第2章 第4話 毒針の行方そして骸骨が話す真実

詩織達は夜になる前毒針について2手に別れて情報を集めた。

しかしどれだけ聞き込みを行っても誰一人その存在について知るものはいなかった。

残すは道具屋だけだった。 

店主「いらっしゃいませ。道具屋にようこそ。何をお求めですか?」

詩織達はとりあえず薬草と毒消し草、キメラの翼、そして携帯用食料などを買い込んだ。

店主「まいどあり~」

詩織は店主に毒針について尋ねた。

その瞬間店主の表情がひきつった。

店主「毒針?さ、さぁ知らないね~昔はこの村にあったって聞いた事はあるけど、今じゃどこにあるのか検討つかないな~」

店主はそういうとそそくさと店の奥に消えていった。

清川「怪しいな。今の反応何か知っている感じだ」

片桐「私もそう思うわ。あの店主毒針って聞いてちょっと動揺していたもん」

詩織「もしかして毒針の場所知っているんじゃ~」

虹野「でも村を一通り見回したけどそれらしいものは見つからなかったわ」

清川「う~ん一体どこにあるんだろう」

虹野「見つからない以上毒針は諦めるしかないわ」

虹野がそういうと詩織達は毒針の入手を諦めるしかなかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

詩織達は夜の墓場についた。

その時真ん中にある墓標から白い影が現れた。

?「おお、そなた名のある武闘家か?」

謎の白い影が清川に語りかけた。

そしてその影は1つの骸骨へと姿を変えた。

噂になっていた骸骨が姿を表したのだった。

清川は骸骨に返事した。

清川「私はまだ武闘家になりたての新参者だよ。そんなに強いわけじゃない」

骸骨「そうか・・・だが私にはお前がその内凄い武闘家になるような気がするのだ。そんなお前達に話したい事がある。どうやら村では私が素手ででかい熊を倒した事になっているが真実は全く違う。実はな鉄の爪という武闘家専用の武器を使っておったのだ」

清川「鉄の爪?」

骸骨「そうだ、その鉄の爪の先は鋭利な刃になっていてそれで敵のモンスターを引き裂くのだ。鉄の爪で引き裂かれたモンスターをあまりの痛さに絶叫し倒れそのまま2度と動かなくなるのだ」

清川「それは凄い。でも私は血をみるのが嫌いだから多分その手の武器は使えないよ。あくまで拳で倒すようにしてるから」

骸骨「そうか、ならばとっておきの情報を教えよう。この世界のどこかに拳闘士のグローブと呼ばれる武器がある。その武器には凄まじい力が秘められていて相手の鉄の防具すら簡単に破壊する程の攻撃力がある。そなたにはうってつけの武器だ。それを見つけ出すのだ」

片桐「本当にそんな凄い武器があるの?」

骸骨「私は生きていた時必死になって世界中を探し回ったが結局は見つけられなかった。だから絶対にあるとはいえない。でももしかしたらそなた達なら見つける事ができるかもしれん」

清川「うん、わかった。私達はいつかその武器を見つけてみせるよ」

骸骨「そうか、ならばこれからも頑張るのだ。これで私もようやく永遠の眠りにつける」

骸骨はそういうと姿を消した。

清川達は骸骨に感謝し、目を閉じて両手を合わせて祈りを捧げた。

翌日4人はカンダタのいるシャンパーニの塔目指して旅に出た。

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