泥のように眠る。

昨日、幸いにも病院の時間に空きがあり、行ってきました。自分の置かれた状態を説明するのは難しい。手紙を書こうと思っている、というと、それは希死念虜ですね、入院しましょう、と。いや先生、進んで死にたいわけではなくて、いつどうなるかわからないだけなのです…と自分でももどかしい返答をして、どうにか入院回避。最近の全面禁煙の病院に入院なんかしてられるかってんだ。

私は考える。家のねこは点滴をして、生きているけれど、滅多に動かなくなってしまったし、喉もならさなくなった。あんなに甘えたがりだったのに。それはねこにとって幸せなことなのか?私は家にいる時は寝てばかりで、ご飯の時間になると電話がかかってきて、下に降りて食べて、また眠る。それは私にとって幸せなことなのか?今のねこと私は同じように感じる。生かされている。そこに私の意思はほとんど、ない。弱い電波で雑音にまみれながら彼と電話で話しているときには私は幸せを感じるが、生きている実感がないのでそれが本当の幸福か、夢なのかわからない。

今の状態がつらいかというとそうでもなく、ただ毎日をやりすごしているだけなので、私は自分の存在を疑問に思っているだけなのです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る