第6話

この病院の閉鎖の個室が日本人の中で一番ヒエラルキーが低い、インドだったらアウトカーストだろう。でも入ったばかりの僕は、なんかこの部屋よく響くなぁ、LUXMANのアンプで鳴らしたいなぁ月極めで家賃はらうから貸してはそうかなぁ。ちょっとカタラーニのオペラ「ワリー」でも唄ってみようか?

ソソソファーミレミレレミレドミソド


しかし問題は夜に現れた。左隣の部屋からは「GBS1000W7… 」暗号のような呪文を一晩中、右隣の人は鉄製のドアを「ヴァーン、ヴァーン、ヴァーン」と夜遅くまで蹴っているのだ。なんでこんなに響くように、設計されているのだ?


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る