第97話 召喚龍剣士ジル=ジルベルト

 俺は、ジルに石をぶつける。

 しかし、もうジルにはそうそうダメージは与えれない。

 流石は、テオスの幹部クラスの人間。

 防御力も格段に前よりも上がっている。

 他のメンバーはどうだ?

 俺は、周りを見渡す。

 亜金君は、ジャキとなんとか戦っている。

 ジャキの小回りのきく銃弾をプレゲトンで受け止めている。

 そして、隙を見つけては攻撃をしている。

 だけど、劣勢。

 優心さん。

 ベルの鞭を華麗に避ける。

 だけど、攻撃のスキを与えれない。

 こちらも劣勢。


「昴!余所見をする余裕はあるのか?」


 ジルが、笑う。

 ジルの攻撃は痛い。

 だけど、痛いで済む程度。


「ヴィンの攻撃のほうがまだ痛い」


「ああん?

 俺は、テオスで一番強くなる男だ!」


「テオス止まりで終わるさ……」


 俺が、そう言ってジルを挑発する。


「わかってないな。

 テオスは最強!

 つまり俺は最強なんだ!」


 ジルが、痛いセリフを吐く。


「テオスは、最強にはならない。

 そして、お前もな!」


 俺は、もう1個石を投げる。

 ジルの額にあたり血が流れる。


「お前、やっぱり殺す!

 今すぐ殺す!確実にざっくりと殺す!」


 ジルは、殺気に満ちた目で俺を見る。


「やってみろよ。

 雑魚」


「……いつまで、そんなセリフが言えるかな?」


「さぁ?」


 俺は、笑ってみた。

 ジルが、刀を振り下ろす。

 もう大丈夫。

 もう怖くない。

 痛い程度の威力。

 俺は、その刀を受け止めるとそのままへし折った。


「まだまだあるぞ?

 俺の武器は……!」


 ジルは、そう言って武器を次々と召喚しては俺に攻撃を仕掛ける。

 しかし、その武器程度なら俺は当たるだけで壊せた。

 なんだ?力が溢れる。

 俺は、何も思わず地面を叩いてみた。

 地面は、裂け大地が割れた。

 凄い。

 俺、もしかしてさらに覚醒した?

 勝てる?この戦いに……

 ジルが、少し驚いている。

 いつ敵を倒すか……それは、今しかない!

 俺は、そのままジルに攻撃を仕掛けた。

 ジルを押す。

 押して押して押しまくる!


「あまり調子にのるなよ!」


 ジルが、そう言って俺を睨む。

 そして、巨大な炎を召喚する。


「俺はジル。

 召喚龍剣士!ジル=ジルベルトだ!」


 そして、その巨大な炎を俺に投げつけた。

 流石にそれは当たるとヤバいかな……

 俺は、そう思って避けた。

 しかし、ジルは何度もその炎を当てようとしてくる。


「一体何処からの炎なんだ?」


 俺は、そっと呟く。


「地中深くのマントルからだよ!」


 つまり、ほぼ無限に出せるってわけか……

 さて、どうする……

 そうこうしているウチに、亜金君がピンチっぽい。

 ジャキの攻撃に押されて大ピンチだ。

 かと言って俺は助けれそうもない。

 さて、どうしようか?

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