2026年10月8日 06:23 編集済
第7話 NKJにようこそへの応援コメント
ここまで拝読いたしました。率直な感想をお伝えします。辛口とのご要望ですので、細かい点まで深堀りできたらと思います。語りの視点は三人称ですね(後述します)。あらすじ・本文を読む限り、「王女として革命を指揮し、今は命を追われている。解放軍に入り、ふたたび軍師として活躍する、贖罪と再生の物語」のようです。どこか抜けている日御子の言語能力に縛られず、客観的に描写できる三人称の採用が、文体・世界観と調和していると思います。作者様は文章力の高い方ですね。無駄な形容詞・副詞を削ぎ落とし、端正な言葉でまとまっている点が特徴だと思います。語彙レベルも統一されているため、非常に読みやすいです。日御子のキャラクターがいいですね。「王域」という強力な異能を持ち、軍師としての才に恵まれながらも、どこか人間的な魅力を感じる。本作の三人称は日御子に寄り添ったものとなっていますので、読者は早い段階から彼女に興味を持ったのではないでしょうか。こんな場面はユーモアがあっておもしろいです。――その道中、アイザックが日御子を横目で見た。「お前、見るからに世間知らずだよな。箱入りだろ」「箱入り?」日御子はきょとんと首を傾げた。「人生で箱に入ったことは、一度もありませんの」数秒の沈黙が流れた。そのほかに魚屋の場面、宿屋の交渉場面など、日御子の人間らしさがあって、笑わせてもらいました。異能殺しの眼帯男、ポリアンヌ、アイザックなどのキャラクターも良かったです。それぞれに個性が感じられ、きちんと役割を持たせていることが伝わってきました。個人的な白眉は会話文です。彼らには血が流れ、体温が通っているように感じました。ストーリー構成も練られていますね。第二話で日御子が父と対峙したとき、父は「王だからだ」と言いますね。これはすごく重い言葉だと思うんです。たしかに彼はむごい行動をしていましたが、それは日御子視点から見ただけで、現実的に考えれば、一国の統治者としては、まあ納得できる行動です。対して、日御子は革命を指揮し、命が危なくなったら政務は暫定評議会へ託して逃げてしまう。ここから彼女の未熟さが読み取れて、とても巧みだと思いました。父と日御子の対比が効いていて、読者が言葉の重さを知る名場面になっていると思います。それでは何点かフィードバックすることをお許しください。①視点管理についてこの冒頭で、語りの視点は三人称とお伝えしました。はっきり申しますと、三人称一元視点で書こうとしたのか、三人称神視点で書こうとしたのか、わかりませんでした。基本的には日御子に寄り添ったカメラワークなので、一元視点を狙っているものだと思います。本作では神視点を採用するメリットは少ないです。あらすじを見る限り、日御子の目から見た世界が中心ですよね。また日御子の異能である「王域」は俯瞰し、見通し、立体地図を作ることができる。つまり、発動時には神視点としての描写ができます。これらより、普段は一元視点、「王域」発動時のみ神視点、と書き分けたほうが、本作ならではの文体として仕上げることができるのではないでしょうか。以下、三人称一元視点だとした場合の、視点ブレをいくつか指摘させていただきます。第二話では、――包みを大事そうに抱きしめた少年の笑顔を見て、日御子はそっと目を伏せた。その様子を、ユウマは何も言わずに見つめている。第三話では二つ、――だが、日御子はその変化に気付かなかった。――そう判断すると、すぐに地図へ視線を戻した。黒猫だけは戻らない。窓辺に座ったまま。いつまでも、声のした方角を見つめていた。ウェブ小説を拝見しておりますと、三人称神視点で書かれた作品が多く見られます。(三人称で書かれたほとんどの作品と言っても、差し支えないかもしれません)。しかし、それは意図して書かれた神視点ではないと感じます。三人称一元視点を書くのに失敗しているため、読者が厚意で神視点として読んでいるだけの話だと思います。この二つは大きな違いがあります。作者様は今一度、視点管理を見直してみてはいかがでしょうか。(もしわからないこと・あいまいなことがあれば、お気軽にメッセージでもリプでも投げてください。遠慮はいりません。誠心誠意対応させていただきます。)②日御子について日御子のキャラクターについてはうまくできているとお伝えしたと思います。しかし、おそらく口癖であろう「ですの」が多すぎます。第一話、第二話あたりですでにノイズになってしまっています。先ほど述べた通り、眼帯男、ポリアンヌ、アイザックの会話文はとても良かったです。日御子のセリフを見直されたら、引っかかりがなくなると思います。③言葉の選択について作者様の文章力が高いのは述べたとおりです。しかし、「双眸」を使う回数が多いのが気になりました。日御子の「王域」発動時のみに使うとか、メリハリをつけてはいかがでしょうか。④眼帯男の登場についてこれは個人的に感じたことで、私もどう選択するのが正解かわかっていないので、上の三つに比べて軽微なものです。日御子・黒猫の旅で、最初に出会ったのが、異能殺しとして「王域」が使えない強敵ですよね。かませ犬的な敵キャラを出して、「王域」がどんな万能スキルかを読者に示した後に眼帯男を出したほうが、絶望を感じられて良かったのかな、と思いました。しかしあらすじによると、この物語の中心は解放軍に入った後のようです。序盤で長引かせて読者が離脱してしまったら本末転倒なので、あくまでも一読者の感想と考えてください。以上になります。お伝えしたいことが多く、RT企画の多作品に比べて、二倍ほどの長文になってしまいました。素敵な作品に巡り会えたこと、心より感謝申し上げます。今後の作者様のご執筆活動を応援しております。本作のその後が気になりますので、また遊びに来ますね。ありがとうございました。
作者からの返信
丁寧に読んでいただき、ありがとうございます。ご指摘の部分は見直してみたいと思います。感謝致します。
編集済
第7話 NKJにようこそへの応援コメント
ここまで拝読いたしました。率直な感想をお伝えします。
辛口とのご要望ですので、細かい点まで深堀りできたらと思います。
語りの視点は三人称ですね(後述します)。
あらすじ・本文を読む限り、「王女として革命を指揮し、今は命を追われている。解放軍に入り、ふたたび軍師として活躍する、贖罪と再生の物語」のようです。
どこか抜けている日御子の言語能力に縛られず、客観的に描写できる三人称の採用が、文体・世界観と調和していると思います。
作者様は文章力の高い方ですね。
無駄な形容詞・副詞を削ぎ落とし、端正な言葉でまとまっている点が特徴だと思います。
語彙レベルも統一されているため、非常に読みやすいです。
日御子のキャラクターがいいですね。
「王域」という強力な異能を持ち、軍師としての才に恵まれながらも、どこか人間的な魅力を感じる。
本作の三人称は日御子に寄り添ったものとなっていますので、読者は早い段階から彼女に興味を持ったのではないでしょうか。
こんな場面はユーモアがあっておもしろいです。
――その道中、アイザックが日御子を横目で見た。
「お前、見るからに世間知らずだよな。箱入りだろ」
「箱入り?」
日御子はきょとんと首を傾げた。
「人生で箱に入ったことは、一度もありませんの」
数秒の沈黙が流れた。
そのほかに魚屋の場面、宿屋の交渉場面など、日御子の人間らしさがあって、笑わせてもらいました。
異能殺しの眼帯男、ポリアンヌ、アイザックなどのキャラクターも良かったです。
それぞれに個性が感じられ、きちんと役割を持たせていることが伝わってきました。
個人的な白眉は会話文です。
彼らには血が流れ、体温が通っているように感じました。
ストーリー構成も練られていますね。
第二話で日御子が父と対峙したとき、父は「王だからだ」と言いますね。
これはすごく重い言葉だと思うんです。
たしかに彼はむごい行動をしていましたが、それは日御子視点から見ただけで、現実的に考えれば、一国の統治者としては、まあ納得できる行動です。
対して、日御子は革命を指揮し、命が危なくなったら政務は暫定評議会へ託して逃げてしまう。
ここから彼女の未熟さが読み取れて、とても巧みだと思いました。
父と日御子の対比が効いていて、読者が言葉の重さを知る名場面になっていると思います。
それでは何点かフィードバックすることをお許しください。
①視点管理について
この冒頭で、語りの視点は三人称とお伝えしました。
はっきり申しますと、三人称一元視点で書こうとしたのか、三人称神視点で書こうとしたのか、わかりませんでした。
基本的には日御子に寄り添ったカメラワークなので、一元視点を狙っているものだと思います。
本作では神視点を採用するメリットは少ないです。
あらすじを見る限り、日御子の目から見た世界が中心ですよね。
また日御子の異能である「王域」は俯瞰し、見通し、立体地図を作ることができる。つまり、発動時には神視点としての描写ができます。
これらより、普段は一元視点、「王域」発動時のみ神視点、と書き分けたほうが、本作ならではの文体として仕上げることができるのではないでしょうか。
以下、三人称一元視点だとした場合の、視点ブレをいくつか指摘させていただきます。
第二話では、
――包みを大事そうに抱きしめた少年の笑顔を見て、日御子はそっと目を伏せた。その様子を、ユウマは何も言わずに見つめている。
第三話では二つ、
――だが、日御子はその変化に気付かなかった。
――そう判断すると、すぐに地図へ視線を戻した。
黒猫だけは戻らない。
窓辺に座ったまま。
いつまでも、声のした方角を見つめていた。
ウェブ小説を拝見しておりますと、三人称神視点で書かれた作品が多く見られます。(三人称で書かれたほとんどの作品と言っても、差し支えないかもしれません)。
しかし、それは意図して書かれた神視点ではないと感じます。
三人称一元視点を書くのに失敗しているため、読者が厚意で神視点として読んでいるだけの話だと思います。
この二つは大きな違いがあります。
作者様は今一度、視点管理を見直してみてはいかがでしょうか。
(もしわからないこと・あいまいなことがあれば、お気軽にメッセージでもリプでも投げてください。遠慮はいりません。誠心誠意対応させていただきます。)
②日御子について
日御子のキャラクターについてはうまくできているとお伝えしたと思います。
しかし、おそらく口癖であろう「ですの」が多すぎます。
第一話、第二話あたりですでにノイズになってしまっています。
先ほど述べた通り、眼帯男、ポリアンヌ、アイザックの会話文はとても良かったです。
日御子のセリフを見直されたら、引っかかりがなくなると思います。
③言葉の選択について
作者様の文章力が高いのは述べたとおりです。
しかし、「双眸」を使う回数が多いのが気になりました。
日御子の「王域」発動時のみに使うとか、メリハリをつけてはいかがでしょうか。
④眼帯男の登場について
これは個人的に感じたことで、私もどう選択するのが正解かわかっていないので、上の三つに比べて軽微なものです。
日御子・黒猫の旅で、最初に出会ったのが、異能殺しとして「王域」が使えない強敵ですよね。
かませ犬的な敵キャラを出して、「王域」がどんな万能スキルかを読者に示した後に眼帯男を出したほうが、絶望を感じられて良かったのかな、と思いました。
しかしあらすじによると、この物語の中心は解放軍に入った後のようです。
序盤で長引かせて読者が離脱してしまったら本末転倒なので、あくまでも一読者の感想と考えてください。
以上になります。
お伝えしたいことが多く、RT企画の多作品に比べて、二倍ほどの長文になってしまいました。
素敵な作品に巡り会えたこと、心より感謝申し上げます。
今後の作者様のご執筆活動を応援しております。
本作のその後が気になりますので、また遊びに来ますね。
ありがとうございました。
作者からの返信
丁寧に読んでいただき、ありがとうございます。
ご指摘の部分は見直してみたいと思います。
感謝致します。