カエル会議

『カエル会議』


 池にアマガエルたちが集まっていた。

「今日こそ人間たちに気に入ってもらうゲコ」

「何か良いアイディアはないゲコか!?」

 カエルたちが悩む。その時、一匹のオタマジャクシが呟いた。

「にんげんのせかいには、タピオカというものがあるらしいピョコ」

 カエルたちはその言葉に閃いた。

「俺たちもタピオカを作るゲコ」

「いや駄目ゲコ。タピオカはかなり大きいゲコ……」

 タピオカを見たことのある若ガエルが残念そうに呟く。

「だったら、この前見つけたあれを作るでゲコ」

 別のカエルが指差す先にはガラス瓶。その中にはバジルシードドリンクが入っていた。

「あの卵は不良品ゲコ。オタマジャクシが生まれないゲコ」

「でも、なかなか美味しかったゲコ。人間たちに気に入ってもらえるかもしれないゲコ」

 早速カエルたちはせっせと卵を産むと、落ちていたペットボトルへと入れ始めた。


 そして翌日、カエル特製バジルシードドリンクは人間たちに大人気となった。

 近所で遊ぶ小学生のおもちゃとして……。


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