5-7 恋人達の思惑
照子と信司、佳以と翼が距離を取って睨みあう。静かで熱い小休止状態だ。
「思った通り、なかなかやるじゃない照子さん。……楽しいわ」
佳以が興奮に上ずった声で言う。
彼女の放つ熱気に答えるように、照子もまたにんまりと笑って応える。
「うん、わたしも楽しい。佳以ちゃん達が相手でよかった」
少し劣勢であるが、楽しいのは本心だ。闇大会の試合だとか、負ければあの男との再戦が遥か遠のいてしまうという緊張とは別に、純粋に好敵手と思える相手と巡り合えて照子は嬉しかった。
「さぁ、いくわよ!」
「いらっしゃい!」
照子と佳以は同時に動いた。
一気に距離を詰め、突き、蹴りを繰り出す。
佳以の動きは照子のそれを少し上回る。だが照子にも長年のバトルの勘という強い武器があった。佳以の攻撃を先読みして反撃する。
佳以が繰り出した右の正拳を、わずかな動きでかわすとお返しとばかりに右ストレートをたたき込む。佳以の左胸にヒットし、彼女はよろけて二歩、三歩と後ずさる。
今がチャンス!
「スマッシュブロウ!」
拳を大きく後ろに引き、白熱色の闘気をまとったそれを突きだした。照子の体はあっという間に佳以を追いかける。
照子の拳が相手の顎に直撃。拳から伝わるクリーンヒットの感触に高揚しつつ、照子は勢いに乗って突っ切った。
佳以が吹っ飛ばされると、会場に悲鳴と歓声と怒号が入り乱れる。
決まったか? と一瞬期待したが、佳以はすぐに上体を起こして手に闘気をためる。
飛び道具系の超技か、と照子は技に備えて身を固くする。
「バーニング!」
照子の直感通りに佳以が技を放つ。だがそれは予想外なことに、離れて闘う信司達へと向かった。
え? と思わずそちらに目をやると、丁度信司が翼に蹴り技を放とうとしているところであった。
「信司くん!」
照子の叫びと同時に信司が飛び退く。
このタイミングは、照子の声を聞いてから避けたというものではない。信司も技の接近にいち早く気づいていたのだろう。
このままだと佳以の飛び道具は翼に当たる。少しでもダメージになってくれればと、他力本願っぷりに自分でも苦笑を洩らしながら照子は期待する。
炎の闘気が翼に迫る。翼に避ける気配はない。
どうして。
照子は疑問に思ったが。
「リフレクション」
涼やかな翼の声が空気を柔らかく揺らしたかと思うと、彼の前方に水の壁が瞬時に出来上がる。佳以の闘気は壁にはじかれて信司へと向かった。
飛びのいた直後の信司は驚きながらもなんとか転がって闘気を避けた。
ほっと息をつく照子に、佳以が跳びかかってきていた。
「あれがわたし達のもう一つのコンビネーション、『炎と水のラブシュート』よ!」
蹴りを放ちながら佳以が得意満面だ。
いや、やっぱりそのネーミングは聞いている方がちょっと恥ずかしいよ、と苦笑しつつ、しかし笑っていられない状況であることは変わりない。
一対一でならばてこずるほどの相手ではない。が、相手は二対二の闘いに慣れていて、隙あらば連携技を仕掛けてくる。
佳以と拳を交えながら、どうしても彼女との闘いに集中できない照子はじれる。
佳以に向け、拳をかまえた照子の耳に、翼の声が届く。
「リフレクション」
思わず一瞬動きを止めてしまった。
そこへ、佳以の蹴りが飛んでくる。腹に喰らい、照子は後ろへと吹き飛ばされた。
また連携かと緊張した隙を突かれてしまった。悔しさを隠さず顔にだす照子に、佳以は得意げな笑みを浮かべる。
駄目だ、完全に相手のペースだ。
(どうしよう、どうしたらいいんだろう)
大きな歓声がうるさいほど耳につく。佳以達の優勢を喜ぶ応援団の声だ。
観客も佳以達の味方であるアウェイというものの影響力を見くびっていた。ギブアップしろと直接言われているわけでもないのに、彼らの声が照子を委縮させる。
その時。
「てりこねぇさまぁ! いつもの調子でがんばってー!」
地鳴りをも伴うのではないかという佳以達への応援に混じって、あやめの声が小さく聞こえてきた。
照子の中で、感情がはじけた。思い通りにならないことに焦れ、やり場のない悔しさと怒りと、それを覆して、あやめの言うようにいつもの調子に持っていきたいという強い思いが彼女に雄たけびをあげさせる。
「……もう、こうなったら! 『押してダメでも、押してみろ!』よっ!」
会場が一瞬、静寂に呑まれた。
「……押して駄目でも」
「押して、みろ?」
どこからか笑いが漏れた。遠慮がちであったが呆れかえったかのような響きを含んでいた。やがてそれは空気を伝って蔓延するように、じわじわと観客席を埋めて行く。
「とうとうヤケか」
「かっこわるー」
嘲笑が会場を埋める。
しかし照子はそんなものには一切耳を貸していなかった。味方ではない観客の声など、無視するに限る。
連携技に長けているなら連携させなければいい。
最初からその作戦だったが相手の動きを見極めようとするあまりに技を出すチャンスを与えていたのだ。
ならば連携のチャンスを与えなければいいだけのこと。
照子が出した結論だ。
息の続く限り、闘気が尽きるまで、照子は果敢に攻めた。
足元への蹴りで相手を動かし、その先に拳を打ち込む。
下がろうとしたら「スマッシュブロウ」で追いかけるか、飛び道具系超技の「シャインウェイブ」を飛ばす。
佳以の反撃はかわすよりも受け流し、照子が好む至近距離の間合いを保った。
佳以の顔色が変わる。それでもそのうち照子の技に一区切りつくだろう、と思っているようでまだ余裕があった。
そう、いくら極めし者が人並み外れた力を発揮できるといえども、それを長時間持続するには相当の実力か、十分な余裕が必要になる。
やがてガス欠ならぬ闘気欠を起こして、照子は大きく後ろへと飛び退った。
今がチャンスと見たのか、佳以が手に炎を模した闘気をためる。
飛び道具か、自ら踏み込んでくるのか、と照子が身構えていたが、観客席からは驚嘆が、佳以の口からは驚愕にトーンの上がった声が響いた。
「――翼っ? そんな……」
何が起こったのかと、ちらと信司達の方を見ると、翼が地に膝をついていて、そのそばに肩で息をする信司が立っている。
「てりこさん、『押してダメでも押してみろ』、いい作戦だねっ」
汗をキラキラと輝かせながら、さわやかな信司の笑顔がまぶしい。
「よーし。それじゃこっちも連携技だっ」
「……そんなの練習してないよ?」
信司が言うのに、驚きに思わず言わなくていい真実が照子の口から漏れた。
「練習なんてなくたって、これでどうだ、……んーっと、えーっと、――『しめんそか』!」
「へっ?」
四面楚歌? と照子が心の中で復唱していると、信司が駆け寄って来る。
何をする気かと思わずじっと信司を見つめていたが、彼の姿が急に視界からかき消えた。
と、照子の斜め前、佳以の斜め後ろにあたる場所に二人の信司が現れる。
あぁ、分身の超技か、と照子は納得した。
しかしこれでは四面楚歌というよりトライアングルアタックでは? と微苦笑した瞬間。
「うりゃぁ、『
信司の声が上から降ってきた。なんと本体は佳以の頭上二メートルのところにいた。
分身を立体的に活用するとは、やるなぁと照子が感心する中、信司の脚から扇状に風の闘気が広がった。
辛くもバックステップでかわした佳以だが、動揺の色が顔にはっきりとにじみ出ている。
これで決める! と照子は拳を大きく振りかぶった。
「スマッシュブロウ!」
超技名の最後にはもう照子の体は佳以の元へと運ばれていた。風を切りつき進む照子の拳は、過たず佳以の鎖骨の上を打つ。
照子の足が地面にしっかりとついた時にはもう、佳以は数メートル後方で尻もちをついている。
「い……、たぁ……。――わたし達の負けね。まだやれないことはないけど、わたし一人じゃ続けたって結果は見えてる」
佳以は地面に座ったまま、肩をすくめて敗北を宣言した。
会場は悲鳴や嘆きの声が上がっていたが、照子が佳以に近づいて手を差し伸べ、佳以がその手を握り返して立ち上がった時に、拍手喝采に変わっていた。
二組の健闘と、この大会の顔である佳以達を打ち破った照子達への賞賛、そして佳以の引き際の鮮やかさを賛辞する声もあった。
「楽しかったよ、ありがとう」
「こちらこそ。……またやろうね」
しっかりと握手をした後、軽くハグすると、会場はさらなる喚声に沸き立った。
この公園の大会主催者から優勝賞金を受け取り、照子は再び佳以と向かい合っていた。
「それじゃ、わたし達すぐに帰らないと。本当はもうちょっと話とかしたかったんだけど」
「うん。またこっちに来ることがあったら、ここにも寄ってよ」
「佳以ちゃん達も、大阪にきたらぜひ、――あ、そうだ」
照子は手帳の余白ページに、自ら管理しているサイトのアドレスとメールアドレスを書きとめて破り取った。
「これ、うちのアドレス。よかったら覗きに来て」
佳以はうなずいてメモを受け取った。
「あと、写真いい? 観光したらしき証拠を残しとかないと」
「あはは、いいよ。彼氏さんに内緒だもんね」
「そうそう。変に察しがいいから」
照子達は公園の、ひときわ桜が綺麗に咲いている場所を見つけて写真を数枚撮った。最後にカメラを田村に渡して、あやめと佳以、三人一緒に撮ってもらった。
「いい思い出になるよ、ありがとう」
「こちらこそ」
「……それじゃ、行こうか」
照子が信司やあやめ達に言うと、あやめが「えー、お花見はぁ?」としなだれかかってきた。
風に乗り、ひらひらと舞う花びらと、ちょうど満開を迎えようとしている木々に、照子も後ろ髪を引かれる。
「飛行機に乗り遅れますよ」
「うわぁ、出たっ」
いきなり聞こえた葉月の声に、あやめが飛び上がる。
「人を幽霊みたいに言わないでください」
「どっちかって言ったら神出鬼没の忍者だね」
「……幽霊よりはマシだということにしておきましょう」
あやめ達のやり取りに笑いながら、照子はもう一度佳以と翼に軽く手を振った。佳以はにこやかに、翼はそっけなく、手を振り返してくれた。
いい出会いだったな、と満面の笑みを浮かべて、照子は春真っ盛りの公園を後にした。
「それにしても『押してダメでも押してみろ』は名案だったよね、あれが決定打だったんじゃないかな」
信司が話しかけてくる。
「ありがと。信司くんの『四面楚歌』には驚いたわ。まさか上から来るなんて。歌は上から聞こえてこないけどね」
「え? しめんそかと歌になんの関係があるの?」
知らないで使っていたのか、と照子達は噴き出した。葉月までも笑っている。
「四方から楚の歌が聞こえてくる、って状況から、周りは敵だらけで孤立してるって意味よ」
照子が四面楚歌のいわれを説明している間に、葉月が手配した車まで到着した。
「そうかぁ。昔は極めし者が今よりいなかったから空中からは襲えなかったんだね。空中も制していたら五面楚歌になったのかな」
「……そういう問題じゃないと思う。超技で空中にいられるのってそんなに長い時間じゃないでしょ」
照子のツッコミを最後に、皆車に乗り込む。
ふわりと舞う桜の花びらが、彼らの車を優しく見送った。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
結は観客にまぎれてじっと試合を凝視していた。固唾をのみながら照子達の動きを見る。
普段は表に出さないが、命のやりとりという過酷な実戦経験もかなりある結の目から見て、彼女達の闘いは苦しいものであることは明白だった。
知らず力がこもった握りこぶしに浮かんだ汗を、幾度服でぬぐったことだろう。
だが照子達は、少々強引ではあるが自分達の闘いに持ち込み勝利をおさめた。
結は人知れずほっと胸をなでおろした。やはり恋人の敗北は見たくない。
しかし別の心配が結の胸をちくりと刺す。
何としてでも照子達の優勝を阻止したい森口が次はどんな手を使うのか。
その謀略を切りぬけて照子達が優勝したとして、川崎は照子の再戦に応じるのか。
裏社会でも要注意人物である川崎と闘って、果たして照子は無事でいられるのか。
考えだしたらきりがない。
(まずは森口の言っていた通り、北海道ペアに接触しなければ。それから考えよう)
結のちょっとした仕返しを食らい、自らの下剤で動けなくなった森口は、それ以前にいつの間にかひそかに北海道ペアに接触していたのだ。
試合前に照子達と親しくなり、情報をできるだけ集めてこい、と。有用な情報を手に入れれば報酬を出すと約束したそうだ。
試合が終わり、会場の人々も熱気も四散していく中、結は鈴木として、佳以と翼に近づいた。
「あーあ、負けちゃった。旅費あんまり稼げなかったよね」
「まぁそれでも北海道大会優勝の二百万と、一回戦の五十万もあるし、贅沢しなけりゃ世界一周だってできるだろう」
「それはそうだけど、せっかくだからラブラブ豪華な旅行をって思ってたのに」
佳以のつまらなさそうな声と、翼の冷静な声が聞こえてくる。旅費目的で闇大会とは若い子の考えることは判らない、と呆れつつ結は佳以に声をかける。
「試合、残念でしたね」
「……誰?」
「近畿ペアの話を聞くようにとお頼みした者の代理です。彼は訳あってこられなくなったので、私が参りました」
彼はトイレと友達になったから来れなくなった、などとは間違っても言えない。
「ふぅん。まぁいいわ。もらうものもらえるなら」
佳以は興味ないと言う顔だ。
「お礼を差し上げるだけの話は聞けましたか?」
自分でも嫌な言い方だと思うが、今はこういう役回りだ、嫌われてもかまわない。
「照子さんは大阪の大学に勤めてるんだって。格闘やってるのは職場の人も家族も彼氏も知ってるけど、こっちに来てまで格闘大会に出たことは内緒みたいね。……多分、裏の大会に出てること自体内緒なんでしょ」
まぁ普通大っぴらに言えないなと結はうなずいて質問をぶつける。
「大学名や、彼氏の名前などは聞かれましたか?」
「大学名は聞いてない。彼女がよく行く『まいかた公園』の近くの大学だとは聞いたけど。彼氏は、ゆう、って言ってたけど名前の一部かもね。あぁ、照子さんのファンの女の子が青井さん、って言ってたわね」
「男性の方の話は?」
「それが、そばでにこにこ笑ってるだけでほとんど自分のことは話さなかったのよ。照子さんの話に茶々入れたりしてたけど。照子さんが言うには、信司って人は全国をまたにかける格闘家らしいわよ。それ聞いてなんか本人苦笑してたから実際はそこまで大げさなものじゃないかもしれないけど」
試合の時のはつらつとした様子とは違って、佳以は淡々と話している。
自分のホームグラウンドで人気があった方がいいだろうから、明朗爽快な性格を演じるのはうなずける。だが照子とあれだけ親しそうにしていたのもすべて演技なのだろうかと結は内心舌を巻いた。
情報を得るためにいい人を演じ切ったのだとするなら、俺よりよっぽど諜報員に向いてるんじゃないか、と肩をすくめる。
「他にはありますか?」
「これ以上、特に話せるようなことはないわ。あとは――」
佳以が紙をポケットから出してきた。
「これ、照子さんのサイトとメールのアドレスらしいよ」
「では写させていただきます」
「いいわ、あげる」
「受け取ったなら、一度くらい連絡を取らないと不自然だと思いますが」
「……それもそうね」
佳以がうなずいたので、結はメモ用紙のアドレスを手帳に書き写した。写すまでもなく知っているアドレスなのだが。
どう? と聞くように佳以はじっと見上げてくる。報酬をくれるのか、ということだろう。
「ありがとうございました。ではこちらをどうぞ」
結が茶封筒と、借りたメモ用紙を差し出すと佳以は「ありがと」と受け取って、さっさと踵を返した。
「ちょっとは旅費の足しになるわね」
佳以のあっけらかんとした笑い声が聞こえてきた。
(彼氏との旅行のために、一時でも仲良く接した相手の情報を簡単に売るんだから、女ってのは恐ろしい)
結は一つ溜め息をついて、銀行のATMを探すべく街へと向かった。
「遅かったな。どうだった?」
ホテルの部屋に戻ると森口が待ちわびたぞと言わんばかりに期待した顔で結を見上げる。体調は随分回復してきた様子だ。
「駄目ですね。ろくな話が聞けなかったようです」
結は、照子がどこか大学に勤めていること、大学の仲間も家族も彼氏も彼女が格闘をやっているのを知っていること、信司が流浪の格闘家であることだけを伝えた。
「――それだけか? 具体的な名前とかは?」
「聞き出せなかったようです」
「……つ、使えんやつだっ! それでは手の打ちようがないじゃないかっ」
森口は怒りに顔を紅潮させてキーキーと怒鳴った。
「そうだ、金返せ。そんなチンケなことしか聞き出せなったんだから報酬は渡さなかっただろうなっ?」
やはりそうか、と結は苦笑して茶封筒――自腹を切って、佳以に渡したのと同じ額を入れた――を森口に渡した。
「よしよし。……まったくこれだから素人はっ」
「そんなに興奮なさるとまた出ますよ」
「余計な世話――、うおぉっ」
森口は封筒を懐にしまいながらトイレへと猛ダッシュした。
結は思わず笑みを漏らした。だがこれからのことを思うとその笑みもすぐに曇る。
いよいよ来週が決勝戦だ。それまでに果たして森口はどう動くのか。照子達に危害が及ぶようなら止めねばならないが、目立ってしまうような動き方はできない。
それでも、この状況で動けるのは俺しかいないと、結は陰から照子を守る決意を新たにする。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
無事に北海道から帰ってくることができて、照子はほっと胸をなでおろした。
家族には土産の菓子を渡して適当に観光の話をして切りあげた。元から何も疑われていないからハードルは低い。
次の日になって、職場にも土産を渡しておいた。こちらも問題はない。親しい学生に「実は北海道でも大会に出たんじゃないんですか?」と聞かれてドキっとしたのだが。
あとは結だけだ。察しがいい彼に大会のことを気取られてはいけない。
仕事が忙しくてなかなか会えない彼に普段は不満もあるが、こんな時だけは、しばらく会えない方がいいかもしれない、などと都合のいいことを考える。
夕食と入浴を済ませて、いつものように照子はパソコンに向かう。
メールソフトを開くと、見慣れないアドレスから新着メールが届いていた。
誰だろう、とメールを開いて、しばらくして。
「ええぇぇっ?」
女性にしては殺風景な照子の部屋に驚きの絶叫が響いた。たんすや机、ベッドを震わせる勢いだった。
(ROUND5 了)
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