応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • コメント失礼いたします。

    家族間で肉体の変化などの時間が異なると、少しずつ歯車が狂っていくのかもしれませんね。「YPの発明は突風だった」の下りは、まさにその通りだと思います。
    現実社会で同じ発明が起きれば、しばらく社会的な混乱は避けられないでしょう。

  • コメント失礼いたします。

    ここで『死神』とザ・フールが繋がるとは思いませんでした。確かにどちらもタロットカードと関連していますね。
    ザ・フールはかなり以前に登場しており、綿密な伏線を立てていることが窺えますね。こういうプロットの組み立てとは無縁なので羨ましいです。

    作者からの返信

    二ノ前はじめ様

    お読み頂いてありがとうございます。
    死神とフール(愚者)がどちらもタロットの大アルカナにあることに気がつくのは、普段からタロットをいじってる人だけだと思います。私はたまたま、昔タロットに凝ったことがありましたので、利用しました。

    ミステリが好きで、また、戯曲を書いていましたので、プロットをかっちりと組み立てるのが癖になってます。
    読者の方に、「あ、そう言えば」と気付いて頂けると、作者として嬉しくてニコニコしています。
    コメント、ありがとうございました。

  • エピローグへの応援コメント

    日野原 爽さま

    こんにちは。
    YP術の開発により、人類は半永続的な若さを手に入れられるようになりました。しかし、人々の欲望は飽くことを知りません。寿命の延長を、若がえりを、そして不死を求めるシナリオは見えています。実際にそれに向けた胎動が水面下で始まっているのですよね。
    この先も技術は進歩し、人類はさらに夢を手に入れられるのかもしれません。そうなったときに、人間はどのように生きるべきなのか。技術の躍進に精神的成熟はついていけるのか。いろいろ考えさせられますね。
    日野原さまの、からりとしていながらユーモアを潜ませた描写力があるからこその、素晴らしい世界観を堪能させていただきました。楽しかったです。
    完結おめでとうございます。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    長い物語に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

    YPを構想した時は、単純に不老術ができたらいいだろうと思ったのですが、実際に書いてみると人間の死生観、社会構造の全てががらりと変わってしまいました。科学技術はどんどん進歩していきますが、人間の意識がそれに追いついているのか、あやしくなります。佐藤様から、科学的知見の発明者側の責任や、人間の時間の感じ方など、たくさんのご指摘、コメントを頂き、私も随分深く考えることができました。改めてお礼を申し上げます。
    お星様に加えて、素晴らしいレビューも頂きました。
    自分の書いたものの中では、気に入っている作品です。佐藤様に楽しかったと言っていただけて、作者冥利につきます。ありがとうございます。


  • コメント失礼いたします。

    口でやり込められた相手が直後に崩壊するとは、衝撃的な展開ですね。
    人は夢のためには全てを擲つ。崇高な意識に聞こえますが、本当に後悔しないかはおそらく他人にはわかりません。最期の瞬間を何を感じるかは、当人しか知らないのですから。

    作者からの返信

    二ノ前はじめ様

    いつもお読み頂いて感謝です。

    確かに、本人しかわからないでしょう。サマーズが最後に何を思ったか、何も思わなかったかは本人しか知りません。崩壊は一瞬で起こるという設定なので、何もわからずに逝ってしまったらそれが一番だと思います。

    サマーズの生き方には色々思うことがありますが、ひとつだけ、これは確かかなという言葉があります。「人と同じことをしていては、人に抜きんでることはできない」これ、実は、私の知人が言ったんです。
    誰もが野心的である必要はない、ただ、何かを目指す人間にとっては、おそらく真実の響きを持つんではないかと思います。
    コメントありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    奇術が苦手というのは言葉足らずでした。脱出系、特に水中に沈める系がまるでダメなだけです(笑)。それ以外の奇術はむしろ好きです。奇術師の自在に動く手は素晴らしいですよね。手を見るのは大好きなので、間近でじっと見てみたいものです。
    お父さまが奇術師でしたか。実は元同僚のおじいさまも奇術師で、おばあさまとふたりで経営していた荻窪の喫茶店に奇術師仲間がたむろしていたなんてお話を聞いたりしていました。奇術師という職業がこんなに身近に思えるなんて、思ってもいませんでした。日野原さま、とても個性的な子供時代を送ったのですね。
    「フロレス、おやつをもらう」って、これだけ読むと、まるで犬におやつをやってるみたいです(笑)。甘く煮たアンズのデニッシュペストリー。美味しいでしょうね。
    ザ・フールの生きざまが好きです。LTエンジニアであるもYPを受けない生き方を選び、無許可のエンジニアたちを育てていく。合理的ではないけれど、自分の人生の決定権を決して他人の手には渡さない。そんな当たり前の頑固さが気持ちよいです。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。
    父はアマチュアで本業を別に持ってましたけど、プロの奇術師の競争は激烈だろうと思います。奇術は魅力があって、父のように趣味でやる人も結構多いようですから。ロサンゼルスにマジック・キャッスルという奇術師の会員制クラブがありました。本当にお城の形をしてるんです。有名な奇術の道具なんかも飾られていて、見てみたかったけど、奇術師でないと入れてもらえないんです。元同僚さんのおじい様なら会員になれたでしょう。伝手を探してゲストとして入れてもらおうとしたんですが、機会がなくて。今でも残念です。

    「フロレス、おやつをもらう」で内容がお分かりにならなかったら、作者としては成功です。作家の中には、第一章、第二章しか付けてくれない人も多いですよね。章にタイトルつけると、目次を見ただけでストーリー展開がわかっちゃうからそうするんでしょう。小説を一度しか読まない人はそれでいいでしょう。でも、私は気に入った小説は何度でも読むし、それも頭からではなく、気に入ったシーンを繰り返し楽しむたちです。「ゲーム・オブ・ザ・スローン」(邦題:七王国の玉座)が、第一章、第二章タイプで、あれだけ長い話なのに、と私はいつもイライラしてます。読みたい場所を見つけるのが大変なんです!自分が章立てをする時は、内容をばらさないようにして手がかりを残してるつもりです。「つもり」ですが。

    放蕩者で変わり者のザ・フール、気に入っていただけて嬉しいです。強い人ですよねえ。作者もあれくらい強いといいんですが。
    長くなりました。
    コメントをありがとうございます。




  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    小学生のころ子供向けのフーディニの自伝が家にあって読んでいたのですが、最初がぽたぽたと水滴をたらしながら冬のテムズ川からフーディニが帰って来るという場面でした。そのあと、水中で手錠や拘束を外す様子が描写されていたのですが、読むたびに苦しくてたまりませんでした。息が止まるというのが何より怖くって、水中での縄抜けや脱出がアトラクションとして存在すること自体、信じられません。拷問シーンのある映画もダメですが、奇術もダメです(苦笑)
    ハーキュリーズが助かりますように。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。
    奇術やエスケープが良く出てくる小説に、苦手とおっしゃりながらここまでお付き合い頂いて感謝に堪えません。

    私の父はアマチュアの奇術師でしたから、子供の頃から奇術は身近でした。家に奇術の道具の入った赤と黒の大きな箱があり、触ってはいけないと言われてました。父は手品で使う銀鳩まで飼ってました。風切り羽根の端を切るのを手伝ったことを覚えてます。私の手を見て、小さすぎて何も隠せないなあと残念そうに言いました。私自身はぶきっちょで奇術は無理でしたが、見るのは大好きでした。

    フーディニの伝記、お読みになったんですね。彼は奇術だけではなく、オカルト関係の本や小説にも良く登場するので、私には一種のヒーローです。(笑)
    ハーキュリーズ、皆が助けに向かっています。誰よりもトリスが。
    コメント、ありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    話の緩急のつけ方が巧みですよね。フロレス刑事の病的に甘いもの好きなところがこっけいで可愛らしくて、好きです。
    小噺を聞いたことがあります。いつも引け目を感じていたある甘いもの好きな男が、ハンガリーでは男も甘いものを普通に好むと聞き、ハンガリーに行ってどきどきしながらケーキをひとつ注文したら、店員さんが奇妙な顔をするのです。話が違うじゃないか、と、焦った男性に店員さんがひとこと「ひとつだけ?」
    アメリカではどうなのでしょう。甘いアップルパイがお母さんの味なのだとすると、男女を問わず甘いもの好きがデフォルトなのでしょうか。

    フロレス刑事のように、仕事に体力が必要な場合、YPは好都合になるのでしょう。でもそこからが怖いです。YPを受ければいつまでも体力が保てる。じゃあ、皆受けるべきだろう、なぜお前は受けないのか、これは個人の好みではなく職務をよりよく遂行するためだ、と。とくに人命がかかった仕事、刑事や消防士、救急救命士、医師などだと、この圧力は恐ろしいほど高くなり、YPは半ば強制されてしまうのではないでしょうか。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読みいただいてありがとうございます。
    フロレス刑事を気に入って頂けて嬉しいです。私も彼、贔屓なんです。食いしん坊で甘いもの好きなところは、作者の好みそのものです。

    ハンガリーでは男性の甘いもの好きに偏見がないのですね。小話、笑ってしまいました。美味しい好物なら、二つぐらい食べて何が悪いと思います。(私の内科医は、悪い、HbAlcが~というでしょうが)日本では男は酒好きはいいが甘いものはダメと決まってしまうようです。日本の男性は、あんみつ食べるのに肩身の狭い思いをする。気の毒です!

    アメリカ人の男は酒も飲みますが甘いものも良く食べます。コストコのチョコレートケーキをご覧になったことがありますか?あのバカでかい、べたべたに甘いケーキを喜んで食べるのです。私はあのケーキを食べる時には、苦いブラックコーヒーが要ります。アメリカ人があれに合わせるのは冷たいミルクです。イギリス人の友達も同じでした。欧米人というのは、変な味覚を持っていると、つくづく思いました。

    職業によってYPを強制する、コロナのワクチンを思い出しました。個人の自由意思をどこまで尊重できるか、という問題ですね。人は社会に属していますが、あくまでも個人だということをどこまで徹底できるかで、その文明の成熟が測られるように思います。日本は、どうも、人よりも組織を優先するようなところがあって、残念だと思っています。

    コメントありがとうございました。


  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    人間の好奇心は留まるところを知りませんね。特に科学技術者として生きる人たちは、好奇心を磨き続けることが必須、ときにそれが暴走する危険性も十分にあります。真理の探究こそ何より優先される人類の崇高な使命と考えている人も多いのではないかと。しかし、そこには暗い影も確かに存在しています。
    科学者は学究的好奇心から知見を得て、人間社会へ応用する際の倫理は応用側で考えてちょうだいというスタンスがふつうだと思います。でも生命科学分野の研究はおうおうにして人間の巨大な欲望と結びつきます。若返りの技術、不老不死の技術、望みの性別の子が生まれる技術、美しく賢い子が生まれる技術。ひとたびそんな技術があると知れば、利用したいと願う人はひきもきらないでしょう。たとえ倫理的に問題視されても、諦めきれないものです。
    知ってしまえば、知らない状態には戻れないとよく言われます。自分たちの欲望を叶えてくれる技術が開発されたときに、倫理を無視してでもそれにしがみついてしまうのは、利用する側だけの問題なのか、開発した側に責任はないのか。しばしば考えさせられます。

    作者からの返信

    知ってしまえば、知らない状態には戻れない。
    まさにその通りだと思います。

    私は、科学者が真実を知ろうとするのを止めようとは思いません。知識欲、好奇心、それこそが人間だろうと思います。ただ、そこで得た知識が開かれたものかどうか、誰もがその知識を利用できるかというと、人間社会の未熟さに暗澹とします。

    さらに、科学者も間違えます。実験は仮説を証明するために行われるものでしょうが、証明できなかった仮説はまちがいと断定して良いのでしょうか? さらに、定説が間違っていたと分かった時、科学者はそれを発表できるのでしょうか。運動中の水分補給の必要性について、五十年前と今とでは、科学者は真逆のことを言っています。長く生きてくると、こんなことにも気が付いて、科学に対して不信感を持ちます。自分の無知を棚に上げてと言われるのは、承知の上です。

    科学的知見の応用は、応用側が考えねばならない、全くその通りと思います。そして、倫理的な問題は、解決不可能なように思えます。人間一人一人がどれほど違った価値観を持っているかを考えると、誰の意見が正しいのかはその本人自身にしか決められない、ただ、その本人自身も、他人の意見に簡単に左右されます。

    がっかりするような世界ですが、それでも、人生は続く。希望はあると思いたいです。パンドラの箱の底に残った輝く宝石のように。
    コメントありがとうございました。

  • コメント失礼いたします。

    YPを巡って描かれる社会の在り方から、不可解な死を追っていくミステリーと移行していっておりますね。世界観の描写が丁寧に積み上げられ、それに関連した事件が起きる。
    外国の重厚な小説を読んでいる心地となります。

    作者からの返信

    二ノ前はじめ様

    お読みいただいてありがとうございます。
    YPという設定を設けたために、その社会の様子を説明する必要があって、事件が起こるまでに時間がかかりました。プロローグで発端は描きましたが、読まれた方、何が起こったのかわからないと思います。ここまで読んで頂けたことに感謝です。
    重厚な小説とまで言って頂けて、未熟な作者は赤面ものです。

    ここから捜査が始まり、人物も大きく動き始め、この事件がなぜ起きたのかの動機もわかってきます。この社会と現代日本との相違と相似も浮かんでくる(はず)です。
    コメントをありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    こういう拷問のシーンって描写が難しいでしょうね。指を一本でも切り落としたなら、生き延びたあとにどれだけ大きな支障が出ることか。そしてそれに言及せずに切り落としっぱなしというのも嫌らしい。何より、読んでいるほうが辛いです。切り落とさないなら切り落とさないで、それが嘘くさくならない展開を準備しなければならない。
    今回、大事な商売道具である指を奪われぬために情報を提供したというのは、読み手の精神衛生上、ありがたい選択でした(笑)。
    トリスくん、自分では何かをしているつもりはないようですが、彼のエイドロンは意思を持ったかのように、体から抜き取られることに抵抗しているのでしょうか。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。
    私は痛いのが嫌いで(好きな人はいないでしょうが)歯医者さんに行くのもありったけの勇気を奮い起こします。映画やドラマで拷問のシーンが出てくると、なるべくそっぽを向いて見るようにします。自分が拷問されたら、あっさりと降参すると思いながら。スパイにはなれないなと子供の頃から思っていました。
    トリスは英雄には程遠い性格してますので、早々に白状しました。作者は情景描写も感情描写も得意ではありませんので、作者孝行なキャラでした。(笑)
    何が起こっているのか、トリスは自分でもわかってないと思います。物語の最後には、少しは理解していると思いたいですが。
    コメントをありがとうございます。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    ついにトリスさんがサマーズさんと接触しましたか。ああ、サマーズさん、本当に元の姿を取り戻して、普通に生活していたのですね。そして海千山千のサマーズさんにトリスさんの脅しはまるで太刀打ちできなかった、と。
    サマーズさんの言い分にも一理あるでしょう。たとえば、これまで度々問題になってきた、ある種の競技における女性アスリートの低年齢化問題にも通ずるところがありそうです。若ければ有利、第二次性徴を迎えないほうが有利であるように競技が変化してしまったなら、競技者としては、自分のこれからの人生をすべてかけてでも、ごく一瞬でしかない最高峰を目指したいと思ってしまうかもしれません。人間、山があれば頂上を目指し、穴があればその底を探ろうとするものです。その好奇心は人間の特性であり、それを持つこと自体は変えられないと思います。ただそれが無条件に許されるわけではなく、コントロールが必要だと思います。
    YPの年齢制限を引き下げるのには、条件が少なくとも二つありそうです。ひとつは他人に迷惑をかけないこと。もうひとつは、当人の意思決定が無効となる年齢にまで引き下げないこと。これらは絶対譲れないのではないでしょうか。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。
    競技の低年齢化と評価の変化、私がヘンだと思ったのは、もうずっと昔、オリンピックの女子体操でナディア・コマネチが10点満点を連発して金メダルを取った時でした。それより前の東京オリンピックのベラ・チャスラフスカの演技とは随分違いました。(チャスラフスカ、チェコの人でしたね)チャスラフスカの方は、女性の身体の動きの優美さで人を魅了しました。コマネチはサーカスの軽業顔負けの演技でしたが、あれは果たして女性と言えるのでしょうか?当時も問題になったように思います。

    「そこに山があるからだ」
    仰る通り、人間の好奇心と挑戦には限りがありません。YPの年齢制限に対する、サマーズの不満が絶対に間違いとは言えない理由だと考えています。佐藤様の考える条件は真っ当だと思います。アメリカで、最少年齢でパイロット免許を取った子供がもてはやされたことがありました。いくつだったかは忘れましたが、十代になるかならないかの子供でした。その後、その子が航空機事故を起こして亡くなったというニュースを見ました。やりきれない気がしました。最年少だからなんだと言うのだと。同時に、どんなコントロール、規制を設けても、人間の欲望と願いは必ずそれをすり抜ける手段を見出すだろうとも思います。悲観的に過ぎるでしょうか?

    コメントありがとうございます。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。

    > 無資格者の中には、ジャーネーマン一級よりもはるかに優れた技術を持つ者もいる。アカデミーと資格試験は、協会が、YPを独占するために作った茶番だ。

    こう思う当事者はきっと多いでしょうが、下っ端がやみくもに声を上げても大抵そのまま消えてしまいます。権威者と強力なコネのある人がこう思ってくれているというのは心強い状況だなと思います。権威の暴走を防ぐのは、対抗する勢力の存在があるのではないでしょうか。

    こ、この流れで、このエイドロンが本物だとすると、その持ち主は……

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読みいただいてありがとうございます。

    人間が組織を作る以上、そこに個々の損得や感情が入り込むのは已むを得ないことなのかもしれません。ただ、人間は同時に、本来、公正を求める性質がありますから、理不尽に思えることが多いと思っています。
    「問題なのは、何を言ったかではない。誰が言ったかだ」
    どこかで聞いたこの言葉、人間社会の真実をずばりと言い当てています。

    佐藤様がおっしゃっているように、下っ端が何か言ってもそれは注目もされずに埋没してしまうのが普通です。ザ・フールのような人間がもっといてくれるといいのですが。まあ、彼自身にも問題はありますが、少しは風通しがよくなるでしょう。

    コメントをありがとうございました。


  • 日野原 爽さま

    こんにちは。

    > ここでは時間はゆったりと流れる。人生は長いのだ。

    この言葉がおもしろいと思いました。素直に取れば、自然人は寿命の三分の一を差し出していないからゴールデンエイジャーの1.5倍長生きだから、ということなのでしょう。
    でも、本来なら、自然人の時間のほうが急激に流れているはずです。常に猛スピードで体が変化していくのですから。年老いてゆき、できていたことができなくなっていく時期の長さを考えると、たとえ寿命の三分の一を差し出していないとはいえ、人生が長いかどうかも怪しくなります。
    とはいえ、間違っていないと思うのです。常に変化することが、時間に対する感覚を研ぎ澄ましてくれる。鋭敏な感覚で感じる時の流れは、漫然と過ごすよりもずっと長く感じられると思います。「変化」がもたらす効能のひとつですね。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。

    佐藤様のおっしゃる通り、本来は、身体がどんどん老化していく自然人の方が人生は短いと感じるはずなんです。ただ、変化が緩やかだと、時の流れの速さを日常生活の中であまり意識できないようです。

    三島由紀夫の『サド侯爵夫人』の中で、夫人のルネが頻繁に獄中の夫に会いに行く。理由が「年をとったと夫に思われるのが嫌だから」確かに、頻繁に会っていると気付きません。私たちが、「年をとった」と感じるのは、長い間会わなかった人に会った時です。そして、その相手も私たちに同じ感想を持ってるはず。

    私のパソコンが「~年前にあなたが撮りました」と頼みもしないのに昔の写真を送ってよこしますが、あれから~年もたつんだ、と驚くことがあります。

    おかしなことに、学童期の子供は、毎年学年が変わっていくのですが、「変化」とは受け止めてないようです。当たり前のこととしている。なぜだろうと思い返すと、あの頃は、老いることなど考えもしなかった。自分が永遠に元気に生きているものと思っていました。ゴールデンエイジャーのようなものです。

    時の流れについて、つい、あれこれ考えて長くなりました。
    コメント、ありがとうございます。

  • コメント失礼いたします。

    若い体を維持できても死は免れませんね。むしろ予兆らしい予兆がないだけ、こちらの方が恐ろしいかもしれません。
    緩やかな老いとどちらが良いのでしょうね。

    作者からの返信

    二ノ前はじめ様

    お読みいただいてありがとうございます。

    YPが可能となったら、受けるか受けないかは、その人の人生観そのものに関わってくるだろうと思います。私は、多分、受けるでしょう。

    現在、自然状態で人間は緩やかに老いていきます。ただ、老いの始まりが早すぎませんか?19歳頃が人間の肉体が成熟しきった頂点と考えられると何かで読みました。19歳!あとの50年、60年は身体的にはひたすら下り坂です。衰えを止め、身体と頭脳の最盛期を引き延ばす方法はないかと欲張りな作者は考えました、その結果がこんな小説になりました。

    コメントをありがとうございます。
    ☆も頂きました。感激です。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    日野原さまの小説が緻密に構成されているのはいつものことですが、なかでも本作は際立って重奏的でことに厚い気がします。登場人物はみなそれぞれに事情を抱え、人によってはいくつものシーンを渡り歩きながら最善の立ち回りを目指そうとする。彼の行動がいくつもの小世界を貫く糸になって、物語の立体構造が出来上がっていく。そんな印象を強く感じています。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    いつもお読み頂いてありがとうございます。
    今回は、物語の構成まで見て頂いて、恐縮です。
    この作品は、テーマが大きいために一人称は使えない。どうしても三人称になるけれど、神様視点は避けたい。それで、こんな構成になりました。

    元々舞台劇を書きたいと思っていましたので、キャラクターの性格、動機、行動を考えるのは好きです。半面、彼らの内面の心情を丁寧に描写するのは苦手で「それは役者の領域です」というのが、私の言い訳です。(苦笑)

    学生時代からミステリが好きでした。それも影響してるかと思います。犯人はだれか、と作者が探偵役をやってるようなものです。
    コメント、ありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    YP技術が導入された世界では、時間があたかも行きつ戻りつするような気持ちになりそうです。
    ところで、エイドロンは、身体の成熟にやや遅れて成熟し、死に向かって減少し、亡くなってしばらくすると完全にゼロになるのですね? これは量だけが問題であり、質の概念はないのでしょうか? また、ある人から他の人に移すことができるのなら、大過剰注ぎ込むこともできるのですね? そうするとどうなるのでしょう? 血液が多すぎても良くないようにエイドロン過多による弊害があらわれるのでしょうか。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。

    エイドロンについては、まだ、わからないことが多いのです。発見されたのも19世紀の末と比較的新しい科学でYPはそれよりももっと遅くなって発展しました。
    エイドロンはある才能を持った人間にしか見えず、扱うのはエンジニアの訓練を受けたものに限られます。そして、寿命工学協会は、エイドロンの研究を厳しく制限し、事実上禁止してしまいました。倫理上の配慮と既得権益の保護の両方の目的からですが、もし、ランスロットの研究が邪魔されなければ、もっと多くのことがわかったかもしれません。

    コメントをありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    若返り。そうですね。YPを受けるためには条件があり、その条件を満たそうとしているうちに、あるいは踏ん切りがつかないうちに、身体の黄金期と思える時代をすぎてしまった(と感じる)人たちは、YPとともに若返りを望むでしょう。これもYPと同じくらい、多くの需要があることでしょう。
    また、今はまだ気配しか感じられませんが、YPを受けても、老いに似た状態を経験する人がいるようですね。これがYPの限界なのか、それとも仕組まれたものなのか、あるいは当人の気のせいなのか、まだわかりませんが、新技術はそれに由来するトラブルがあらかた出尽くすまでは、ちょっと怖くて手が出しづらいですね。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。

    はい、若返りは、不老不死と同じくらい古くからの人類の夢です。「若返りの泉」発見は大ニュースになるでしょうが、未だに見つかってません。なぜか、水と関係が深いのは、地球生物の故郷が海であることからかもしれません。

    ただ、現実には、ただ一方向、老いに進むDNAの逆転をやってのける生物はいないと思っていたら(冬眠状態はありますね)たった一種、ありました!ベニクラゲというクラゲです。英語でimmortal jellyfish このちっちゃなクラゲは、性成熟に達した個体が幼体に戻ることができるそうです。海洋生物に詳しい佐藤様はご存知かもしれません。近況ノートに写真を載せておきました。十年ぐらいまえでしょうか、このクラゲ発見のニュースを見たのが、「黄金時代」を書く一つのきっかけになりました。
    コメント、ありがとうございます。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    YP普及率から考えると、人口密度の高い街では、町のあちらこちらで崩壊していくゴールデンエイジャーが目撃されるのではないでしょうか。ゆっくりと老いるということを知らぬ彼らにとって、崩壊は震えあがるほどの恐怖でしょうね。死は免れないにせよ、外面の崩壊だけは何とか取り繕うための技術開発に多大な金がつぎ込まれそうです。
    え、なんと、エイドロンを抜き取ることができる、と。ということは、注入することもできる、のでしょうね。これはとんでもないことになってきました。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    ゴールデンエイジャーにとって、崩壊は避けられない恐怖です。ただ、はっきりした日時はわからなくても、大体の時期は、LTエンジニアには予想できるでしょう。そのクライアントがきちんと検診に通っていれば、ですが。その時期にかかってきたら、町中での崩壊を避けるように、それなりの準備はするのでは、と思います。現代の日本人が、終活を行って死亡後すぐに発見されるように準備するのと同じように。それでも、不意の事故はいつでもどこでも誰にでも起こる。考えると怖いですね。

    はい、エイドロンの性質については、協会もよくわかってないことが多く、しかも隠し事の多い組織です。ここから話が動きだします。
    コメント、ありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。

    ナチュラリストとゴールデンエイジャーの生活スタイルが自ずと違ってしまうこと、なるほどと思いました。たしかに、二十代前半の若者たちは、せっかちで暴力的で、あり余る力を持て余して刹那的な行為に突っ走るところがあるかもしれません。

    ただ、YPを受けていつまでも若さが続いていく場合、精神的に変化が現れないか、それが気になります。体力は落ちない、頭の回転も悪くならず、ホルモンも変動はしても変化はしない。でも、白い方眼紙をひとつひとつ塗りつぶしていくように、経験はどんどん積み上がります。やったことないと言えることがどんどん減っていくうちに、その人の生きるスピードって、落ちていくんじゃないかなという気がしなくもありません。

    > ほとんどの自然人は、長い寿命のどこで人生を終わらせるかを自分で決めています。

    なんと、そうなのですね。となると、完璧な「ナチュラリスト」というわけでもないのですね。人間が持つと思われる権利を駆使するという意味では、ゴールデンエイジャーとあまり大きな差はないとも言えるのかな、と感じました。

    まあ、実在の人間もそうですよね。整形なんておかしい、という人だって、髪や爪を切っているでしょう。洗顔料で顔を洗い、化粧水をつけるかもしれません。延命治療を厭う人だって、体に良いと言われる食べ物を食べ、調子が悪くなれば薬を飲んだり医者にかかったりするのではないでしょうか。人間の生き方について、何を自然とし、何を良しとするかという絶対的な正義は存在しないのだろうなと感じています。

    すみません、毎回、考えさせられる話題が多く、まとまらないコメントになってしまいます……。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読みいただいてありがとうございます。

    ゴールデンエイジャーが、経験を積むうちにスピードダウンする。そういうこともあるかもしれません。現実の交通事故では、老人の衰えによる事故もあるが、若者の無謀運転による事故の方が多い、と聞きました。知力体力が衰えないゴールデンエイジャーが、経験によって猪突猛進を抑え、慎重さを学べば、誰にもとっても生きやすい社会になるかもしれないですね。

    自然に生きる、とはどういうことか、最近、ますます世界が変わっていきます。私の子供の頃、人の性別は生まれた時から一生、変わらないものでしたが、今は変えることができ、さらにそれを社会全体が認めるような風潮になっています。ならば、YPぐらい、大した変化じゃないような気もします。
    私自身は、うーん、どっちがいいのかわからないでいます。企業や社会の発展にはYPは有益だと思う一方、個人の幸福にはヴィレッジの方が向いてるような気もします。そんなこんな、あれこれ考えながら書いた小説です。

    コメント、ありがとうございました。

  • コメント失礼いたします。

    燃え尽き症候群には覚えがあります。熱中していたことが、不意に熱意が消えるのですね。何をやっても前のようには行かない感覚は、かなり辛いものがあります。
    せめて文章を書く熱意は最後まで絶やさずにいたいですね。
    体が老いないということにも盲点があるものです。

    作者からの返信

    二ノ前はじめ様

    お読み頂いてありがとうございます。

    この設定を考えた時、身体が若いままなんて、最高じゃん、と最初は思いました。年をくってきて、あちこちにトラブルが起きてくると余計です。ただ、人間って飽きるよな、とも思いました。大好きな食べ物でも、何十年も毎日食べるだろうか、物事に流行があるのも、人間が飽きるためだろうと。

    バーンアウト症候群の辛さ、経験されたのですね。私が聞いたのは、ボランティア活動等に熱心な方に起きた例です。皆のためにと一生懸命尽くしてきて、疲れちゃったようでした。

    仰る通り、文章を書く喜びはバーンアウトして欲しくないです。たまに休憩があってもいいので、とぼとぼとでも続けたいですね。

    コメントありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    なるほど、YPを受けると体の変化がなくなる。それゆえの燃え尽き症候群が深刻化する、と。
    体は年老いないと信じることができると、急いで何かをなさねば、と急き立てる力を失いそうです。今やらねば、体力的にも能力的にも不利になる、ということがほぼないのですよね。そんな中でその素晴らしい利点を生かしきるのは、意外に難しいのかなという気がしてきました。
    それ以外にも、そうか、子供をひとり作らねばならないのでしたね。しかも、YPを受けた人は不妊になるから、その人はもう相手にはならないと。
    ううむ、YPが実際に導入されると、思いもよらぬところからメンタルにかかわる問題があれこれ飛び出してきそうです。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    お読み頂いてありがとうございます。

    はい、YPを受けた為に「今のうちに」と急ぐことがなくなる人もいると思います。ただ、YPで既に3分のⅠの寿命を失っていることは、常に頭にあるでしょう。周りの人間もYPを受けていると、全員が全盛期の体力・能力で活動するわけです。年をとって穏やかになるとか、衰えていく先輩というのはいない、誰も主役を譲って脇役に下がりはしない。そして後輩はYPを受けて次々にその競争に参画してくる。YPがなければ無理なく世代交代していっただろうことが、起こらなくなる。多分、かなり競争の激しい世界になるでしょう。その激烈な競争が、人間を急き立てるのでは、と思います。

    それを避けたい人間も当然いるわけで、YPを受けない自然人が暮らす、ヴィレッジと呼ばれる地域があります。次の章で、リザックが母校を訪問し、ヴィレッジに暮らす友人に会います。
    私はどちらの暮らしがいいのか、はっきり言って決めかねています。佐藤様はどう思われるかなと、思います。

    YPによって不妊になるというのは、寿命の3分のⅠを失うという所から考えました。それだけの大きな変化を身体にもたらす以上、もう一つの生命を作り出す余力はなくなるだろうと。また、自らの人生を自分一人で完結できる場合、人間は子供を欲するだろうかというのも疑問でした。
    YP施術に子供ひとりを条件にするのは、社会学的な理由です。YP普及の為に寿命工学協会が考えた奥の手です。

    この小説、本来のアクションが動き出す前に、どうしても設定の説明に時間がかかってしまいました。
    コメントをありがとうございます。ご意見でまた、色々、考えることができました。


  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    子供の名前に自分の研究関連の名をつけるインテリの親がいますが、どうなのでしょう。ハーキュリーズさんは気に入っているからよかったものの、アキレウスさんは大丈夫なのかな。子供は親が「作り出した」存在ですが同時に「他人」です。名づけなんて本当は本人の代わりに付けさせていただきます、くらいの気持ちでやらなきゃいけないのでは?とどうでもよいところに引っかかってしまいました。

    奇術師が曲りなりにも食っていける世界って、良いですね。不自由なことがたくさん残っているけれど、だからこそ夢を見ることを楽しめる世界なのだろうなと思います。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    その通りで、名付けは、その子のことを考えてする方がいいと私も思いますが、親は自分の好みで付けるようです。ただ、救いはあって、名前と本人が合ってないとか、呼びにくいと、周囲が自然と別名で呼ぶようです。あだ名ですね。

    これは小説の話ですが、コルレオーネ家の長男は、「父親以外の誰もがソニーと呼ぶ」とありました。父親だけが本名のサンティノで呼ぶ。次男と三男は誰もが普通に本名で呼んでいる。父親が名付けたんでしょうが、周りの人間に「サンティノ」と呼べと強制しなかったのは偉い。さすがにドン、心が広い。作者のマリオ・プーゾがこんな設定にしたのは、現実に同じようなケースがあったんだろうと思っています。

    読んで頂いてありがとうございます。客商売の中でも、舞台で生きていくのはきついです。ほとんどの舞台人は他に仕事を持たないと生きていけません。それでもやりたい、という頑固な人だけが残ってます。私がなんとなく、御作のトキワさんに贔屓したくなる理由かと思います。

    コメントをありがとうございました。

  • 日野原 爽さま

    こんにちは。
    設定にうなりました。面白いです。十分に身体とエイドロンが成長しきったあと施すことのできるYP。その安全性は保障されていることになっているものの、まだ未解明のことも多そうですね。
    ある一定期間が経過したときに、たとえサマーズさんのように急激な老化、その後の死(?)が運命づけられてしまうのだとしても、それまでの身体状況に一定の保証が得られるのなら、YP万歳と思う人が多いのではないでしょうか。いつ訪れるか分からず、一旦来てしまったら、ゆっくりと一方方向に向かう老化に恐怖する人は多いでしょうから。この技術にはいろんな利権が絡んできそうですね。

    作者からの返信

    佐藤宇佳子様

    設定を面白いと言っていただき、感激です。

    「寿命の3分の1を犠牲にすれば、死の直前までその時点での若さが保てる」
    この設定は、昔読んだミステリの登場人物のキャラクター設定でした。ところが、この設定は全然使われず、平凡な密室ミステリで終わってしまったのです。あまりにも「もったいない!」と思い、いつかテーマに使ってやろうと思っていました。

    YPの根拠となる(疑似)科学を見つけるのにちょっと時間がかかりました。硫黄と水銀と塩の3要素は、錬金術関係の文書に良く出てきます。エイドロンという言葉も、錬金術が使います。ホメオスタシスは、現代ホメオパシーの用語から拝借しました。なんとか、それらしきYP理論になっていますでしょうか?

    ホモ・サピエンスは19歳前後に成熟に達した後はひたすらに老化するのみというのは、あんまりだと昔から思っていました。乳歯と永久歯の2セットのみじゃ足りない、というのと同じくらい不満でした。(サメはもっと何セットも持ってます)

    仰る通り、YPが可能ならば受けたい、という人は結構、多いんじゃないかと思ってます。ついに、黄金時代が到来したと思う人もいるかもしれません。本当に黄金時代かどうかは、これからの物語ですが。
    楽しんで頂けると嬉しいです。

    コメント、ありがとうございました。