死神のおまけ

夏氷

発の章

プロローグ

 全ては此処から始まった。



 いつもと変わらない通学路



 いつもと変わらない帰宅途中



 いつもとほんの少しだけ違っていたのは



 私目掛けて一直線に突き進んでくる



 躊躇ためらいのない男が一人いた、という事だけ



 私は彼を避けようとした



 本当にただ、それだけのことだった。

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