クロスカードレジェンド

ケンタウロス

第1話 レジェンドカード

クロスカードレジェンド─それは、幾億の世界のユニットたちの物語を描き出すカードゲーム。


俺たちはその戦いを、現実にカードで紡いでいる。


俺の名前は 炎導タイチ。


東京都渋谷区にある私立天空学園中等部、三年生。


ここは小・中・高・大がつながった総合学園だ。


授業が終わると、俺はいつもの場所へと足を向ける。


すると背後から声が飛んできた。


「タイチさん!」


声の主は 風沢ミミ。同じ学園の後輩で、俺が二年になってから妙に絡んでくる女の子だ。


「ねぇ、あれってミーミーじゃない?」


「誰?」


「インフルエンサーの。動画でよく見るよ」


通りすがりの女子生徒たちがこちらを見ながらヒソヒソ声。


「連れの男の子もカッコイイ。彼氏かな?」


「そんなわけ」


俺が否定しようとするより早く、ミミが俺の腕に抱きついて宣言した。


「そうだよ!ダーリンなんだから!」


「勝手に言うな!」


「いいじゃないですか〜。行きましょう、ダーリン♡」


半ば強引に引っ張られるようにして、俺は足を進める。


向かう先は──カードファイターたちの秘密の場所。


その名も「英雄ランド」。昔は遊園地だったが、俺たちにとっては戦いの舞台。


「先輩、ファイトしましょう!」


声をかけてきたのは二年生、嵐シュンと瀬戸口タクミ。


ふたりとも腕に覚えがあり、よくここで俺に挑んでくる。


カードを構え、勝負が始まった。


そして数ターン後。


「負けた!」


「先輩、本当に強いですね!」


タクミが素直に称賛する。俺は肩をすくめ、少し得意げに答えた。


「まあな」


翌日


「おはようタイチ」


「今日転校生が来るらしいよ」


「へえー」


こいつらはクラスメイトの及川ハルキと中田ソウタだ。


チャイムが鳴り先生が入ってきた。


「席につきたまえ生徒達、転校生を紹介するのだよ、キミ入ってきたまえ」


「はい」


緑髪、綺麗な髪、長い髪を纏めたポニーテールに青い瞳の美少女転校生であった。


「舞浜から来た北大路カレンです、よろしくお願いします。」


男子生徒達がメロメロになっている。


「「可愛い!」」


「炎導君、色々教えてあげてたまえよ」


「ええっ!、俺ですか」


「隣の席だろう」


彼女は俺の隣の席に座る。


「あのう」


「どうかした?」


「そのデッキケースもしかしてクロスカードレジェンドをやっているんですか?」


「ああもしかしてキミも」


「はい」


「実は俺クロスカードレジェンドサークルにいるんだけど良かったら顔出すか」


「はい、そうさせてもらいます」


放課後


英雄ランドに向かう。


「太一さん、ん」


俺がカレンを連れてきた時何故かミミは俺を睨んできた。


「これどういうことですか?」


「そう言えばデッキ持ってる?」


「もちろん」


「無視しないでくださいよ」


ルール説明


デッキは50枚〜60枚で、同じカードは4枚まで入れることができます。カードにはイラスト、コールコスト、進化コスト、ユニット名、テキスト、能力、攻撃力、支援力、種族、性別、武器、射程、魔属性、兵種、星が記載されています。


カードの攻撃力、支援力、射程は武器と兵種によります。


レベル1の兵士のパワー数値はロードは攻撃力5000支援力2000射程1、ナイトは攻撃力5000支援力1000射程1、ライダーは攻撃力4000支援力3000射程1、アーチャーは攻撃力4000支援力2000射程2、ウィザードは攻撃力4000支援力2000射程1〜2、ビショップ攻撃力3000支援力2000射程0となる。


バトルの流れ デッキをデッキゾーンに置き、ヒーローサークルに自分が選んだヒーローのレベル1のカードを裏向きに置きます。ヒーローとは自分の物語の主人公を意味します。 その後、バリアエリアに五枚のカードを裏にして置き続いてデッキの上から5枚を手札にします。 先攻後攻はジャンケンで決め、勝った方がどちらを選ぶか決定します。


「バトルスタート」


「ヴァルガニア帝国王子 フレア」


「アクアリス王国王女 ノエル」


「俺のターンドロー、レベルチャージ」


下にあるレベルエリアに手札から一枚置くレベルエリアとは自分の国家のレベルを表している、スキルでコストを払うためのエリアである。


「ヴァルガニア帝国王子騎士団長 リュウビを前衛コール」


左前列にコールする。


「先攻は攻撃できないからここでターンエンドだ」


「私のターンドロー、レベルチャージ、アクアリス王国騎士団ウィザード スイを後衛にコール、ノエルでフレアにアタック」


ここでルール説明、アタックする時支援チェックと言うデッキトップをめくり支援チェックができる、支援力の分だけ攻撃力が上がる。


「出た、地の魔本」


魔本とはレベル1のカードにある支援スキルのことを言う。


地の魔本はナイトのカードにあり自分の攻撃を+2000する、水の魔本はライダーのカードにあり兵士を移動させることが出来る、火の魔本はロードのカードにあり与える打撃力を+1する、風の魔本はアーチャーのカードにあり相手は完全回避か出来ない、光の魔本は一枚ドロー、闇の魔本はウィザードにあり相手の手札を一枚捨てさせる。


支援チェックをめくったカードはドロップゾーンに置く。


「ダメージチェック」


デッキトップをめくることで行うダメージチェック。


「支援スキル持ちゲット」


支援スキル持ちが出てきた時バリアエリアから一枚ドロップゾーンに置くかわりに裏にしてバリアエリアに置く。


因みに支援スキル持ちがなかった時めくったカードをドロップゾーンにおきバリアエリアから一枚手札に加える。


「スイでアタック、アタックトリガーチェック」


ライダーの支援力3000の攻撃が来る。


「ただくらうだけがレジェンドじゃないぜ、完全回避」


アタックされる同名のカードを捨てる事で相手のアタックのダメージの無効化出来る。


「ターンエンド」


ターンを重ねクライマックスを迎える。


「俺のターンドロー、レベルチャージ、レベルエリアが三枚、進化、炎柱 フレア、カードをレベルアップさせると一枚ドローできる、レベルアップにはコールコストの下に進化コストがある、このカードはコールコスト4だが進化コストは3だからレベルアップはレベルエリアは3で出来る、ファイナルアタック」


支援チェック


風の魔本


バリアエリアに一枚もない状態でアタックがヒットされると負けになる。


「勝者、炎導タイチ」


「カレンちゃん楽しかったよ」


「私もだよタイチ君」


俺とカレンちゃんは握手した。


続く


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