前編 「まともな社会人」という選考基準への応援コメント
私も共感しかありません。
太宰治は、履歴書的に見れば決して「安定した立派な社会人」ではありません。
夏目漱石は、教師を経て新聞社に入りました。
芥川龍之介も、教職や新聞社勤務のかたわら作品を書いていました。
宮沢賢治は、農業や教育に関わりながら詩や童話を書いていました。
カフカは、保険局に勤めながら小説を書いていました。
T・S・エリオットは、銀行員だった時期があります。
メルヴィルは、晩年に税関職員として働いていました。
そして東野圭吾も、エンジニアとして勤務しながら小説を書き、『放課後』で江戸川乱歩賞を受賞してデビューしています。
つまり、作家の経歴は本当にさまざまです。
(そんなの気にせずに作品を読んで来たので、わざわざ調べました!)
でも、私たちは太宰を「安定した職歴がないから駄目」と読むわけでも、漱石を「帝大卒だから名作」と読むわけでも、東野圭吾を「元エンジニアだから面白い」と読むわけでもありません。
結局、残っているのは履歴書ではなく作品です。
作者の人生や職業を知ることに意味がないとは思いませんが、それはそれ、これはこれ。作品を読んだ後に理解を深める材料であって、読む前に作品の価値を決める物差しではない。
本当に、読むべきなのは職務経歴書ではなく、原稿。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
しかも、これだけ多くの作家について、わざわざ調べていただいたとのこと。恐縮です。
おっしゃるとおり、作家の経歴は実にさまざまです。
しかし、私たちは作者の職歴や学歴によって、作品の価値を決めているわけではありません。
作者の経歴を知ることが、作品への理解を深める場合はあるでしょう。
ただし、それは作品を読んだ後の話です。
読む前から経歴を物差しにして、作品の価値や作者の適性を判断することには、私も疑問を感じております。
「結局、残っているのは履歴書ではなく作品です」
まさに、その一言に尽きると思います。
読むべきものは職務経歴書ではなく、原稿。
本作の趣旨を、これほど明確に言葉にしていただけたことを、ありがたく思います。
(追伸)「そう思っているならお前も早よ原稿書け」と各方面から急かされそうですが……(苦笑)。
前編 「まともな社会人」という選考基準への応援コメント
共感しましたものすごく。
通ってる教室で抗議に来た下読みのかたも「小説読む人って普通の社会人だから」みたいなことを以前仰っていましたが、「普通とは?」となりました。
経歴見てる人いますよね。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
やはりおられるのですね。
原稿ではなく、先に履歴書をご覧になる方が……。
話が少し横道にそれますが、以前「小説を書くなら義務教育レベルの教養、できれば中程度の高校卒業レベルが欲しい」とおっしゃっていた方がおりました。
私は、この発言には疑問を持っております。「義務教育レベルの教養」にも学校によりレベル自体に差はあるでしょう。
そもそも私自身が工業高校卒業なので「中程度の高校卒業レベル」といわれても困ります。その方はおそらく普通科前提でおっしゃられているとは思いますが……。
「普通の社会人」とは誰が決めるのか。
まさに、そこへ疑問を持っていただけたことがありがたいです。
編集済
後編 「作品を書く資格を、誰が決めるのか」への応援コメント
そういえば、私は事情があって無職なんですが、昔小説家に私の作品を読んだうえで仕事を聞かれ、無職だというと「やっぱりねぇ」と言われ罵倒されたのを思い出しました。小説家でさえこの認識かということに呆れて果て、ファンだったのにファンやめました。小説家も意外と視野狭いです。
作者からの返信
早速のご感想ありがとうございます。
読ませていただいた第一の所感は「ハァ、何それ?」でした。
「作品」を批評して「ダメ出し」をされるならまだしも、「就労状況や社会的な肩書」とでも言いましょうか、そこまで「ダメ出し」をされることはたまったものではなかったでしょう。
心情お察しいたします。
読み進めていくうちに一点気が付いたことがございます。
明さんがその作家のファンであることに甘え、無意識に上から物を言ったようにも感じました。
しかし、「やっぱりねぇ」ですか……。何が「やっぱり」なんでしょうか?
(媚びるという意味ではなく)作品を支持していた一人の読者を、自らの言葉で失ったというしかありません。
私事を少しお話させていただくと、私自身が商売人の子供でしたので、その点について人一倍神経質になるのかもしれません。
少なくとも、その作家が明さんからの信用と信頼を、自ら失ったことだけは確かでしょう。
もう少しだけ私事にお付き合い願えませんでしょうか。
かつて私が請負業者として勤めていた会社の元請けの間で、いわゆる「ヒヤリハット」事案を解説的にまとめて「こんな事案があったからお前らも気を付けろ」という意味で「他山の石」という名の配布物がございました。
明さんが話してくださったことを忘れず、私自身も読者や他者に同じような言葉を向けないための戒めといたします。
長文失礼いたしました。