飛行機雲と二つの空

秋のある日 晴れた空に

一直線の飛行機雲を見つけた


僕の視界に入る空

全てが一本の飛行機雲で切断された


火の様に紅く染まった空と

白くて薄い月が浮かぶ青空


直線を描いた雲は少しずつ

ブレながら消えていく運命は

残念ながら僕には変えられない


ただその一瞬の白い線に

僕の生き方がほんの少し

似ているような気がしたんだ


赤い空と青い空 太陽と月 光と影

真逆であって背中合わせ


どちらかにほんの少しブレながら

拙い足取りで危うそうに見えて

実は無難な場所を選んでいる


そこに善悪も優劣も無い

どちらかを選んでも中間を選んでも


それは僕が今から選ぼうとしている

道標にしか過ぎない 


選ぶのは自分自身でしか無い事を

僕自身が理解しているのだから

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