前のエピソード――燃費を向上させるコツ（ハイブリッド編）デメリット　バッテリー交換

　よく聞く話ですが、ハイブリッドカーはヒーターの効きが悪い。そして、ヒーターを使うと燃費が悪くなる。という話です。

　では、なぜハイブリッドカーはヒーターの効きが悪いのか。そしてヒーターを使うと燃費が悪くなるのかを説明します。

　冬場に使用する車のヒーターとは、エンジンの熱を利用してヒーターを暖める方法が取られています。そのためエンジンが暖かくなければ暖かいヒーターの風は出ないのです。厳密に言えばエンジンで暖められた冷却水の熱となります。

　冬場にヒーターを使う際、エンジンを掛けてすぐに暖かい風が出ないと感じた人もいるかと思います。それはエンジンが暖まっておらず冷却水が冷たい、そのため暖かい風が作れなく、ヒーターから暖かい風が出ないのです。

　では、なぜハイブリッドカーのヒーターの効きが弱いのでしょうか？　正解はエンジンを掛けている時間が少ないからです。エンジンを掛ける時間を少なくして燃費を稼ぐハイブリッドカー。エンジンの掛かっている時間が少なくてはエンジンは暖まりません。そのためヒーターの効きが弱いのです。

　そして、2つ目の疑問、ヒーターを使うと燃費が極端に悪くなる。という話です。それは、運転手が暖かい風が欲しいと、ヒーターのスイッチを入れます。するとハイブリッドのコンピューターが『運転手がヒーターが欲しいと思っているのでエンジンを暖めよう』と考えるのです。エンジンを止めることで燃費を稼ぐハイブリッドカーがヒーター熱を作るためにエンジンを回すのです。当然のように燃費が悪化します。

　冬場ヒーターを使わなければ、燃費の悪化を防げると思い、よく厚着をして運転される方も見えます。しかし、動きやすい服装でなければ運転しづらく事故の原因となりますので注意しましょう。ヒーターは極端に燃費を落としますので、例えばシートヒーターを使ったり工夫することで燃費の悪化を防げます。筆者もアクアを購入する際はシートヒーターをオプションで付けました。とても効果があります。