第650話 ガチャ大成功
「もう、これは…」
「ね、すごい?」
「うん、いや…マジですごいと思う」
このカルアちゃんに負けないほどの豪運はなんだろう。ミカは今日はついてるのかもしれない。
……今度からソーシャルゲームをするときはミカにガチャガチャを引いてもらおうかな。まあ、RPG一筋だからそんな機会ないと思うけど。
「えへへ」
ご褒美の意味で頭を撫でると嬉しそうな顔をする。
いやあ、撫でるくらいじゃ足りないよね、こんなの。もう少し御礼を考えるか。
って、今はそれより。
「とりあえず説明みようよ」
「うん」
ミカはトズマホを開き、説明を見せてくれた。
【アナズムステータスの完全反映『ステイタス』(追加機能)
この追加機能は使用者が世界移動の権利を所持し、なおかつその増加機能を購入している場合に効果を発揮する。
ミカ・マガリギは1度だけ100MTPを支払うことで、以降、異世界におけるステータスの制限解放の調整をいつでも行うことができる。
条件を満たした状態で異世界に移動した場合、ステータス画面を閲覧すればステータスの解放を選択できる項目が出現する(アナズムでは表示はされない)。
この項目の『ON』を選択すれば、アナズムと全く同じようなステータスの反映で過ごすことができる。スキル・称号も使用できる。
逆に『OFF』にした場合、今まで通りのその世界での一般的肉体的基準の身体能力に、アナズムステータスとスキル、そして今までの経験の一部を弱体化させ反映させたものがことがその世界での身体となる。
全体化をした場合、上記の効果がこの装置使用者全員に現れる。100MTPの支払いは別。】
「これで本当にアナズムのステータスを地球で使えるようになっちゃったんだね」
「あはは、そうね」
「……俺だけで世界征服できそう」
「うん、できなくないと思う」
アイテムマスターとダークマターを地球に持ち込むのは大変危ない。俺がすぐに大金持ちになっちゃうね。
「一応全体化した?」
「うん、いましたよー」
「これいつ報告する?」
「どうせ4人ともイチャイチャしてるしね」
今呼ぶのはね、ほら、ショーとリルちゃんの場合、エッチしてたら大変だし。
俺はお地蔵様を見た。
「………もうガチャ終わりでいいよね?」
「そうね」
「ありがとね」
「うん。どういたしまして」
さぁて、これからどうするか。
機能の運営方法とかはカナタに打ち明けた時に考えて貰えばいいとして。
……地球での生活が飛躍的に現実離れしちゃうぞ。唯一本当に心の底から良かったのは、俺達全員がまずアナズムの力を悪用しないということだね。うん。
カナタの瞬間移動でどこの国でも観光に行き放題(まあ、不正入国だから観光だけで他に何か買えたりはしないんだけど)だし、俺の能力でいろんな物品はいくらでも用意できちゃう。でもそのくらいにしか使わない…なんて制約を自分たちで考えたりしなきゃ。
まあ、それも今じゃなくていいか。
「ミカ、お部屋に戻ろう」
「あゆむ、運だけど、私頑張ったよ!」
「うん、本当にありがとね」
「その…だからさ、ご褒美とか何かない?」
マイスイートハニーがご褒美をご所望している。
確かにここまでしてもらって何もしないというのはダメだろう。
「いいよ、何がいい?」
「イチャイチャしたいに決まってるじゃない」
「いつもやってるじゃないか。いいのそれで」
「いいのいいの! さ、今から甘えさせて!」
ミカが俺の背中に素早く周りこみ、抱きついてくる。
つまりおんぶがして欲しかった、と。ミカが背中から落ちないように気をつけながら俺は部屋に入った。
最近はミカの趣向で部屋にと戻ったらすぐにアイテムの効果で地球での姿になるようにしてるの。
なんでも『アリムも好きだけどよく考えたら私が一番最初に好きになったのは有夢だから』だって。
「んふふー、じゃあ何してもらおっかなー」
「なんでもいいけど、どうしてこんなに甘えてくるの? 今日は。 昨日…地球でエッチなことしたよね?」
「あれ、それさっきも言ってなかった? そうね、こういう日もあるのよ」
「へえ……」
「それより甘えさせてよ! 活躍したんだよ! ぎゅーってして!」
目をキラキラさせながらミカは両手を広げておねだりしてくる。可愛すぎか。
俺はそれに答えるようにギュッと抱きしめるの。
むむ…主にどこがとは言わないけど柔らかくていいにおい。幸せ。
「えへへー」
「ふふ、ところでミカ」
「ん?」
「テスト勉強はいつやろっか」
「明日からでいいと思う」
「それもそうだね」
俺とミカはとにかく互いに甘えまくった。
ちなみにこのあとは予定通りショーのお祝いのためにお料理を作ってみんなで食べるんだけど、中華料理にするよ。
ふふふ、さて、中華料理を食べるんだから折角だ、チャイナコスプレをしてやろうじゃないか。
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ネタがないからって後半にイチャラブ持ってきてしまった……。
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