断章. 言えなかったことへの応援コメント
Caput II : Quis Puer!? —なんという子どもか— まで拝読しました。
前章で、レイが「助けを求めるということを知らなかった」子どもだと分かったばかりだったので、今回の章はますます胸に来ました。
資料や写真だけを見れば、レイは「危険なノア人の少年」として片づけられてしまう。けれどトニーだけは、自分の腕で抱えた重さと、あの瞳の違和感を信じて「違う」と気づく。
ここが本当に好きでした。
説明ではなく、身体で覚えている感覚から真実に近づいていく描き方が、とても印象的です。
そして、その違和感を軽んじずに受け止め、すぐに動く樹里亜。レイを「チビさん」と呼びながら、まず命を守ろうとするアルタ軍医。
レイを取り巻く大人たちの偏見や無理解が苦しい一方で、ちゃんと見てくれる人、気づいてくれる人もいる。その描き分けが丁寧で、読んでいて何度も心を揺さぶられました。
番外編で見た、大人たちがレイを案じる姿の始まりを見たようで、苦しいのに、確かな光も感じる章でした。
続きを大切に読ませていただきます。
作者からの返信
銀猫さん、コメントありがとうございます。
トニーは決して器用ではないですが良いやつです。器用ではないことをよく知っていて、それゆえに、確かです。
人間同士の評価や長所を縦方向に順位付けしたくなくて、
能力者だから、普通人だから、というところの他に答えを見つけていけたら良いな、と思っています。
編集済
1-8. 子どもへの応援コメント
Caput I : Tabula Rasa —白紙― まで拝読しました。
番外編で先に出会っていたレイと樹里亜。その二人の始まりが、ここまで痛みを伴うものだったことに、胸を掴まれました。
最初のレイは、言葉を嫌い、普通人を見下し、力を向ける危険な少年に見えました。けれど読み進めるほどに、その強さが本人のものではなく、教え込まれ、利用され、命を削ってまで保とうとしていた虚勢なのだと分かっていくのがつらかったです。
特に「助けを求めるということを知らなかった」という一文が、とても重く残りました。
そんなレイに、樹里亜が最初から「話がしたい」と向き合い、最後には子どもとして抱き留める。その変化に、番外編で見た二人の関係へ続く最初の光を感じました。
重い始まりではありますが、だからこそ、この子がこれから何を知り、どんな人たちと出会い、どう生きていくのかを見届けたくなります。
続きを大切に読ませていただきます。
作者からの返信
銀猫さん、コメントありがとうございます。
二人の立ち位置を考えたとき、どうしたら出会うことがありうるのかと突き詰めたらこうなりました。
というか、
「あれはたしかこうだったよね」
「その前にこれがあってさ」
「ああしないとこうならなかったから」
と、二人が代わる代わる教えてくれました。それが何とか伝われば幸いです。
1-2. 能力者への応援コメント
まだ物語の途中ですが、以前読ませていただいた番外編で出会っていたレイと樹里亜。その二人の始まりが、こんなにも緊張感に満ちたものだったことに驚きました。
言葉を嫌い、普通人を見下し、ためらいなく力を向けるレイ。
番外編で、周囲の大人たちが彼を案じ、樹里亜に「なかなか治らなくてごめん」と泣いていたあの子と同じ人物とは思えないほどで、だからこそ、この先にある変化がとても気になります。
そんなレイに、樹里亜が最初から「話がしたい」と向き合うところも印象的でした。
あの白い部屋から、二人はどうやって私が先に知っていた関係へ辿り着くのか。
その始まりを見届けるのが、いっそう楽しみになりました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
番外編とのギャップをお楽しみ頂けたら幸いです。
この段階だと、妙に物分かりが良すぎる樹里亜ですが……という展開、のはずです。
ご期待に沿えるよう精進致します。
3-9. 朝は来るへの応援コメント
Caput III : Aurora in Tenebris —暁闇、そして曙光— まで拝読しました。
「助かった」の先に、こんなにも長く苦しい時間があるのかと、胸が締めつけられました。
安全な場所に来たからといって、心まで安全になれるわけではない。
治療しようとする医師たちさえ、レイには自分を傷つけた「ドクター」と重なってしまう。その恐怖を簡単に乗り越えさせず、一つずつほどいていく描き方が、とても丁寧だと感じました。
特に好きだったのは、チェン医師が白衣を脱ぎ、樹里亜を介してレイに「約束」を届ける場面です。
樹里亜だけが救うのではなく、分からないからこそ近づこうとする人たちが少しずつレイの世界に増えていく。その温かさが、とても心に残りました。
そして、
「あさ……、まいにち、ある、なの?」
この一言には、もう胸を掴まれました。
朝が毎日来ることも、散歩していいことも、自分で考えていいことも、レイにとっては初めて手渡されるものなんですね。
「疑問に思ったら、無理に納得しなくて構わない」
誰かの答えに従うのではなく、自分で感じ、自分で考え、自分で選ぶ。
その自由を、レイがこれから少しずつ知っていくのだと思うと、たまらなく応援したくなりました。
『暁闇、そして曙光』という章題のように、まだ夜の中にいるのに、確かに光が差し始めている。
レイがいつか、自分の意思で「今日も朝が来てよかった」と思える日まで。
これからも大切に見届けたいです。
作者からの返信
銀猫さん、コメントありがとうございます。
すみずみまで丁寧に触れてくださり、ありがたく思います。
レイの人生は、当り前が当り前でない、かもしれない、を繰り返しながら進んでいくことになると思います。
応援にふさわしいものをお届けできるよう、精進してまいります。