燃費を向上させるコツ(ハイブリッド編)エンジンの始動条件

 先ほどお伝えした燃費を向上させるコツとしまして『エンジンの掛かっている時間を少なくする』と、お伝えしました。ここではエンジンが掛かってしまう条件を理解していただき、エンジンが掛かってしまう条件を回避することで燃費をよくする走行のお手伝いをしていきたいと思います。


エンジンがかかる条件

・急な加速時

 モーターの力だけではドライバーの求める加速値に応じることができず、エンジンを使用して加速力を増やそうとする場合


・ハイブリッドバッテリーが少ない時

 モーター走行はいつまでも行うことはできません。電池が切れてしまえば充電、発電を行わなくてはなりません。ハイブリッドバッテリーが少ない時はエンジンを駆動させ発電を行います。


・エアコンを使用している時

 エアコンがエンジンで回されているタイプの車では、冷たい空気を作るためにエンジンを回します。冷たい空気を作ることに重きを置くためエンジンが停止しない場合があります。プリウスであれば、初期型を除き電動でエアコンコンプレッサーを動かすので問題はありません。


・ヒーターを使用している時

 カーエアコンのヒーターはエンジンの熱を利用しています。エンジンが発熱することで冷却水が暖められ、その暖まって冷却水をヒーターに循環させ、そこから温風を作ります。そのため、エンジンが暖まっていなければヒーターは出ません。ドライバーがヒーターを要求すれば、車もそれに答えようとエンジンを多く回し、暖めようとします。それが燃費悪化に繋がります。


・過度な高速走行をしている時

 ハイブリッドカーは高速走行時にエンジンを回すタイプの物が存在します。高速走行では空気抵抗に勝つために多くの力が必要です。モーターだけでは力が足らない場合が多くエンジンを駆動させます。また、高速走行ではモーターの回転数が異常に高くなることがあります。それを防ぐためにエンジンを回し、モーターの回転数を押さえようとします。そのためエンジンを掛けるのです。


・ハイブリッドバッテリーが満タン時のブレーキ

 長い坂道を下っている時などによく発生します。本来であれば、発電するための回生ブレーキと通常の摩擦でのブレーキを併用して坂道を下ります。しかし、ハイブリッドバッテリーが満タンでは回生ブレーキを使用することが出来ません。これ以上回生ブレーキで発電、そしてハイブリッドバッテリーを充電するとハイブリッドバッテリーがパンクしてしまう可能性があるのです。そのため回生ブレーキを行わないようにします。しかし、通常の摩擦ブレーキだけではブレーキが摩擦の熱で焼き付いてしまう(フェード現象)可能性があります。すると、焼き付きを防ぐためにエンジンを起動させエンジンブレーキを使うようになります。エンジンブレーキを使うためにエンジンが始動します。


 以上のようにエンジンが掛かる条件を理解し、エンジンがなるべく掛からないように努めることで燃費向上が見込めます。だからといいまして、高速道路でノロノロ運転をするようでは他の車に迷惑が掛かります。燃費がすべてではありませんので、安全で快適な走行を行うようにしましょう。

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