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  • 素敵なお話でした。
    読んでいて、放課後の音楽室に差し込む夕日と、二人の奏でる音が静かに重なっていく光景が目に浮かびました。
    「君が弾く旋律に、自分の音を重ねる」という関係が、そのまま二人の距離感になっているのがいいですね。言葉にはできないけれど、音なら伝えられる・・そんな初々しくて、少しもどかしい想いが、とても丁寧に描かれていて胸が温かくなりました。
    そして「終わったら、また別の曲もやろうよ」の一言! 本人は何気なく言っているのでしょうが、こちらとしては「おおっ、そこまで言うか!」と、思わずニヤニヤしてしまいました(笑)。それに対する「・・うん。私も」がまた可愛らしくて、青春の破壊力がすごいです。
    全体を包んでいる繊細なトーンと、感情を急がずにそっとすくい取るような文体が素晴らしいと思いました。派手な出来事がなくても、音や沈黙、短い言葉だけで、これほど豊かな気持ちを描けるのですね。
    最後の「二人の足音が並んで響いていた」まで、とても美しい余韻でした。

  • 初めまして。
    三十一文字の短歌から、こんなにも甘酸っぱくて素敵な世界が広がるとは。
    短歌を原案に小説を紡ぐという試み、とてもユニークで、ワクワクしながら読ませていただきました。
    ノートの端に名前を書いては消す主人公のいじらしさ、思わず「消しゴムの減りの早さに比例する恋心・・」とクスッとしつつも胸がキュンとなります。
    消しても残る筆跡のように秘めていた想い、満開の桜とともに報われるラストは鮮やかで温かい気持ちになりますね。
    言葉を大切に紡ぐ作風が「丁寧な文字」とも重なって魅力的です。
    これからも楽しみに読ませていただきます。
    応援しています!