少年らはスプラトゥーンで哲学の変遷を辿る
曖惰 真実
第1話 素プラトン
スプラトゥーン。インクリング(イカ人間)が4人でチームを組み、各自武器を使って墨を発射しステージを染める。4対4で行われる陣取りゲームはその単純さから子供から大人まで年齢問わず流行となった。サトシとマナブもそのゲームに熱中した。
「学校終わったらウチでスプラやろーぜ」
サトシとマナブは毎日のようにこの様な約束をとりつけてはスプラトゥーンに若き熱を注いだ。
放課後、サトシの家に集まった。サトシはマナブにあるYouTuberが載せた動画を見せて呟く。
「この神プレイ集すごいんだよ!まるで敵の位置が見えてるみたい!」
マナブは頷き、二人して食らいつくようにその動画を観た。マナブが言う、
「僕らもこれくらい上手くなれるように頑張らなきゃ」
無垢な少年達はスプラトゥーンの世界に生き、上手くプレイ出来るようになることを目指した。そして二人はスプラトゥーンを起動した。
ある程度プレイした後、サトシの画面に異常が現れた。現代のゲームでは滅多に見られない不具合は、黒背景にエラーコードがびっしりと書かれている。
「マナブみて!!スプラがバグって変な画面になったんだけど!!」
見慣れない画面に驚いた彼らは、それに世界の真実をみた。
「僕たちがみてたインクリングやハイカラシティってこの良く分からない文字が映した幻なのかな」知らない世界をみて二人は固まった。
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