燃費を向上させるコツ(ハイブリッド編)燃費運転のまとめ

 いよいよ燃費の良い運転のまとめです。今までの話を読んできた読者の皆様であれば、どうしたら燃費が良くなるのかを理解されていると思います。それを踏まえて、燃費運転のアドバイスを行います。


 基本的には、エンジンをなるべく掛けない。それこそがハイブリッドカーの燃費向上の真髄しんずいです。エンジンを掛ければガソリンを使うからです。


燃費向上アドバイス

・アクセルはゆっくりと、そして踏み過ぎないようにしましょう


 アクセルをたくさん踏むとハイブリッドのコンピューターは運転者が加速を求めていると判断します。すると、モーターだけでは加速力が足らないのではと思ったハイブリッドのコンピューターがエンジンを掛けよう制御を始めてしまいます。エンジンが掛かれば、必然的にガソリンを消費してしまいます。だからと言って、ノロノロ運転では他の車に迷惑が掛かります。交通安全に気を付けた運転をしましょう。


・車の速度は控えめにしましょう


 車の速度が高いと空気抵抗が増え、モーターの力だけでは走行できなくなります。また、速度が早いとモーターの回転数が高くなっていまいます。モーターの回転数を押さえるためにエンジンを掛けなくてはなりません。車の速度が早いと加速中ではない状況、モーターのパワーだけで十分なはずなのにエンジンが掛かってしまう理由がそこにあります。制限速度を守り、スピードを出しすぎないようにしましょう。


・ブレーキはゆっくり踏みましょう


 ブレーキを強く踏むとハイブリッドのコンピューターは運転者が早く車を止めたいと判断します。すると回生ブレーキと摩擦ブレーキを作動させます。回生ブレーキでの減速を越える制動力を運転者が求めると摩擦ブレーキが作動するということなのです。しかし、危険な時はブレーキを躊躇わずに使用しましょう。事故を起こしてはいけません。


・回生ブレーキが可能な時はエンジンブレーキは控えましょう


 プリウスであればシフトにBレンジがあるのをご存じでしょうか? Bレンジとはエンジンブレーキを効かせるときに使うレンジとなります。自動車の教習所で習ったかと思います。『長い坂を下る時はエンジンブレーキを使用しましょう』という話です。思い出しましたか? ではなぜ長い下り坂ではエンジンブレーキを使うのか? それは摩擦ブレーキが熱で効かなくなることがあるからです。そのため、摩擦ブレーキを補う形でエンジンブレーキを使用しましょうとなるのです。では、ハイブリッドカーの場合を説明します。ハイブリッドカーには回生ブレーキが搭載されています。そのため摩擦ブレーキの補助を回生ブレーキが行うためエンジンブレーキはあまり必要がないのです。結論から言いますと、Bレンジに入れると燃費が悪くなります。


 では、いつBレンジを使うべきなのでしょうか? 先ほどまでの話を読んできた読者の方でしたら分かるでしょう。答えは簡単です。回生ブレーキが作動しなくなった時です。回生ブレーキはハイブリッドバッテリーが満タンになると作動しなくなります。そういった際は、エンジンブレーキが必要になります。ただし、ハイブリッドのコンピューターもなかなか賢く作ってあり、回生ブレーキが働かなくなると自動でエンジンブレーキに切り替えてくれます。そのため、よほどのことがない限りBレンジは使用しません。運転者の任意で強いエンジンブレーキが必要な時のみBレンジを使用しましょう。

 

・エアコンは必要な時以外はOFFにしましょう


 エアコンのコンプレッサーがエンジン駆動の場合は特にエンジンが停止しません。電動のコンプレッサーのプリウス等の場合でも、多くの電気を消費します。エンジンが掛からないのでそれほど燃費に影響しませんが、電気を使用しないに越したことはありません。エアコンの使用を制限するのも良いでしょう。ただし運転に支障が出るようではいけません。暑い時はエアコンを使ってください。ガラスが曇るようなら除湿のためエアコンを使ってください。事故に繋がれば元も子もないのです。


・ヒーターの使用には注意しましょう

 ヒーターは先ほどから何回も説明しました。エンジンの熱がなければ暖房が効かないのです。ヒーターのスイッチが入っているとハイブリッドのコンピューターは暖房を作り出そうとエンジンを掛けます。エンジンを暖めようとするためです。それが燃費の悪化に繋がるのです。

 

 しかし、上手にヒーターを使うことで燃費の悪化を少なくすることが出来ます。たとえば、エンジンを暖めるためだけにエンジンを掛けていてはもったいないので他のことにも使うのがよいでしょう。たとえば、発電しながらエンジンを暖める。加速しながらエンジンを暖める。そういったことを行うことで、ただ単純にエンジンを掛けるのと違いが現れます。


 筆者は冬場、発電しながらエンジンを暖める方法をとっています。ハイブリッドカーのメーターにはハイブリッドバッテリーの残量が表示されていることが多いと思います。ハイブリッドバッテリーが満タンの時は暖房を消し、エンジンを止めます。ハイブリッドバッテリーが満タンでない時は、充電のために暖房を入れるようにしています。あくまで充電のついでにエンジンを暖めるという意味です。それだけでも無駄な燃料を少なくできるのです。しかし、寒いのを我慢し、運転に支障が出てはなりません。寒ければ暖房を使いましょう。厚着をするものいいですが、過度な厚着は運転に支障が出ます。注意しましょう。


 もし、これからハイブリッドカーの購入を検討されている方はシートヒーターを付けることおすすめします。暖房の使用を減らしても快適に運転ができるアイテムのひとつです。おすすめします。


・タイヤの空気圧を点検しましょう


 タイヤの空気が少ないと車の転がり性能が著しく悪くなります。月に一回でもいいのでタイヤの空気圧を保つように心がけましょう。また、燃費以外の面でも空気圧は重要です。空気が少ないと高速走行時にタイヤが破裂するバースト現象の危険性が高くなります。また、空気が少ないとタイヤは変な減り方をします。タイヤの寿命を短くしてしまうことすらあります。それらを踏まえましても、タイヤの空気を正常に保ちましょう。


・荷物をあまり積まない


 車両編でもお伝えしました。車を軽くしようとは言いません。重くしないようにしましょう。トランクにゴルフバックなど積まれていませんか? 車が重たくなればそれだけ発進、加速時にエネルギーを使用します。車を重たくしないように注意しましょう。


・ルーフキャリアは必要時以外下ろしましょう


 屋根にルーフキャリア等の装備を付けていませんか? 特にスキーやスノーボードをされる方はルーフキャリヤを積まれていることがあります。必要な時は当然のように使ってください。屋根にスキーやスノーボードを積んで出掛けた方が室内が広く使えます。


 しかし、使わない時は外しましょう。重さもそうですが、空気抵抗の悪化も発生して燃費が悪くなります。ルーフキャリアは車から外すと保管に場所をとり、また、付けたり外したりが手間で、年中装着されている方がみえます。ルーフキャリア自体も常に車に装着するようには考えられていません。日光で劣化したり、雨で錆びたり、あまりいいことがありません。外すことをおすすめします。

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