第五話 魔法の素
「どこに向うんですか?そもそも僕はどこにいたんですか?」
「ナオヤがいたのは迷いの森ね、私達がこれから向うのはダンジョン!」
おー!ダンジョン!、異世界っぽい!
「ダンジョンで何をするんですか?」
「まずは修行ね、後は欲しいアイテムもあるわ」
「欲しいアイテム?」
「そうね、武器の元になるようなものがたくさんあるわ」
なるほど、面白そうだ。魔法使いが持つ武器などもあるのだろうか?
この世界のことをいろいろラクスに聞きつつ
しばらく二人で歩いていった。
「ついたわ、ここね」
ダンジョンっぽいダンジョンだった。
「しばらくは浅いところで、修行しましょう。連携の練習とかをするといいかもしれないわね。」
海の浅瀬で泳ぎの練習をする子供みたいな感じだ。
しかし、なるほど。
確かにいろいろ試しておきたいことがある。
ラクスの戦い方ももっと知りたい。
「出たわ!スライムよ」
スライムキタコレ!異世界キター!
と喜んでいる間もなく
「さ、倒してみて!」ラクスが言う。
「ファイヤー(MP小、スピード速)」
僕はスライムに手を向けて魔法を唱えた。
ボッと音がしてスライムにめがけて火の玉が飛んで行く
スライムが火の球に弾かれて後ろに飛んで行く
「なるほど、やっぱりこれじゃ倒せないのか」
さらに追い打ちをかけるように魔法を唱えた。
「ファイヤー(MP中,スピード中)
手から火炎が放出され、スライムを溶かす。
スライムが消滅しコインを落としていった。
おお、これが噂の、モンスターのから得られるお金か!
なかなか嬉しいものだ。そう思いながら拾った。
「このお金使えるんですか?」
ラクスに聞いた。
「使えるわ!大事にしまっておくといいわね」
ラクスはそう教えてくれた。
なんとなく、魔法の強さがわかってきたので、
もっと複雑な実験をしたいなと思っていた。
魔法が出るのはわかった。
できれば最終的には物理計算をしたい。
物理計算ができれば遠くのものに当てることができる。
魔法とプログラムが似ていることは、もうわかっていた。
その前にまずMPの正体が知りたい。
右手を見つめながら力を入れる。
ボォっと右手が光出した。
これが多分魔法の元、MPの元だろう。
これはなんというか、オーラというかマナ??
マナは属性があるイメージだから多分ちがうな、オーラが近いだろう。
これが、人間世界でいうところの電気に近い存在だと考えられる。
これをそのまま変化させて攻撃したり、電気信号のように扱って何かを呼び出した結果
魔法となっているのだろう
これを上手くコントロールすれば、複雑な行動、
つまりプログラムに近いことができるのではないか
と思う。
また右手を広げて魔法を唱える
「オーラ(MP小、スピード極速)」
超極小のオーラを放つ
「え?なに?」
壁が少し光る。そして
「ファイヤー(MP小、スピード早)」
「おお、できた!」
喜んでいたらラクスがこちらを見ていた。
「え?なに?なに?」
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