第930話 勘の冴えた日の一日
前々から連絡しておりますが、9/25に重大発表しますからね!
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「んくぅ……」
「わぁお」
目が覚めたら、ミカが隣で性的な意味ですごい格好をして寝ていた。俺以外の人間にはみせられない。最近盛り上がりすぎるからいけないね。いや、いけないなんてことはないのか。ただ未成年だしお酒を飲んだりなんてしてないし、変な薬を使ってるわけじゃ……いや、少しはそういう専用の薬は使うけど、だからって半分近く何したか思い出せないほどにはならないはずだ。
まあ、いつも通り朝だから思い出せないのであって、昼頃になれば段々と記憶が蘇ってミカと俺、お互いに何かしら反省するんだろうけれど。
シャワーを浴びてから、台所で朝ごはんの支度をする。無論、前のミカみたいに裸エプロンなんかにはならない。俺がそれをやるのはアリムとミカミの関係の時だけだ。
そんなことより寝室の方でミカが起き上がったみたい。こっちにやってくる。
「おはお……」
「おはようミカ。すごい格好になってるからシャワー浴びて着替えてきなよ」
「んっ…あ、ほんとだ……えへへへ」
それからしばらくして、ミカが風呂場から戻ってくると同時に料理を完成させ机の上に並べた。いただきますをしてすぐに食べ始める。
「美味しいっ」
「よかったよかった」
「あ、そうだあゆむぅ」
「なぁに?」
「今日ってこの六日間の最終日よね?」
そうなんだ、そうなんだよ。本当ならあんな格好になるまでイチャイチャイチャイチャしている場合じゃないんだ。こればっかりは俺とミカの関係の問題だしやめられないから仕方ないけど。
「何するの? 今日は」
「とりあえず今日も現れるであろうSSSランクの魔物を、昨日紹介したあの武器のロボットモードを交ぜてみんなで一掃した後、それを量産するよ。もしかしたら今日手に入れたSSSランクの魔物の素材も加えたりするかもしれない」
「なるほどなるほど、私とは?」
「明日から忙しくなるだろうし、事が済んだら充電も兼ねてべったりさせてもらうし、べったりさせてあげよう」
「そうこなくっちゃ」
朝ごはんを食べ終わり、SSSランクの魔物を待ってその間は二人で遊んだ。まあ遊び始めて1時間程度ですぐに出現の警報が鳴っちゃったけども。
SSSランクの魔物の数は昨日と同じ7体。増えなかっただけマシか。すぐに連絡してみんなに食堂に集まるように言い、まずは早く集まった俺とカナタで全員集まるまでいわゆる『あたり』の強い魔物がどれかを探し始めた。
「今日のあたりはどれだと思う?」
「うーん……闇魔法と同化しちゃってる感じのが危ないからなぁ」
「あ、今のこの水中の人型っぽい魔物がそれらしい動きした気がするんだけど」
カナタが指したのは下半身が魚で上半身がおっさんの巨大な影。魚が口から出す気泡の代わりに、黒い闇魔法の粒子のようなものを吐いている。
「よし、じゃあここはお兄ちゃんに任せてもらおう」
「いやいや、昨日この我が無傷だったの覚えていないのか? 我は彼奴等を完封できる方法を見つけたのだ。ところで兄様はどうだろう、装備が厳重でなければどうなっていたか……」
「いやいや、あれは初見だったからだし! それに水の中の魔物だったら昨日戦ってるし、それ以前にも海で戦ったことあったし、なれてる分俺の方がいいんじゃないかなぁ?」
「いやいやいやいや、俺は瞬間移動で無理やり空中に……」
結局全員集まっちゃうまで揉めてた。途中でそれくらいなら俺がやる、とショーが名乗り出てきたけど二人でダメだと言ったら落ち込んでしまった。ごめんね。
結局は俺より頭のいいカナタに言いくるめられて、カナタが強いSSSランクの魔物を担当することに。
「くれぐれも……」
「わかってるよ兄ちゃん」
「桜ちゃんだってすごく心配してるからね?」
「かにゃた……!」
「心配してくれてありがとう。でも、俺だからこそ大丈夫だから」
そんな自信満々に言われても、心配なものは心配だ。ただカナタが自信満々な時は大体大丈夫なことが多いけど。
一番強そうなやつの割り当てさえ決まればあとは誰がどこを担当してもいい。新作武器の実験とその実験の説明を軽くしてから好きなところに行ってもらおう。
「今日はちょっと武器の新作を試すから、俺が二箇所行くよ」
「あー、どういうことだ?」
「正確に言えば俺が二つの場所に行くんじゃなくて、昨日作ったあるアイテムだけを一方にあてがうんだよ」
「つまり単独でSSSランクを倒せるほどの実力を持つアイテムを作ったってこと? 桜の武器みたいな」
「まあ、そんなところだよ」
というわけで俺が二箇所、カナタが一番強そうやつ、あとはそれぞれコンビの面々が残り4つのSSSランクの魔物の討伐を担当した。
さて、俺の新しい武器は良い成績を残してくれるといいんだけど。MPはとりあえず50万つぎ込んだから、ステータスだけだったら勝てるはず。
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