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  • 読んでいて、映像が順々に立ち上がってくる一首だと感じました。

    「みぎひだり揺れる穂」で、まず目の前に浮かぶのは風に揺れる花穂。その風景の中へ「目指し来る蝶に」と蝶が舞い込みます。

    ここまでは、まるでカメラ越しに自然を眺めているようです。

    ところが「見惚れて我も」で、それまで画面の外側にいた作者自身がふっと現れ、最後の「喉を潤す」で、今度は視覚から身体感覚へと移っていく。

    穂の揺れ、蝶の動き、そして最後には、ごくりと飲み物を飲み込む音と、それに伴って動く喉までが想像されます。

    わずか三十一音の中で、視線が対象から対象へ自然に移り、最後には見る側の身体にまで戻ってくる。その映像の運びがとても心地よい一首でした。

    作者からの返信

    作品を読んでいただき、またコメントをありがとうございます。短歌を堪能していただけて、かなり嬉しいです。