第3話 冬の安らぎ
街灯の明るさが、薄く曇った窓から差し込む。
にじむようにやわらかな、
それでいてやはり冷たく冷ややかな光が、
吹き抜けの天窓から広がる。
時には、同じ天窓から月が覗く。
細く青ざめた、あるいは半分の、
そして黄金に輝く満月が
暗い天空から家を見ている。
そして夜、部屋へ戻るとき、
敬虔な面持ちで空を見上げる。
言うべきことも顕わすべきことも無く、
ただ素直なありのままの心で
部屋への階段を通りすぎる。
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