第6話

それから更に時が経ち、人間の長は病気を患い亡くなってしまった。魔王は涙した。三日三晩泣き続けていた。

その時、長の息子はずっと魔王傍に居て離れなかった。まるで泣く我が子をあやす母親のように。

そして、新しく人間の長には長の遺言通りに息子が長になった。この時、まだ16歳と若かったが長になる事を息子は引き受けていた。

魔王は、新しく長になった長にと剣を創り渡した。これが後に魔勇戦争で勇者が使用する剣になる。そしてその剣は、人間達に「守護の剣」と呼ばれる事になる。

魔王は長に、今のこの世界の現状や改善点を事細かく詳しく伝えた。そしてなるべく長に負担にならぬよう最善を尽くした。

長は、魔王と改善点を話し合う他に剣術を学び始めた。毎日毎日、沢山鍛錬していたと、後に初代魔王は語る事になる。

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