09.大名行列の作法への応援コメント
「二つの『知らない』が交差して、一人の命が終わった」という捉え方が、この物語らしく胸に残りました。国と国の断絶が、薩摩にルーツを持つヌイとイギリス人のカーリーたちの間にも一瞬入り込んでしまうのが苦しいですね……。だからこそ、クレアが三人の手を繋ぎ「私の家族」と言い、カーリーも「親友」と言い直す場面にはぐっときました。「世界を縫う」という大きな題材が、まず目の前の三人の手によって形になったように感じます。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
当時の外国人だけでなく、現在の私たちからみても、大名行列を邪魔しただけで命を奪われるというのは、やり過ぎな気がしますよね。ただ、長い間閉ざされていた国での凝り固まった常識が、いとも容易く人命を奪ってしまいました。当時の日本人の感覚としては、死に値するものだったというだけの話です。
そこで、ヌイとカーリーという、小さな薩摩とイギリスの対比に焦点が当たります。
一度、険悪なムードになりかけましたが、クレアがなんとか繋ぎ止めてくれました。
きっと、「世界を縫う」とはまさにこういうことだと、ヌイは思ったはずです。
08.和と洋への応援コメント
なんと、慶一郎が深く頭を下げていた人物は勝海舟でしたか……! 勝の語る「和と洋を縫い合わせること」と、ヌイが実際に和裁の針目と薩摩絹で洋装を形にしている姿がぴたりと重なって、作品のテーマがぐっと大きくなったように感じます。「この国が変わっても針を持ち続けられるか」「針は置きません」というやり取りも、ヌイの生き方そのものを問うようで格好いいですね。そして穏やかな日曜日から一転した最後の蹄の音――この日付が明記されているだけに、不穏さが強く残ります。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
あの有名な勝海舟が、実は慶一郎と繋がっていました。
変化の激しい幕末、勝の問いへの答えが、ヌイの信念を表しているようです。
史実を描いているだけに、日付が出てくると、何か歴史的な大事件の予感がしてしまいますね……。
07.薩摩の絹で洋服をへの応援コメント
「偉大な縫合」という思いがけない意味が、惣兵衛の願いや「世界を縫え」という言葉にまで響いてくるのが綺麗ですね。そして今度は、国同士の関係が緊張する中で「薩摩の絹を使った洋服」をヌイが仕立てることになる――まさに布と針で異なる世界を繋ぐ仕事になっているのが印象的です。クレアの「では怖がりながら、やりなさい」も格好いいですね。震える手を見ていないふりをするところまで含めて、彼女なりの信頼と優しさが伝わってきました。
06.外国の男たちへの応援コメント
ワーグマンの「あなたの針も、誰かの布の中に残る」という言葉が、惣兵衛の縫い目がヌイを横浜へ導いたことと綺麗に重なりますね。そこから慶一郎の「お父様が残した縫い目が、私たちの関係を縫い合わせてくれた」という一言に繋がるのも素敵で、ヌイが少しずつ彼を意識している様子が微笑ましいです。そして最後、なんと「ヌイ」という名前が遠いハワイの言葉にも存在するとは……父が付けた名前そのものが世界へ繋がっていく展開に惹かれました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
ここにきて外国の男が二人登場です!
ワーグマンの言う通り、ヌイの針仕事は「完成したから終わり」ではありません。着てくれる人の服の中で、ずっと生き続けています。
そして、それはきっと、私たちの執筆作業にも通ずるところがあると思います。世に公開した文章は、読んでくれた誰かの心の中でずっと生き続けるということを、肝に銘じなければなりませんね(自戒)。
話は逸れましたが、今回のエピソードで、ヌイの中の世界がまた一段広がりましたね。
果たして、nuiとは、どのような意味なのでしょうか……? Aloha!
05.斬殺への応援コメント
「日本人なのに?」に対するヌイの「日本人だから、怖いのかもしれません」という言葉が印象的でした。異国のカーリーとは違う立場から同じ事件を恐れ、それでも隣に座っている――二人の友情が、まさに「違うものを繋ぐ」という作品の主題に重なって見えます。そして慶一郎、わざわざ店まで無事を確かめに来るとは……クレアの「本当にそれだけなのかしら」も含め、ますます正体が気になりますね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
日本語の「怖さ」には、色々な意味が含まれているのでしょう。カーリーにとっては「身の危険=怖い」、しかしヌイが感じているのは、そういう単純な怖さではなかったのかもしれません。
慶一郎の正体が不明なのは前回に引き続きですが、クレアも何かを知っていそう……? そういった「怖さ」も感じられるエピソードでした。
04.洋裁の本質への応援コメント
「布地の声」だけでなく「体の声」も聞く――父から受け継いだ教えを捨てるのではなく、洋裁との出会いによってヌイ自身がその意味を広げていくのが素敵ですね。カーリーとの採寸がいつの間にかくすぐり合いになる場面も、二人の距離がすっかり縮まったのが伝わってきて、このギャグ好きです(笑)。そんな穏やかな日々と父を感じる潮風の直後に「イギリス人が殺された」と飛び込んでくる落差には、開国期という時代そのものが一気に迫ってくる怖さがありました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
ヌイにとっては、惣兵衛もクレアも、どちらも大切な師です。
そして、それぞれが得意とする和裁と洋裁すらも繋ぎ合わせてしまいそうなヌイの感性。これから彼女はどのような“裁縫”を選ぶのか、見どころです。
カーリーとも、言葉の壁を超えてすっかり仲良しになりましたね。乳繰り合う二人の姿が微笑ましいです(笑)
しかし、ヌイとカーリーの関係とは裏腹に、世間的には日本とイギリスの関係は悪化。開国による急速な欧米との交わりは、良い面だけではなかったようです……。
03.運命の出会いへの応援コメント
慶一郎、登場からして何とも掴みどころのない人物ですね。「ご縁があれば、また」と言った三日後に本当に再会する流れが、まさに題名どおりの“運命の出会い”を感じさせます。そして、針仕事で細部を見るヌイだからこそ、慶一郎もまた「何かを細かく見ている人」だと気づくところが好きです。二人が似た“目”を持っているという描写に、これからの関係を予感させるものがあります。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
ここでついに謎の人物登場!
「また」と言って去っていくのが、なんとも不気味な彼ですが、ヌイは彼のことをどう感じたのでしょうか……?
今後の二人の関係に“目”が離せませんね!(笑)
02.名前の意味への応援コメント
「傷跡は残る。でも繋ぎ合わせた糸は、傷つく前よりも強くなることがある」という惣兵衛の言葉が、とても胸に残りました。「ヌイ」という名前から「世界を縫え」という遺言まで一本の糸で繋がって、物語の核が少し見えた気がします。そして和裁では抜群の腕を持つヌイが、洋裁の型紙を前に「今度は自分で考えるしかない」と立ち向かう姿もいいですね。カーリーとの、違うからこそ全部ゼロから話せる関係も温かくて好きです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
ここでヌイは一つの大きな壁に直面しましたね。
今までは父から教わってきた裁縫ですが、クレアは素直には教えてくれません。
しかし、自分で考え抜いて出した答えは、きっと大きな糧になります。
今は一人で辛い時期ですが、カーリーと一緒に、なんとか乗り越えてほしいですね。
01.迷える針子と新たな街への応援コメント
クレアがヌイの縫い目をじっくり確かめてから「明日からウチに来なさい」と即決するところ、言葉以上に職人同士の信頼が感じられて格好いいですね。一方で、勢いよく飛び込んでくるカーリーがとても可愛く、張り詰めていたヌイの緊張まで一緒にほぐしてくれるようでした。最後にヌイが気にしている「知らない曲線」が何なのか――和裁の技術を持つ彼女が、これから未知の洋裁に触れていく入口として印象的です。
作者からの返信
職人同士、言葉ではなく技術で通じるものがあるのでしょうね。
日本人と英国人、見た目は違えど歳の近いカーリーは、ヌイにとっては安心できる存在であったことは間違いないでしょう。
そして、初めて触れる洋裁。和裁との違いをどう攻略していくかが、ヌイの成長の鍵になりそうです。
序章.文久二年の旅支度への応援コメント
冒頭の切迫した借金取りとのやり取りから、「私には、お父つぁんから託された、夢があるんです……!」と針一本で自分の人生を選び取るヌイの姿が、とても凛々しく印象に残りました。父の「世界を縫え」という言葉と、横浜という日本と外国の境界へ向かう展開が綺麗に重なっていますね。最後の「ヌイが歩いた跡には、まるで縫い目が施されているようだった」という締めも、タイトルそのものへ繋がるようで好きです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
女性の権利が騒がれる現代ですが、きっと幕末にもヌイのような芯の強い女性がいたかもしれない、いや、いてほしいという想いで執筆いたしました。
父からの言葉を胸に、独りぼっちのヌイは、今日も強く生きています。
最後の締め、彼女はきっと「何かを繋ぎ止める」ことにかけては天賦の才があるのかもしれませんね。
10.生麦村の真実への応援コメント
「描かなければ、誰も見なかったことにする」というワーグマンの言葉が強く残りました。百年後に届くか確かめられなくても描く彼と、誰に届くかわからなくても縫うヌイが重なり、二人がそれぞれの仕事で未来へ何かを残そうとしているのがいいですね。そして生麦の悲劇を知ったヌイが、ただ嘆くのではなく「和裁で洋服を仕立てる」ことを自分なりの“世界を縫う”第一歩と定める結びには、これまで積み重ねてきたものが一本の糸になったような力強さを感じました。