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  • 悲しみの絶対零度への応援コメント

    レンガを一つ一つ重ねるように世界を作り上げる。

    あるいは、墨の点描で細密画を描いているように。

    言葉の温度や粒度が常に同じくらい硬く冷たくコントロールされていますよね。

    その表現力にいつも圧倒されます。

    いつか、びっくりするぐらい明るくて透明で軽やかな世界を描いた作品に会えるかしら。

    なんなら、そこから転落するような。

    きっとありますよね。

    作者からの返信

    ご丁寧に読んでいただき、ありがとうございます。
    おばあちゃんと孫の、夏の記憶のジュブナイル。実はすでに、頭のなかに小さな回路として存在しています。プロットは、ある。それは確かに、あそこに在るのです。ただ、積み上がったレンガの壁が多すぎて、どれから手を付けていいのか、僕自身も確信が持てないでいる。
    それに、書き始めるということは、文字という生き物を暴れさせるということです。筆が走り出し、文体が勝手に運動を始めれば、当初の計画なんてものは遠心力で吹き飛んでしまう。僕が書こうとした「明るい世界」が、書き終えた頃にはまったく別の、見たこともないような深淵に墜落している可能性も、大いにあります。
    けれど、書きたいという衝動は、心臓の鼓動のようにそこにある。いつかその回路が強制的に開かれ、見たこともない軽やかな速度で世界が崩壊する瞬間を、僕自身も待ち望んでいるのかもしれません。

  • 悲しみの絶対零度への応援コメント

    楠本ラリアットさん、私の企画に参加していただいてありがとうございます。

    雰囲気のある重厚な文体です。零度や死児のような、幾つかの象徴的な単語がリフレインされ、この作品の世界観を作り出しています。極めて純文学的な、説明せず、読者の想像力に委ねる、という作品ですね。

    ただ、本作においては悲しみという感情が重要なのですが、魚を家で捌く主人公に一体何があったのか? がほとんど掴めません。ほんの少しだけでも、例えば妻の産んだ子の存在を匂わせるなりすると、ああ、そういう事かな、と読者が想像できます。読者に投げるにせよ、ある程度情報は必要ではないか、というのが私個人の考えです。詩なら丸投げでいいんですけど、小説は筋を追う媒体、という考え方です。

    それで、「グッバイ・サリンジャー」と「引力」も参加させてもらっていますが、やや長いのと、一人で三作品という事で、この二作の感想は後にさせてもらいます。先に他の方の作品に感想を書いた後になりますので、お待ちくださいね。

    作者からの返信

    平山文人様

    楠本ラリアットです。
    率直なご意見をいただき、本当にありがとうございます。いただいた言葉を読みながら、今、とても深いところを揺さぶられています。
    「説明をどこまで入れるか、どこまで削るか」
    それはまさに、今の僕が迷い込んで、出口が見えなくなりそうになっていた巨大な迷宮そのものでした。
    実は最近、およそ10年ぶりに執筆を再開したばかりなんです。言葉の感触も、物語の組み立て方も、すべてが手探りの状態で、ただ闇雲に、溢れるものだけを言葉の表面に定着させようと必死になっていました。
    だからこそ、「小説は筋を追う媒体」という平山さんの静かな、しかし確かな視座が、僕の混沌とした思考のなかにすとんと落ちてきました。読者に委ねるにしても、その想像力を駆動させるための最低限のフック、踏み切り板としての情報は必要なのかもしれない。言葉を削ぎ落とすことの限界と、その先の設計について、改めて深く考えさせられています。とても貴重な指標をいただきました。
    それから、カクヨムの「自主企画」という仕組み自体を数日前に知ったばかりで、ネットの創作コミュニティにおけるマナーや作法をよく理解していませんでした。それにもかかわらず、一人で三作品も性急に投げ込んでしまい、配慮に欠けていたと反省しております。不作法をお許しください。
    「グッバイ・サリンジャー」と「引力」の二作については、どうか全くお気になさらないでください。締め切りも何もありませんし、急いでいるわけでもありません。まずは他の方の作品を最優先にしていただき、平山さんの時間が許すときに、気が向いたら覗いていただく、というくらいで十分です。
    作品の言葉の肌触りに耳を澄まし、真摯に向き合ってくださったことに、心から感謝いたします。ありがとうございました。

  • 悲しみの絶対零度への応援コメント

    圧倒されました。鮟鱇でも鮫でもなく、鱏を
    捌く、というチョイスと淡々とした所作、更には
    その背後にあるもの。凄い物語です!

    作者からの返信

    圧倒されました、とのお言葉をありがとうございます。

    鮟鱇でも鮫でもなく、鱏を捌く——
    その冷たい手触りから、この物語は生まれました。雨の底で、静かに熱を失っていく世界の中で。

    また、本作の奥には、吉岡実の詩『過去』から喚起されたイメージが息づいています。凍結した時間と不在の気配が、言葉へと結晶しました。

    淡々とした刃の背後にあるものまで感じ取っていただけたのなら、これ以上の喜びはありません。

    心より感謝申し上げます