第2話「木村さんの話」への応援コメント
自主企画へのご参加ありがとうございます。
ここまで拝読しました。
小さな劇団の終わりを描いている作品ですが、いきなり感情を大きく揺らしにくるのではなく、静かな稽古場の空気から始まるところが良かったです。
団長が亡くなって二週間。
その事実は重いはずなのに、登場人物たちがすぐに泣いたり、強い言葉で語ったりしない。
誰かの顔をまっすぐ見ない感じや、壊れかけのエアコン、色褪せたポスターなどで、長く続いてきた場所が少しずつ終わりに向かっていることが伝わってきました。
特に、隆二が昔の公演ポスターを見て、栗原さんに「よかったぞ」と言われたことを思い出す場面が印象に残りました。
大きな台詞ではないのに、そういう一言のほうが、あとから効いてくるんですよね。
第2話では、ファミレスでの話し合いが良かったです。
劇団をどうするのか。
続けたい気持ちはある。
でも、場所の問題も、お金の問題も、生活の問題もある。
夢や思い出だけでは続けられない現実が、かなり静かに置かれていると思いました。
松永が「最後の公演」と口にするところも良かったです。
誰かが言わなければ、きっと誰も言えなかった言葉で、それを言ってしまった瞬間に、みんなが薄々分かっていた終わりが形になってしまう。
その寂しさがありました。
10代から一緒だった五人が、三十代になって、それぞれの人生の方へ少しずつ離れていく。
青春の真ん中ではなく、青春のあとを描いている感じが、この作品の魅力だと思います。
文章も落ち着いていて、余計に飾りすぎないところが読みやすかったです。
商店街、稽古場、ファミレス、駅までの道。
どこにでもありそうな場所の描写が、逆にこの人たちの時間を現実のものにしていました。
終わると分かってから、何を残せるのか。
最後の公演が、五人にとってどんな区切りになるのか。
派手な展開ではなく、静かに人の人生が動いていく作品として、続きも追わせていただきます。
第6話「入江のオーディション」への応援コメント
企画への参加ありがとうございます。
ここまで拝読しました。
劇団の終わりが近づいていく空気が、とても静かに残る作品でした。
古い稽古場、褪せたポスター、壊れかけのエアコン。
そういう場所の描写から、長く続いてきた時間が少しずつほどけていく寂しさが伝わってきます。
隆二、宗一、松永、岡崎、入江。
五人それぞれが、団長の死と劇団の終わりを前にして、言葉にしきれないものを抱えている感じも良かったです。
特に、入江のオーディション回は、「終わる場所」と「始まる場所」が静かに重なっていて印象的でした。
大きく感情を叫ぶのではなく、何気ない会話や沈黙の中に、それぞれの人生が動き出していく気配がある。
大人になってからの青春の終わりと、その先に残るものを追いたくなる群像劇でした。