#15「新人類」

『絡繰』

糸やぜんまい、水力などを利用して物を動かす自動装置。


奈良時代より見世物として絡繰の技術ははじまり、

『茶運び人形』や『文字書き人形』などの絡繰人形が生まれた。

人間の動作を真似する絡繰に人々は魅力を感じるようになっていた。


時代は流れ、絡繰はロボットという機械人形に形を変え、

次の世代へと受け継がれていった。

『鉄腕アトム』は人の心を持ったロボットとして人々から憧れられ、

いつしかロボットは人間の動作を真似するだけでなく、

感情まで真似ることが目標になっていた。


現在では相手の表情や音声を認識し、会話することのできる

感情認識ヒューマノイドロボットとして

ペッパー(Pepper)が開発され、活躍している。


人間の感情は膨大な情報量が集合してできていると言われている。

この理論が正しいのであればロボットに感情を生み出すことも

不可能ではない。

そうなれば人間は人間を機械的に生み出すことができるようになる。


感情を持った死ぬことのない

病にかかることのない

完璧に近い知能を持った新人類の誕生である。



であるのならば人間の存在意義はあるのだろうか?

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