フランツ・カフカの衝撃への応援コメント
拝読しました。カフカはそんなに読んでいないのですが『変身』を読んだ時の自分の記憶と印象を引っ張り出して、前半の「不安」をテーマにした論考はちょっと自分の印象とは違うなーと思って読んでいました。と思ってたらラヴクラフトが出てきて、ああなるほど色街アゲハ様の中ではこうつながっていたんだなと納得。
わたしは『変身』を読んだときに家族って脆いもんだなあという印象を持ちまして、カフカは父親との折り合いがよくなかったというのを聞き、価値観が共有できなかったり求めている役割から外れたりした瞬間に、関係が崩壊していく家族小説だなと理解しました。そういう意味では一部色街アゲハ様と解釈を同じくするところもございまして、労働からどんどん阻害されていき宗教的紐帯も解体されていった時代において、書かれるべくして書かれた小説だったかと。
もっともカフカは『変身』を笑い話として書いたという話もあり、確かに目が覚めたら昆虫になっていたというのは笑い話の類として読めますが、後半のグレゴールの悲惨な末路を何で笑い話だと思ったのか。天才はよくわからんと思いつつ、もしかすると家族愛というものを相対化して笑い飛ばしたかったのかなと思ったり。
すみません、カフカを語れるほどは読んでいないのにべらべらと。この機会にもう少し読んでみたくなりました。密度の濃い論考だったと思います。
作者からの返信
アオノソラ様、コメント有難う御座います。自分もカフカ初体験は「変身」でした。読む人によって受ける印象は、当たり前ですが変わる物なんですね。自分の受けた印象は、主人公の変わり果てた姿の、その余りに真に迫った描写に怖気を震った記憶があります。同時に、最後一人暗室に残される主人公の亡骸と、明るい陽の当たる外へと出て行く家族の描写が鮮烈過ぎて、その余りに理不尽な結末に何とも言えない遣り切れなさの残った事も。
何故主人公が虫になったのか、その辺の説明も一切なく、むしろその辺りがこの作品の肝だったのかも、と。この手の理不尽さが唐突に訪れる。能天気に過ごしてはいるが、むしろこの変容こそが世界の真実なのかも知れない、などと云う不吉な予感さえ覚える様な。
そんな思いが今回の文章を書かせた動機だったのかも知れません。それが色々と枝分かれして行って、ご覧いただいた様な取り留めのない論とも言えない物が出来上がったと云う訳で。
笑い話と一口に言っても、西洋圏に於いてそれは、一種の風刺の要素を多分に含む物が多いので、或いはその類なのかも知れません。そうでなければ、笑っているのは読者ではなく、作者であるカフカなのかも。安穏と過ごす世間に対して、その脆さをさらけ出して一人冷たく嗤うカフカの姿。少し怖い考えになってしまいました。
ともあれ、丁寧なコメントを有難う御座います、重ねてお礼申し上げます。
フランツ・カフカの衝撃への応援コメント
不安と猜疑に苛まれた時代。やはりカフカもフロイトもラブクラフトも、その寵児として顕れるべくして顕れたと言うことなのでしょうか。
そして『ニャル子さん』知りませんでした。全てを飲み込み咀嚼して吐き出してしまうジャパン、最強でございますね……。
作者からの返信
紫瞳 鸛様、コメント有難う御座います。カフカに関する論評で、中々その本質に迫る物に出会えなかったので、仕方なく自分で書く事にした次第です。例によって思い付きで書いたものですが。
流石と云うか何と云うか。神話静物であろうと自分達の領域に引き込んでしまう我らがジャパンの節操のなさ。何をか言わんや、と云った処で御座いますねぇ。
フランツ・カフカの衝撃への応援コメント
おじゃまします。
この論の、恐怖の分類という人間の行動様式が、未来の社会構造にまで影響するという指摘には深く頷かされました。自分も分類して安心している側だと気づかされました!
失礼しました。
作者からの返信
@achi-omoikane様、わざわざコメント頂き有難う御座います。分類、分析する事に依って恐怖は薄れて行く。けれどもそれは恐怖その物の克服ではなく、実は恐怖から目を逸らし、分かった様な気分になっているだけと云う。言いたかった事を汲み取って頂き嬉しく思います。