い?」
「ええっ?」
_____ニュム。
「…………ッ!?」
「大きい…。私達、お母さんとお互いの胸しか知らないけど…うん、これはお母さんに近いね。でもお母さんのほうがやっぱり大きいかなー」
「ぼく達もあれくらいになるよね?」
「たぶんね」
は…わわ…はわわ…また、またやられちゃいました…。
ムニって…! ムニって…!
ロモンちゃんの細い指が…わ、私の…!
「あ、あれ? アイリスちゃん震えてる…。ごめん、嫌だった?」
「い…いえ、違います。ちょっと驚いただけです。お二人からなら私は別に構いませんので…」
「そうなんだ? ま、いいや。じゃあ続きしようね」
ロモンちゃんは私の背中を普通に洗い始めた。
今、私はリンネちゃんの胸を掴む気にはなれない。
ちょっと衝撃的すぎたよ。
片手で、ちょっと確認のために私の片胸を掴んでみる。
やっぱり、大きいのかなぁ。
「はい、終わり! お風呂入ってでようね」
「は、はぁい…」
言われた通りに湯船に浸かる。
背中を洗った時と同じ並び順で。
「ふー、アイリスちゃんも湯船に入れるくらいの大きさはあったねー」
「体育座りしちゃってるけどねー」
さすがに湯船は3人で隙間がすこししかない。
そのおかげか、身体の至る所がこの二人と触れられていてものすごく幸せ。
ちょっと隙間を詰めるふりして身体を左右に揺らしたりして、その狭さを楽しむ。
ムフフ…ちょっと驚いたけど、普通なら頼んでも頭を撫でられるか、抱かれるか、手を握られるかくらいしかしないからね…向こうから胸であれ、触ってくれたことは良いことなのかもしれない。
しかし…チャンスはたくさんあったにもかかわらず、それをたくさん逃してしまった。
…遠くないいつか、二人の身体中を弄くり回してやろう。
◆◆◆
「うわぁっ!? すっごく美味しい!」
「ほんとだほんとだ! ゴーレムだった時より美味しいよ!」
「えへへ、そうですか? ありがとうございます」
作った夕食。
二人はかなり喜んで食べてくれている。
味見ができるようになったのが大きい……ううん、違う。やっぱり人間でしか感じられない感覚がゴーレムでは無理だったのかも。臭いとかもそうね。
「えへ、美味しい、美味しい」
「これからはなるべくアイリスちゃんの比率をおおく作って欲しいな!」
「そうですか? 考えておきますね」
相変わらずのものすごい速度で夕飯を平らげた二人は、私より早く先に歯磨きをはじめた。
……私、まだ3ぶんの1程度しか食べてないんだけどな…。
歯磨きを終えた二人はベットに転がる。
「お先にお休みになっててください」
「ううん、待つよ。添い寝しよっ、添い寝!」
「前までと同じようにね! ……アイリスちゃんが真ん中だよ?」
「わかりました」
ならば、と、私は全力で夕飯を食べ終え、最速で歯磨きを終わらせ、寝床にお淑やかにダイブした。
ベットに入った瞬間に、二人が私の腕を取りギュッとしてくる。
「えへへ、お休み、お姉ちゃん、アイリスちゃん!」
「お休み、ロモン、アイリスちゃん!」
「おやすみなさいませ、お二人とも」
◆◆◆
「寝たかな…?」
誰に言うでもなく、そう呟く。
今は真夜中。
リンネちゃんは身体を私に押し付けて眠り、ロモンちゃんはあたまを擦り付けている。
幸せだ。しばらくこのままで………と、ジエダちゃんに早く牙を渡さなきゃ。
起こさないように、起こさないように私は二人を、私から丁寧に剥がし、大隠密をする。
18の姿のまま、トイレで音を立てないように外着に着替え、ローブとそのフードを被って、窓から外に出た。
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次の投稿は11/30です!
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人生初ラノベから早数ヶ月。
水浴び、着替え、お風呂、etc…
どこまでが許容範囲か数冊読んで考えてみたところ、多分、これが登場人物全員女の子でもギリギリだと思います。
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